誠実に!全力で!事務所名にこめた独立への思い

鈴木慧

東京司法書士会 調布支部
司法書士(法務大臣認定 / 簡裁訴訟代理等認定司法書士)
2010年司法書士試験合格
2012年簡裁訴訟代理等認定考査試験合格
2016年司法書士ワンズベスト法務事務所開業

紹介ダイジェスト動画

司法試験から司法書士試験へ、明るい転進

明治大学の法学部に進学した私は、周りの学生と同じように司法試験を目指していました。最初は、他の予備校の司法試験講座を受講したのですが、テキストがわかりにくく結果も伴わなかったため、司法試験で定評のあった伊藤塾での学習を選択しました。もともとジョン・グリシャムの小説が好きで、法律家に興味を持ち、伊藤塾長の本や憲法の考え方にも共感を覚えていたので、受験勉強はわりと自然に始めることができました。当時の司法試験は制度改革が行われ、旧司法試験の合格率は大変低くなっていて、残念ながら結果は不合格でした。せっかく勉強した司法試験の学習経験を活かす方法はないかと模索していたところ、司法書士試験と出会い、転身を決めました。司法書士は弁護士と比べ、街の身近な法律家のイメージが強く、自分のイメージしている法律家に近かったため、迷わず転身を決めました。
当初は、旧司法試験の択一試験も合格していたので、司法書士試験も択一試験は簡単に基準点に達するだろうと甘く見ていて、試しに受験した最初の試験は惨敗、得意なはずの憲法・民法・刑法・会社法ですら基準点に届きませんでした。司法試験とは学習のポイントが異なり、より細かい知識が求められる試験なのです。このことで逆に、一生ものの資格であるということを再認識することになり、自信をもって試験に臨む勇気が湧きました。

司法試験の学習経験をフルに活かして合格

不合格の悔しさから、絶対に合格すると誓った私は、どんな問題でも100%正解できることを目指しました。そのために条文を大切にしました。条文を確実に理解することで、どんなに難しい問題が出ても、法律の基本的な考え方、趣旨を理解していると、考えれば自然と答えが見えてきます。細かい問題が出題されても、何が正解なのかアタリがつけられます。また、民事執行法・民事保全法や供託法は出題数が少なく、勉強が進まない人が多いのですが、条文を理解することで確実に答えを出すことができます。他の受験生の苦手科目を得点源の科目に変えることができました。
また学習計画も重要な要素ですが、私は本試験日を3か月前に想定して学習しました。これによって、いわゆる直前期の濃厚な勉強を3か月間行うことができます。この期間で試験日には絶対合格できるという確信が持てました。

独立開業への強い思い

最初は不動産登記中心の中規模の司法書士事務所に入所しました。この事務所はとても自分を成長させてくれた事務所で、今でもお付き合いがあり、私自身もこのような事務所にしたいと目標にしている事務所です。
5年ほど勤めたころ、せっかく司法書士になったのだから、自分のやりたいことを実現させたい、という思いが強くなりました。不満もなく居心地の良い事務所だったのですが、夢を実現するために独立を決意しました。もちろん独立して、よかったこと、悪かったことがありますが、今は全く後悔していません。
独立した自分の事務所には名前に思いを込めました。「One’sBest」は「最善を尽くす」という意味があります。このことを第一に考えて業務をしています。一件一件、たとえ困難な案件でも時間がかかっても丁寧に、決して逃げずにお客様のために最善を尽くし私にできることは何でもやることを目標にしています。ゆくゆくは共に働く仲間を増やし、お客様にも、一緒に働く有資格者にとっても、居心地の良い職場にしたいです。

業務の厳しさを教えてくれた二つの大きな経験

新人の頃、書類の確認を行ったのですが、売買の立会で実印が印鑑証明書の印影と異なっていたのですが、かなり緊迫した現場で、経験不足とその場の高度な緊張状態から印影が異なっていることに気づけず、登記は何とか完了したのですが、当事者・関係者の皆さまにご心配をおかけしてしましました。
その際、当時の上司は叱責よりも、お客様の対応を優先するよう指導していただき、このことは自分自身の大きな経験となりました。
また建物明渡請求の現場に立ち会ったのですが、相手方は境遇に恵まれなかった高齢の方でした。簡易裁判所案件ではこのような場面に出くわすこともあり、正直、心の葛藤を覚えるような厳しい場面にも遭遇します。こんな時にも、依頼者のことを考え、自分にできる最善の方法を考えてやれば自信をもって業務ができると思います。結果がどうであれ、頑張らずに失敗することだけはしたくありません。

一問一答インタビュー

司法書士の魅力についておきかせください

司法書士は登記手続きという一見地味な職業に見えますが、その手続きには契約書等を確認・作成し、法的に問題ないかを考え、将来起こりえるトラブルを未然に防ぐという重要な役割があります。単に登記を申請し完了させれば良いのではなく、様々な知識を身につけないとできない職業だからこそ、お客様の信頼を得て満足していただける、非常にやりがいのある職業だと思います。

司法試験からの転進を考えている方にアドバイスをお願いします

司法試験とは重複している科目が多く勉強のしやすい試験です。覚えるポイントや理解の仕方が若干異なりますが、気を抜かずに勉強すれば合格できる試験です。ただ、決して簡単な試験ではないので油断をしてはいけません。登記業務以外も成年後見業務や簡易裁判所代理案件など、業務面でも魅力のある仕事ができるので、ぜひチャレンジしてみてほしいです。

司法書士ワンズベスト法務事務所

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