北谷馨講師の講義で、難解な分野が驚くほどスッキリ整理できました

S.Y さん(34歳)
 

合格者イラスト
国立大学法学部卒業 法律事務所勤務
◆受験回数: 3回
◆苦手科目: 記述式商登法
◆主な受講講座〔中上級講座〕 択一合格アドバンス講座、分析的手法で書式の点数を積み増す講座、 記述式答案構成力養成答練、択一実戦力養成答練 〔直前対策講座〕択一直前総整理講座、うかる!記述式

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

もともと旧司法試験を受けていましたが、法律事務所で働き続けるうちに、弁護士よりも司法書士という職業に魅力を感じるようになりました。そこで、職場に近い他の受験指導校の入門講座(旧司法試験受験者用)で勉強し、初受験の不合格後、旧司法試験でお世話になった伊藤塾の中上級講座を受講することにしました。

私がとった学習方法

2年目の勉強について

・択一式 
まずは一番苦手意識のあった不動産登記法を克服することが第一と考え、択一合格アドバンス講座を単科で受講しました。ひとつひとつの説明が非常にわかりやすく、過不足のないものばかりだったので、時間がかかってもできるだけ正確にメモをとるように心がけました。復習時にテキストを何度も何度も読むうちに、今までバラバラだった過去問の知識が体系的にすっきりと整理されていくのを実感でき、それ以降は過去問をあまり繰り返し学習しなくても安定して点数が取れるようになりました。
直前期には、択一直前総整理を受講しました。レジュメの完成度が素晴らしかったです。
受験生の多くは択一式について過去問を何度も繰り返し学習する勉強をしていると思いますが、私は過去問を解くよりもテキストの読み込みによる理解、記憶をメインに勉強をしていました。結局のところ、勉強方法にも人によって合う合わないがあると思います。講義受講後は、過去問集を使うことはほとんどありませんでした。

・記述式 
記述式問題には毎回時間がかかっていたことから、山村拓也講師の記述式答案構成力養成答練を受講しました。私は受講し始めた当時、講義中で常識とされている種々の内容に圧倒され、伊藤塾で入門から学んでいる人は、入門段階からこんなレベルの高いことをやっているのかと不安になったのを覚えています。そこで、自分もそのレベルにまで早く追いつこうと毎回必死でメモを取り、処理手順をひとつひとつ自分のものにするため時間をかけて復習をしていきました。

2回目の受験について

働きながらの勉強ながらも、自分なりにこれ以上はできない位やるべきことをやり切り、自信をもって臨んだ2回目の試験でしたが、結果は1回目の試験と同様、午後の択一式で基準点に届きませんでした。
一番の原因は、メンタル面の弱さでした。実際、間違った問題を見直してみると、その多くは知識不足が原因で間違ったのではなく、過度の緊張からくる読み違い等のケアレスミスが原因だったのです。
しかし、ここで 「ミスがなければ受かってたかも」 と楽観的に考えることはできませんでした。それは都合の良い言い訳にすぎず、 結局は自分を甘やかしているだけであって、改善すべき機会を自ら放棄しているのと変わりがないからです。 ケアレスミスを含めた点数こそが本当の実力であると自ら受け入れた上で、 ケアレスミスに対して真剣に向き合わない限り、どれだけ勉強したところで受かるはずがないと考え、来年に向けて自分は何をすべきかを模索し始めました。

3年目の勉強について

考えた末に出した結論は、今までの知識をより正確に整理し直すとともに、ケアレスミスを犯さないための方法論を確立する、というものでした。そこで、時間に余裕のあった年明けまでは、苦手意識のあった部分を抽出し、ひとつずつ時間をかけて丁寧に確認していく勉強をしました。そして、年明けからは、択一実戦力養成答練を受講し、これをペースメーカーにしながら、前年度受講した講座のテキストを繰り返し復習していきました。択一実戦力養成答練では、「自己分析チェックシート」が付属しており、これを毎回詳細に書くようにしていました。そうすることにより、自分が苦手な分野が明確になり、よく犯してしまいがちなケアレスミスの傾向も把握できるようになりました。また、高城真之介講師の解き方をベースにして、自分なりの択一処理手順(マニュアル)を作ることで、解答速度を上げつつ、ミスを最小限に抑えることができるようになりました。 
他方、記述式は、前年度に記述式答案構成力養成答練を受講し飛躍的に実力が伸びたことからある程度の自信は持っていましたが、引き続き答案構成力養成答練を受講し、構成の書き方に改良を加えるなど、さらに精度を高めていきました。

直前期の勉強法

3月から6月は仕事が忙しく、勉強時間があまり取れない日々が続きました。この頃が精神的にも一番辛かったです。そのため、「今年は基準点を超えたら十分」とあえて割り切るよう自分に言い聞かせ、ただ、本試験までに最低限やるべきこととして、(1)今まで積み重ねてきた知識の正確性をより高めること、(2)体調面、精神面とも本試験当日にベストなコンディションで臨むためには何が必要か考え対策を練る、という2つの目標を立てました。
(1)については、1日あたり2~3時間くらい、テキストと自作の弱点ノートを黙々と繰り返し復習し続けました。その中でも覚えにくい図表などは、適宜縮小コピーをしてポケットサイズのノートに貼り、歩いているときや電車の中で記憶するようにしました。
そして(2)については、直前期に行われる伊藤塾の無料公開講座を聴き、自分に合いそうなやり方、考え方は意識的に取り入れるようにしました。また、数年前に弁理士試験に合格した「本番に強い」友人から、試験そのものに対する考え方や試験に臨む姿勢を学びました。その結果、本試験当日が近づくにつれ、去年とは全く違った精神状態になっていくのを実感できました。

試験当日について

精神面に関して十分な対策をしたおかげで、当日は過度の緊張も気負いもない、最高の精神状態だったと思います。あとは、この1年で作成した処理手順に従い、淡々と解いてくるだけでした。昼休みには、少しだけノートの見直しをしましたが、あとは予定どおり周りの受験生を眺めたり会場を散歩したりしていました。多くの受験生が緊張している中、自分はベストな状態にあると思っているだけで、本試験においては相当優位に働くのではないかと思います。

インターネット受講について

伊藤塾の講義は音声をダウンロードすることができたので、携帯プレイヤーにデータを入れ、主に喫茶店で聴いていました。もっとも、答案構成力養成答練は、実際に答案構成をする様子を見たかったので、自宅のPCで画面を見ながらやっていました。

司法試験からの転進について

たとえ知っている知識であったとしても、細かい言い回し等、問われ方が司法試験の問題と微妙に違うことがあるように感じました。司法書士試験の問題形式を知る上でも、直近の過去問で慣れておくことは必要だと思います。

社会人へのエール

社会人の方はなかなか勉強時間を確保するのが難しいですが、大事なのは、少しずつでも毎日続けることだと思います。たとえ専業受験生に比べて毎日の勉強量は少なくても、焦らずひとつひとつ丁寧にこなし、面倒くさがらずこまめに記憶の時間を設ける等、工夫次第で着実に力はついていくと思います。