難問を対策するよりも、基礎をしっかりと復習することをおすすめしたいです。

さいたま市役所

S.O さん(25 歳)
 

合格者イラスト
明治学院大学法科大学院(未修)3 年在学中 〔受講講座〕入門講座:法学既修者のための裁判所職員一般職コース
◆ 最 終 合 格 /さいたま市
◆ 内   定 /さいたま市役所
◆ 予定進路先 /さいたま市役所

はじめに

私は法科大学院に入ってから、裁判所職員の勉強を独学で学校の勉強と並行して進めてきました。司法試験への憧れはありましたが、現状に対しての不安や法科大学院に入ったからといって法曹になる以外の違う道もあるのではないか、という気持ちがあり、学校で学んだ法律の知識が活かせる裁判所職員を目指しました。しかし、独学での限界、面接対策の不足を感じ2年生の夏に伊藤塾の講座を申し込みました。自分が苦手とする部分というものが把握できたこと、今まで何となくで終わっていた知識が身についたということはもちろんですが、教養試験の知識をしっかりとつけることで、裁判所職員以外の道も選ぶきっかけができたと思っています。  

私がとった勉強方法 

専門試験(択一式)について

法律に関しては学校での授業を活かしたと言いたいところですが、公務員試験の独特の問題、普段は触れないような部分から出題されることが多く、公務員試験の過去問をとにかくこなして傾向を覚えることが重要だと感じました。特にあまりに深く法律を勉強してしまうと、当たり前の通説・判例の知識が出てこなくなるということもあり、基本を大事にしていかなければいけないと痛感しました。

教養試験(択一式)について

教養試験に関しては、自分の得意な科目、つまり確実に点数がとれる科目を見つけることが大事だと思います。苦手な科目をやるのも大事ですが、確実に点数がとれるもので落とさないことが重要です。ただ、数的処理がどの試験でも圧倒的に比率が大きいので数的処理に関しては最低でも半分は取る必要があると感じます。しかし、基礎的な問題をしっかりとやって解き方さえわかれば難しいことではないと思います。難問を対策するよりも、苦手な人は基礎をしっかりと復習することをおすすめしたいです。 
また、時事対策については教材だけでなく、公務員試験を受けるまでの1 年分の重要なニュースを新聞などでしっかりと理解しておくべきです。時事対策をしっかりとすれば、人文科学、社会科学においても確実にわかる問題が増えていくと思います。

面接対策について

ほとんどの面接試験が事前に面接カードをもらい、それに記入して提出という形だと思いますが、この面接カードはとにかく何度もできれば複数人に添削してもらってください。私は、面接カードの提出2 日前に伊藤塾で添削してもらい、「まったくダメ、全部書き直し」というような評価をいただきました(笑)。ですが、おかげで今まで気づくことなく、指摘も受けていなかったところを修正することができ、面接カードはしっかりとしたものができたと思っています。本番で面接カードの内容の指摘を受けるようなことがないように、準備段階でどんどん指摘を受けてもらってください。
また、自身が住んでいない自治体を受験するのであれば、受験する自治体の情報を足で稼ぐことをおすすめします。自治体のホームページなどで政策などの情報は手に入りますが、やはり自分で歩いてこの自治体には何が足りないのか、何が魅力なのかを把握したほうがよいと思います。私は、本番の面接で、受験してから訪れたことがあるか、その感想はどうか、などを聞かれました。
そして、模擬面接は可能な限り受けてください。かなり厳しいことを言われると思いますが、どんな質問が来ても落ち着いて対応するためには模擬面接で慣れるしかありません。質問の答えの内容だけでなく、喋り方などについても見てもらえるので、つい早口になってしまうといったことがないように模擬面接で練習することおすすめします。

受講形態と伊藤塾の学習個別フォロー 

私はインターネット受講を利用しましたが、やはり何度も見直せるというところと空いている時間に講義を受けることができる点がよいと思います。まったく講義を受けない日や丸一日受ける日など、自分のライフスタイルに合わせて受講できるので、有効的に使わせていただきました。

直前期と試験当日 

私の場合、直前期は時事問題を中心に勉強しました。教養だけでなく、専門でも時事問題は役に立つことや、やればやるだけ知識がついて伸びるため、他の科目は見直す程度で主に時事対策の期間としました。
試験当日はとにかく焦らないこと、考えすぎないことを注意しました。時間配分は大事ですが、しっかり考えればわかる問題を落とすことはもったいないです。また、考えすぎて、正解だった問題を書き直すということを他の試験では行ってしまっていたため、自分が最初に選んだ答えを信じて解いていきました。

モチベーションの維持について 

公務員試験の勉強は長期間におよぶものだと思います。勉強を継続することは大事ですが、息抜きに友人と遊ぶことも大事だと思います。
私は、勉強が嫌になった時は無理せずに遊んで、やる時はやるといったメリハリをつけました。特に、公務員試験の面接でもストレス対策という点について質問されるので、そういった対策だと考えて自分なりの息抜きの方法を見つけていくのがよいのではないかと思います。

最後に 

私は法科大学院生でありながら、司法試験の道には進まずに公務員になることを選びました。しかし、法科大学院では対話式の授業が主で、対話力や論理的思考などは公務員での仕事でも十分に活かせるものだと考えています。法科大学院に在籍していても、公務員試験を受ける道を選ぶことは一つの道として考えていいと思います。おそらく両方の勉強を並行して行うのは大変かと思いますが、不可能ではありません。法科大学院生で公務員試験を受ける人が今後増えて、少しでも役に立てればと思います。