司法試験から完全に気持ちを切り替えて司法書士試験合格!

司法試験から転進して合格 / 行政書士とWライセンス

T.Mさん(41歳)
 

名城大学法学部卒業 会社員
◆ 受験回数7回
◆ 主な受講講座
【入門講座】 入門講座速修生(山村クラス)
【中上級講座】 記述式答案構成力養成答練
【直前対策講座】 これで完成!ポイントマスター記述式講座、実力診断テスト、全国公開模試

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私は大学を卒業後、公務員試験の受験指導校で法律科目の講師をするなどしながら旧司法試験の受験を続けていました。諦めなければ自分にも必ずチャンスが巡ってきて合格できると考えていました。
しかし結局、2007年の論文発表後、諸事情により旧司法試験の受験を断念しました。
司法試験に区切りをつけた場合、その後の進路をどうするか、以前から一応いろいろと考えていました。今までの学習経験を活かした仕事に就きたいと思っていたところ、伊藤塾のインターネット講義(無料ストリーミング)で山村拓也講師に出会いました。山村講師の熱意に影響を受け、また、司法書士も街の法律家として様々なトラブルに巻き込まれている人を救うことのできる仕事だという説明を受け、司法書士への転進を決意しました。司法書士の実務に触れたいと思い、2007年11月、司法書士事務所へ転職しました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

入門段階の学習法について
 

2008年、「入門講座山村速修クラス」(憲民刑を除く)を受講して学習を開始しました。早速、不動産登記法から受講し、講義の進行に合わせて択一過去問を解きましたが、すぐにモチベーションが下がり、勉強が苦痛になりました。それでも我慢して講義を消化しましたが、仮登記のテーマに入った辺りで完全に気持ちが切れてしまいました。
その原因として、旧司法試験の受験疲れ、気持ちの整理が不十分、合格レベルの到達点が予想以上に高く意気消沈したこと等が考えられました。このまま続けても効率が悪いと感じた私は、思いきって勉強から離れることにしました。その後、約1年間は仕事(裁判所に提出する破産申立書等の作成業務)に集中し、また、今までできなかった活動を楽しみました。

中上級段階の学習法について(2年目以降(2009年~2014年))

2009年、学習を再開し、はじめて試験を受けました。午前の部は31問でしたが、午後の部が散々でした。改めて午後の部の厳しさを実感しました。
その後、入籍し、子供が生まれてプライベートが慌ただしくなり、家事育児サポートで自由に使える時間が大幅に減りましたが、可処分時間はできるだけ勉強にあて、午後択一と記述対策に力を入れました。山村講師の教えに従い、テキストと過去問の往復を繰り返したところ、午後の成績が少しずつ上がっていきました。
2012年度、午前と記述でかなりの手ごたえがありましたが、午後択一の基準点に1問足りず、非常に悔しい結果となりました。翌年は絶対に合格したいと思った私は、妻の協力を得て勉強環境を整えました。やるだけやったという思いで迎えた2013年度の本試験、午後は30問、記述も上出来でしたが、まさかの午前基準点落ちとなりました。民法はあまり勉強しなくても本試験では常に高得点だったため、過去問検討を疎かにしたことが失点の原因でした。ガックリきましたが、すぐに気を取り直して、来年に向けて勉強をはじめましたが、2014年は記述の不動産登記法で大失敗(全て枠ズレ)してしまい、記述式で基準点落ちとなりました(不動産登記法5.5点、商業登記法27点)。勉強のバランスが大切だと痛感しました。

中上級段階の学習法について(合格した年(2015年))
 

2014年12月末、人員整理により職場を退職しました。年齢的に再就職は容易でないため、崖っぷちの状況に追い込まれ、危機感をつのらせました。
記述については、山村講師の「記述式答案構成力養成答練」を改めて受講し、事案分析、時間配分の訓練を行いました。この講座は非常に有益でした。本試験が求めているものは何か、差がつくポイントはどこか、安定性を保つために何が必要なのかなど、私がアンテナを立てていたことについて多くのヒントを与えてくれました。記述式の目指すべきゴールについて具体的なイメージを膨らませることができ、また、自分の状態を冷静に把握して、課題の発見や克服にも役立てることができました。

司法試験からの転進について 

司法試験の学習経験者は、アドバンテージもありますが、逆に、司法書士の勉強をするうえで問題もあります。気づいたことを3点指摘します。
まず、司法書士試験と司法試験では、頭の使い方が違います。司法試験では「考える訓練」が強調されたと思います。しかし、この発想を司法書士の勉強に持ち込むと、学習速度が遅くなり効率が悪くなるおそれがあります。司法書士試験は、幅広い知識を整理して正確に記憶し、状況に応じて瞬時に引き出せるかがポイントになりますので、あまり考えすぎず、スピーディーに知識を整理・記憶する姿勢が大事だと思います。
次に、モチベーションの維持です。気分転換や休養を上手に取り入れることが必要です。とはいえ、最後は、やはり合格への執念、気合いが不可欠です。特に直前期の追い込みで合否が決まると思います。私は、これ以上ない程、追い込まれていましたので、合格への執念を燃やし、気力を振り絞ることができました。
最後に、最も重大な問題は、気持ちの切り替えです。司法試験に未練があれば、予備試験に挑戦した方がいいです。司法書士試験は中途半端な気持では絶対に受かりません。合格レベルに到達するには、かなりの努力を要するからです。私も気持の整理にすごく時間がかかりました。とても苦しい時期もありましたが、腹を据えて覚悟を決めてからは楽になりました。

最後に 

山村講師には大変お世話になりました。在宅受講でしたが、PC画面を通していつも山村講師に励まされ、勇気をもらいました。とても感謝しています。
最後に、司法試験の受験経験者にエールを送ります。いろんな想いがあると思いますが、本気で司法書士を目指すことを決意した皆さんの合格を心から祈願いたします。自分を信じて根気よく努力を続ければきっと道が拓けると思います。がんばってください。