特に独学での対策が難しい教養区分2次試験で、伊藤塾にして良かったと実感

中央省庁 K.Iさん

 
合格者イラスト
◆ 出身大学 : 国公立大学文系学部 4年
◆ 受講講座 : 国家総合職コース、国家総合職ゼミ
◆ 最終合格 : 国家総合職 教養区分
◆ 内    定 : 中央省庁
◆ 予定進路先: 中央省庁

※プロフィールは、2020年合格時点のものです。

はじめに

自分が享受してきた様々な恩恵を未来の世代に引き継ぎ、希望を持って暮らすことができる社会を実現したいという思いで公務員を目指しました。物事が複雑多様化していく中で、中長期を見据え、あらゆる立場の人々を想いながら社会が抱える課題を解決できるように努力していきたいと思っています。
伊藤塾は、高い合格実績を理由に選択しました。インプットの講義だけでなく、添削やカウンセリングなど、受験生に必要なサービスが全て揃っており、特に独学での対策が難しい教養区分の2次試験を受験するにあたり伊藤塾にして良かったと実感しました。

 

私がとった勉強方法

基礎能力試験(多肢選択式)・教養試験(択一式)について

文章理解はスー過去を、判断・数的処理はこれ完を中心に演習を行い、直前は本番と同じ形式で5年分の過去問をそれぞれ2回解きました。文章理解は得意だったため、少しでも短い時間できちんと正解できるように、読解スピードを意識して勉強しました。判断・数的処理は分野ごとに得意不得意に差があったため、本番の時間の使い方を意識しつつ苦手な空間図形は1周さらっておく程度に抑え、時間をかければ解ける資料解釈や判断推理など他の分野は2周 + 間違えた問題1周というように強弱をつけました。間違えた問題は、本番で出ても解けないだろうと感じたもの以外は何が障壁になっていたのか確認し、正解していた問題でも解答例を参考にしながらもっと素早くできる方法はないか振り返るなど、復習に重点をおいて勉強しました。知能分野はとにかく時間との勝負なので、1問にかけている時間を常に意識しながら演習を行うことが大切だと思います。24 問全て解く必要は必ずしもないので、確実に正解すべき問題と時間をかけずに流す問題を見分ける選球眼を、過去問を通じて養うことも重要です。
知識分野はこれ完を3回ほど繰り返し解きました。大学受験時に選択していなかった日本史は特に重点を置き、人物や作品などのキーワードを意識して選択肢を吟味しました。世界史や地理などもこれ完をやっていくうちに誤答の選択肢に書かれるキーワードの癖のようなものがわかってきます。物理や化学なども高校までにやった何となくの記憶を頼りに、やはり過去問を何度かさらっておけば十分だったと思います。
時事問題は伊藤塾の対策用テキストが非常に役に立ちました。日頃から新聞やニュースに触れていれば、市販のものを使わなくてもこのテキストで十分間に合うと思いますし、それでわからない問題が出ても正答率はきっと低いだろうと割り切っていました。時事問題は過去問では網羅しかねるかもしれませんが、法律区分の方で聞かれていたトピックについても直近5年分は目を通しました。知識分野は試験時間に余裕があるので、確実に間違った選択肢を外せるようにしっかりと知識を定着させることを心がけました。

 

一般論文試験・教養論文試験(記述式)について

伊藤塾の対策講座を受講していました。総合論文試験は1次試験と同じ日に受験することもあり、つい後回しになってしまいがちだったのですが、講座では過去問の題材にどのような視点から答案を練っていくかということを、要点を絞って解説してくださり、基礎能力試験対策の合間を縫って効率的に勉強することができました。模範解答を示さずあくまでも指針を提示するというスタイルによって、自分の頭で考え答案を作っていくという力をより伸ばすことができたのかなと思います。総合論文試験対策で具体的な政策を自分なりに考えることは、2次試験の企画提案試験や政策課題討議試験に役立ちますし、政治に対する意見や哲学について自分自身に問いかけることは、行政官になるということを見つめ直すことにもつながりました。試験として得点配分が大きいという意味でも、公務員を志す理由を改めて考えるという意味でも、本講座を受講したことは非常に役に立ったと思います。 

 

⾯接・集団討論について

■企画提案試験
1次試験合格発表後から本格的に対策を始め、相澤講師の解説講義と模擬企画提案試験を受けました。与えられた白書は量が多く、漫然と目を通してもあまり意味がないと思います。今回は大まかに予想し、伊藤塾の解説講義を活用しながら自分なりに現状の政策や課題を整理しました。そのメモを見ながら予想問題をいくつか解き、自信を持って論述できるテーマを増やすように心がけました。
模擬企画提案試験では特に質疑応答の時間が役に立ち、どういう説明だと突っ込んだ質問をされやすくなるか、論文に書いたことを試験官がどのくらい把握しているかなどを考える機会になり、準備の仕方を見直すことができました。本番では、用意していた論点を素直に書ける問題が出たため、プレゼン、質疑応答ともにしっかりと答えることができたと思います。
 
■政策課題討議試験
省庁のインターンシップに多く参加し、その中のグループ発表を通じて政策課題について議論することが多かったため、模擬政策課題討議を一度受けただけであまり対策はしていませんでした。ただ短い時間で適当な分量のレジュメを作成する必要があり、模擬政策課題討議の際は時間をオーバーしてしまったため、予めレジュメの大まかなフォーマットを決めておいたほか、与えられた資料の読み込みとレジュメ作成を並行して行うなどといったことを意識するようにしました。また討議中に自分が話すべき分量に注意する必要があることを模擬政策課題討議で感じ、短く的確な発言をするように意識して気をつけました。本番では反対派が一人しかおらずグループとしての結論をまとめるのは比較的簡単でしたが、私は反対派の理由や意見をしっかりと組み込むよう注意を促しながら議論に参加するようにしました。

 

普段の生活と試験対策について

私が公務員試験の勉強を始めたのは3年生からで、それまではサークルやアルバイトに精力的に取り組んでいました。この時の経験は人物試験面接で話すネタとして非常に役に立ったので、早い時期から公務員試験の対策をされている方も出来る限り色々な経験をしておくと良いと思います。
志望省庁がまだはっきり定まっていなかった3年生の6月に、人事院主催のイベントがあり、毎週大学でキャリアパスの説明を受けられる機会があったため、ほぼ全ての省庁の話を聞けたことで関心のある分野が明確になりました。それを受けて夏以降の業務説明会やインターンシップに参加し、より深く業務や職員に触れる機会を増やしました。特にインターンシップは職員や職場の雰囲気を身近に感じられるだけでなく、政策課題討議など教養区分の試験対策としても役に立つ部分が大いにあるのではないかと思います。

 

民間企業の就職活動について

国家公務員に決めていたため、民間就活はしていません。

 

どのようにモチベーションを維持したか

新型コロナウイルス感染症拡大による自粛生活は、モチベーションの上がり下がりにあまり影響がなく、新型コロナウイルス感染症がなくても基本的には自宅で黙々と試験勉強をしていたと思います。社会や試験がどうなるのかという不安はありましたが、目の前の勉強に集中しようと思って頑張りました。ワイドショーやSNSなどは不正確な情報や偏った声が多く、あまり見ないようにしていましたが、政府の発表には注目していました。面接などで聞かれたときに自分の意見を言えるようにするためでしたが、結果的に公務員になるモチベーションの向上につながりました。新型コロナウイルス感染症のような非常事態が起きた場合に、最前線で解決に取り組むことができるのは国家公務員の醍醐味だと思います。危機に陥ったとき国民の生活を守りたいと思えたことで、国家公務員を目指す決意を再確認することができました。

 

最後に

教養区分での合格は他の区分で合格するのに比べて、官庁訪問や民間就活などに時間的余裕だけでなく精神的余裕が圧倒的に生まれると思います。官庁訪問までの間に、余裕を持って業務説明会やインターンシップに参加することができますし、そこから勉強したいと思ったテーマを自分で詳しく学ぶ時間もできます。民間企業の説明会やインターンシップから得られるものも多くあると思いますし、最終的に自分がどんな人生を送りたいかということをじっくり吟味できるのが最大のメリットだと思います。
国家公務員一本に絞っている人も、まだ迷っている人も、受験する価値は十分ありますし、伊藤塾という環境はそのために必要なツールが全て揃っていると思います。ぜひ挑戦してみてください。