本試験日を目標にやるべきタスクをスケジューリングする
受験勉強はビジネスの世界と類似しています

横山 正美さん(50 代)
専業受験生

◆受験回数 6 回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生
中上級講座》中上級コース、司法書士合格への「思考力」完成ゼミ、
 演習コース
直前対策講座》うかる!記述式、推論対策完成講座、
 プレ模試、全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 最初は高い志があったわけではなく、時間に余裕ができたので、何か資格でも取ろうかと雑誌で見つけた資格でした。簡単に取得できないものが良く、また法律を勉強しておくと生活に役に立つと思いはじめました。しかし、勉強していくうちに、色々な分野の仕事ができ、予防法律家であること、申請作業など正確に事務作業をこなすなど自分の性格に合っていると思いました。また成年後見人になれるなど後付けで自分のやりたいことが固まっていった感じです。伊藤塾はすべてライブでの講義であったこと、説明会での講師の話口調などが勉強しやすそうだなと感じたこと、「寄らば大樹の陰」実績のある講師の元で、ある程度型にはめてもらう勉強が私には合っていると思い、選びました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

入門段階の学習法について

 法律は全くの初学者だったので、「入門講座」はライブで受け、講師の言う通りの方法(テキストと過去問の往復)で勉強していました。記述は「速解記述式パターン60」を毎日1 問ずつ解き30 日で1 周、計40回くらい繰り返しました。これによりひな型は条件反射的に、添付書類や区分も含め出てくるようになりました。「記述式答案構成力養成答練」で構成用紙の使い方を学び、自分なりにアレンジして使えるようになりました。記述はひな型と答案構成の両輪が揃って、本試験のタイムプレッシャーにも勝てるパフォーマンスを出せるものだと思います。

中上級段階の学習法について

 直近2 年くらいは、ひな型は「分析的手法で書式の点数を積み増す講座」のワークブックとCase&Form を活用していました。「速解記述式パターン60」に比べてすべてのひな型を網羅していることと、不登法と商登法の添付書面などが改正で変わったことで最新のドリルに替える必要を感じたからです。ひな型も過去問も果てしなく感じるほど地味ですが、事前に準備ができ確実に底力が付く作業です。侮ってはいけないと思います。
 テキストは、3 年目からは「択一合格アドバンス講座」をメインに使っていました。全科目の範囲を網羅しながらコンパクトにまとまっているので、繰り返し読むテキストとしては最適でした。「択一合格アドバンス講座」は2 回受講しました。2 度目は、会社法改正に沿ったテキストがほしかったためと同じ講座でも講師が変わると入り方も違うと思い、受講しました。「択一実戦力養成答練」や「択一式プログレス演習講座」、「択一解法スキル完成講座」などの答練で苦手な個所や良く間違える個所の設問や図表を一緒に綴じることで一元化を図っていました。また、年明けの「択一実戦力養成答練」の成績が伸び悩んでいた時にはパーソナルカウンセリングを受け、本試験までのスケジュールとやるべきことをリストアップし、要所々で報告しながら、勉強していました。
 毎年合格するつもりで本試験は受けてきました。自分の番号があったときは嬉しいというよりびっくりしたのが事実です。よく聞いてきた言葉でしたが、合格と不合格の差はほんの一歩の距離です。ただ超えるまでは自分の番がくるのだろうかと、特に合格との距離が近くなればなるほど不安に感じました。
 しかし、私は司法書士の資格で働こうと決めていたので、不合格でも決心が揺らぐことはありませんでした。

講座について

司法書士合格への「思考力」完成ゼミ

 関信敏講師のゼミは2Way なので緊張もしますが、その分自分が間違えたところは特に印象に残るので、記憶の定着にはとても有効です。必ず「なぜ」を聞かれるので、今まで通り一遍に答えのみ覚えていたところも考えるようになりますし、特に一通り勉強をした人は他科目のつながりもわかるので、思考する力がつくと思います。また関講師はどんな質問にも答えてくださいますので、パーソナルカウンセリングを含め、一番質問していました。

蛭町講師の記述式対策講座

 蛭町浩講師のテキストは、ワークブックやC&F 演習をするうえで間違えたところに関しての辞書として使っていました。私は毎日10 分の肩慣らしにWB、CF をしていました。本試験までに通しで3 回、間違えたところは更に5、6 回は繰り返しました。ほとんどのひな型は網羅していたので、今年の監査等委員会設置会社の問題も解くことができました。肝はいかにWB、CF を繰り返すか、自助努力に尽きると思います。

記述式答案構成力養成答練

 構成用紙の使い方をはじめて知った講座であったし、1 年目からほぼ毎年受けていたので、記述を解くのが好きになりました。本当に良問が多く、2012 年、2014 年と商登法の講座で出題された問題が本試験で問われていました。直前期は、2014 年3 回、2013 年2 回、2012 年1 回と毎日1 問ずつ解いていたので、今年の問題も迷わず解けました。記述ほど各自で工夫できる試験もないと思います。記述を解く時間がある程度短縮できましたので、私は逆に午後の択一式にはMax80 分まで時間をかけていました。人それぞれ長所短所を活かして本試験の時間配分なども考えられると思います。

パーソナルカウンセリング

 主に日々の勉強での質問をまとめて、パーソナルカウンセリングで質問していました。ただ5 年目の年明けの「択一実戦力養成答練」の民法の結果が思いのほか悪かったので、髙橋智宏講師のパーソナルカウンセリングで(1)過去問で出た個所をテキストへマーキング(2)「択一実戦力養成答練」他答練で出た個所をテキストへマーキング(3)および自分が間違えた個所に付箋を貼るとの指導を受け、実施し、特にテキストの繰り返しではマーキングや付箋を中心に勉強しました。
 また本試験までのスケジュールもたてていただき、隔週で進捗と質疑応答などしていただきました。

最後に

 折に触れ自分の目指すべき司法書士像や事務所のイメージを妄想していました。
 私のモチーフは、「つなぐ」です。相続や会社承継などバトンをつなぐ「縦型のつなぐ」、他業界や人間の間を結ぶHUB として手をつなぐ「横型のつなぐ」。そんな「つなぐ」仕事をしていきたいと思います。
  今日、夢があるというのはとても素敵なことです。自分の夢が家族の夢となり、友達の希望となり、本当にたくさんの応援をもらいました。受験時代は借りをたくさんつくって、合格してからゆっくり返せば良いと思いやってきました。人は自分のためには頑張れる限界があるが、大切な人のためには限界を超えられる。
 私は要領が良くもなく頭も良くないけれど、努力を続ける能力には長けていると思います。「成らぬは人のなさぬなりけり」を心に持ちながら続けてきました。
 伊藤塾の講師やスタッフさんには6 年間本当にお世話になりました。心から感謝いたします。ありがとうございました。

「記述式答案構成力養成答練」の構成用紙は、商登法は用紙を縦に使い、あらかじめ用紙を折ることで線を引く手間を短縮し、右側に構成と同時に添付書面と通数を書くことにより、解答にはそのまま書いていました。