大事なのは自分がどう生きていきたいか。
最後まで走りながらじっくり悩んでみてください

農林水産省

E さん(21 歳)
 

合格者イラスト
◆ 出身大学 : 慶應義塾大学法学部4年
◆ 受講講座 : 地方上級・国家一般職コース 本科生(演習付)
◆ 最終合格 : 国家総合職 法律区分、某県庁
◆ 内    定 : 中央省庁、某県庁
◆ 予定進路先: 某県庁

※プロフィールは、2017年合格時点のものです。

はじめに

上京をきっかけに地元を客観視し、人口流出や仕事不足などの課題に対して危機感を抱くようになりました。また、大学 3 年次に参加した 福島県浪江町でのフィールドワークを通して、地域振興を実現させる過程において、公務員が地域住民の先頭に立ち指針を示したうえで、色々な分野が協働して課題に取り組むことの重要さを知りました。そこで、公務員として社会がより明るい未来を向くことができるような土台作りに携わりたいと思い、公務員を目指すに至りました。
伊藤塾を選んだ理由は大きく二つあります。一つは、法学部という学部柄、司法試験を目指す友人が多く伊藤塾に通っていたことです。もう一つは、国公立大学入試を経験しており、教養試験にはある程度自信を持っていた一方、専門試験については不安があり、法律分野で定評のある伊藤塾ならわかりやすい講義が期待できると感じたことです。
実際に、教養も専門もわかりやすい講義でしたし、メール等ですぐに疑問点を解消できたので、伊藤塾にしてよかったと思っています。

私がとった勉強方法

専門試験(択一式・多肢選択式)について

各科目について、講義を一通り受講してから、答えを覚えてしまうくらいにひたすら「これ完」を解きました。また、「これ完」をある程度まとめて解いては、解いた部分の該当範囲のテキストを確認することで、覚えてしまった問題とは異なる文章でも解けるようにしました。

専門試験(記述式)について

国家総合職の1次試験の結果がわかってから、2 週間だけ毎日 2 時間を論述対策にあてました。各科目のテキストで規範の部分の知識を詰め込み、国税専門官や都庁の記述試験用のテキストに何度も目を通すことで、書き方や重要判例を確認していました。

基礎能力試験(多肢選択式)・教養試験(択一式)について

数的推理・判断推理については、毎日 10 問程度「これ完」を解いていました。文章理解については、始めの講義で問題を解いたところ、対策はそれほど必要ではないと感じたので、これといった対策はしていません。自然科学・人文科学については、高校時代の知識に頼った部分が大きかったですが、基本的にテキストを繰り返し読むことでインプットに努めました。社会科学は各専門試験の知識で十分だったと思います。

一般論文試験・教養論文試験(記述式)について

添削に提出することはできませんでしたが、その際に出された課題について、自分なりに解答を作成して練習していました。災害対策や少子高齢化対策など、メジャーなテーマについては、課題・解決策を箇条書きにしてまとめ、何が出されても、その時々ですぐに文章化できるよう準備しました。

面接・集団討論について

最初の面接が国家総合職の 2 次面接でしたが、その際は、面接カードに書いた内容について、何を聞かれても自分の言葉で返せるように、頭の中で整理していました。その後は、官庁訪問の 2 週間が県庁の面接に向けた練習の場になっていたように思います。

官庁訪問について

もともと官僚を志望していたわけではないので、国家総合職の説明会はどの省も 0 ~ 1 回しか参加していませんでしたが、せっかくだから勉強のつもりで気軽に行ってみようというスタンスで参加しました。どの省も最終的に高く評価してくださっていたものの、省によっては説明会の参加回数で官庁訪問の流れが変わってくるところもあるので、参加するに越したことはないと思います。一応の対策として、官庁訪問の流れと、訪問する官庁の政策の中で関心のあるものについては下調べをしましたが、これはそれほど重要ではなかったと感じています。また、面接で話した内容や、それに対して感じたことは、忘れないうちにメモして、次の面接で自分の言葉で伝えられるようにしておくと良いと思いました。

普段の生活と試験対策について

アルバイトやサークル活動との両立を考え、Web で受講していました。そのため、自分の都合のいい時間に勉強できたのはよかったと思います。また、個人的に関心のある分野に関わるフィールドワーク等に 参加したことは、その経験をもとに面接でエピソードを語ることができたので、時間を割いてやった甲斐がありました。

「内定と進路決定」の理由

官庁訪問は終始、楽しいものでしたし、霞が関で官僚として働くことにも面白みを感じていました。また、ファーストキャリアは大きな仕事を通して力をつけるべきなのではという思いもありました。しかし、もともとUターンを考えており、民間でもUターン就活をしていたこともあり、今後の生活スタイルや自分のやりたいこと等を総合的に勘案した結果、地元県庁を選ぶことにしました。この決定に際して、自問自答を繰り返したことはもちろんですが、伊藤塾の方々をはじめ、家族・友人・恩師に相談し、納得のいく決断ができたと思っています。

どのようにモチベーションを維持したか

所属するゼミに公務員志望者が多く在籍していたので、ゼミの友人と話すことでモチベーション維持につながりました。また、自分のやりたいことを深堀してみたり、働く姿を想像したりすることも効果的だったと感じています。

最後に

公務員の仕事の先には必ず市民がいます。そのことを忘れず、市民がわかる言葉で伝え、共に努力し、市民が明るい未来を抱ける社会づくりの一翼を担っていければと思います。
民間でも公務員でも、大事なのは自分がどう生きていきたいかだと思います。正解はないので、最後まで走りながらじっくり悩んでみてください。就活も縁というものがあると思うので、肩の力を抜いて自分の言葉で相手とキャッチボールできれば、良いご縁に巡り合えると思います。