長丁場な公務員試験、しかしその苦労は着実に前進しているということです。

福井県庁

T.J さん(23 歳)
 

合格者イラスト
◆ 出身大学 : 中央大学法学部
◆ 受講講座 : 国家総合職(法律区分)コース本科生
◆ 最終合格 : 国家総合職、国家一般職、裁判所事務官一般職、東京都I類B
◆ 内    定 : 東京都庁
◆ 予定進路先: 東京都庁

※プロフィールは、2018年合格時点のものです。

はじめに

もともとは、教師である両親の姿を見て教職員の働き方改革などに携わりたいと考え、文部科学省で働きたいと思っていました(その後紆余曲折を経て志望先は変わりましたが)。
大学生活に慣れたころに進路について何かアクションを起こしたいと思い、尊敬していた先輩が指導を受けていた伊藤塾への入塾を決めました。教養科目が苦手な自分にとっては、伊藤塾の法律科目講義や問題集で強力な基盤を作れたことが筆記突破の要因になったと思います。

私がとった勉強方法

専門試験(択一式・多肢選択式)について

講師の方も繰り返しおっしゃっていましたが、「これ完」を徹底的に解くことが重要です。法律科目は全体で3周、苦手な問題はテキストから切り離して計5周、繰り返し行いました。はじめの2周は、正解していても正答欄の解説をじっくり読み込みました。その中でどうしてもわからないことがある場合はWeb受講で該当箇所の解説を再度聴き、すぐに問題を解きなおすことで頭に焼き付けました。
経済学も同様です。受講だけでは納得はしても解き方が身につきませんので、聞くことと解くことはワンセットとするよう心がけました。

専門試験(記述式)について

国家総合職に関しては専門記述にはあまり時間が取れなかったので、まずは文章の型を修得することに努めました。三段論法など、形式点を取りこぼさない書き方が修得できてから論点を記述演習で身につけました。
都庁の記述に関しては、直前期に伊藤塾で配付される論点集を用いて論点の暗記に努めました。都庁専願の人には論点の数では勝てませんが、法律科目の論点は基礎知識でカバーしやすい部分なので比較的負担は軽くて済みます。
また、財政学は直前期に講義を1周しておくと良いです。コンパクトなのですぐに終わりますし、その中から出ればかなりコスパが良い科目となります。

基礎能力試験(多肢選択式)・教養試験(択一式)について

あまり勉強時間が取れなかったために、社会系・理科系科目はセンター試験の選択科目を抑えるのみで、多くは数的処理に費やしました。応用問題よりも平易な問題を取りこぼさないようにするのが重要だと思い、基礎問題用のこれ完を用いて訓練を繰り返しました。実際の試験でも「同じ点数の問題でも難易度が段違い」ということがあります。その時に最低限の点数を取れるようにしておけば、本番で焦ることもないと思います。

一般論文試験・教養論文試験(記述式)について

差がつきにくい科目なので、最低限の文章構成と誤字脱字のチェックをするにとどめました。

面接・集団討論について

合格した試験では、伊藤塾の面接練習や講師カウンセリングでの面接カードのチェックなどを経て本番に挑みました。大まかな流れや面接にかかる時間、基本的な論点(志望動機や「学生時代に力を入れたこと」など)に関する受け答えなど、本番と遜色ない練習を経験していたため、自信をもって挑むことができました。不安を抱えず堂々と振舞えることは大きなアドバンテージになると思います。

官庁訪問について(官庁訪問をされた方のみ)

国家総合職で官庁訪問をする前、あるいは、している中で伊藤塾テキストの「面接対策BOOK」を熟読し、流れを確認しました。また訪問カードの内容も講師カウンセリングでチェックしていただきました。

普段の生活と試験対策

大学のゼミ論文にかまけて3年の11月まで公務員試験の勉強に本腰を入れないという体たらくでしたので、あまり試験と大学生活を両立できたという感覚はありませんでした。しかしそのゼミ論文の内容やゼミ活動そのものが面接でのネタになり、そこそこ受けも良かったため、塞翁が馬ということになったのでしょうか。

民間企業の就職活動

大学のゼミ論文の内容に対応して、技術開発系の独立行政法人の説明会やワンデーインターンに参加しました。ES提出などはしませんでしたが、官庁訪問や面接などで役立つ知識を得られればと思い参加していました。

内定と進路決定の理由

国家総合職では内定をいただけませんでしたが、同様に志望度の高かった都庁に内定しましたので都庁を選びました。理由としては愛着ということになるのかと思います。

どのようにモチベーションを維持したか

常に時間に追われていたため気を抜く暇もありませんでしたが、パンクしそうなときは公務員試験仲間の同級生と雑談をしていました。「この教科難しいよね」「あの問題は解けなかった」など、苦労を共有することで気分が楽になりました

最後に

自分が社会の一助になれていると実感できるように、しっかりと職責を果たせる人間になりたいと思います。
公務員試験は長丁場とは言われますが、同時に常に時間に追われる期間でもあります。歯を食いしばって勉強を続ける時間はどうしても必要になってきます。しかし勉強のやり方が間違っていないのなら、その苦労は着実な前進でもあります。どうか諦めないでください。