ふと聴いた伊藤塾長の憲法の講演会
これで私の人生は大きく変わりました

福田 康一さん(40代)

◆受験回数 4回
◆主な受講講座
入門講座入門講座本科生(高城クラス
中上級講座》中上級コース、演習コース
直前対策講座》全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 はじめまして、私は行政書士講座の受講のため伊藤塾へ入塾しました。勉強を進めるうちに司法書士試験を受験しようと考え、高城クラスの「入門講座」を行政書士試験後の11月から受講し、翌年は「中上級コース」を受講しました。翌々年は「演習コース」のみ、今年は「公開模擬試験」のみの参加です。
 まず、私がなぜ司法書士を目指したかという話です。他の方のように東日本大震災のような震災時に、所有者不明により再開発ができない地域等の早期解決に努めたいなどのような立派な志はありませんでした。私は、小売りや飲食業の店長をしており、店舗での業務に疲弊していたという状況の中、伊藤塾長のセミナーで憲法改正に対する熱い思いや士業に従事する人が不足していること、転職や異動希望に有利なことを聞き、まずは伊藤塾で行政書士を目指しました。2年かかりましたが行政書士試験に合格し、行政書士試験の合格祝賀会で、司法書士の講師から行政書士と司法書士のダブル資格で相続のワンストップ事業を行えることや、宅建士の資格も持っていたため不動産業のワンストップサービスができるという話を聞き、元々開業したい考えが心の中にあったのもあり、司法書士試験を受験することを決めました。司法書士試験が難関試験というのも魅力であったのも確かです。

伊藤塾を活用した私の学習方法

①入門段階の学習方法について

 なぜ、伊藤塾を選んだかというと長くなりますが後述の通りになります。
 まず、伊藤塾長の憲法改正に関するセミナーです。このセミナーに参加した経緯は忘れてしまいましたが、憲法改正による危険性や人権を守るという信念が伝わってきて、この受験指導校で受講したいと考えるようになりました。私は埼玉に住んでいるのですが高田馬場の校舎が駅から近いということ、通勤経路であること、自習室が無料(当時)であることが魅力で平林勉講師の「行政書士講座」を受講しました。司法書士試験を受験しようと思ったのは、平林講師も当時、司法書士試験を勉強中であったことも影響したと思います。「入門講座」が高田馬場校で受講できるということで高城クラスに途中からでしたが受講しました。
 いざ受講すると行政書士試験より難しく、科目の多さに辛くなることもありましたが、私が途中から入ったこともあり、高城 真之介講師に、よく気にかけていただいて声をかけていただいたことで焦りを頑張りに変えることができました。短期間で行うべきことや捨てる部分などを細かくアドバイスして頂いたこともあり、初めての受験で不合格ではありましたが午前29問、午後24問と基準点まであと午前1問というところまで来たのは翌年以降にもチャレンジしようというモチベーションにつながりました。
 再受験にあたり学習ペースを掴んだこともあり、学習を進めていくうえでのポイントを4つ心がけていました。①勉強は同じルーティンで同じ時間帯に行うこと、②時間帯割を作り、行う科目を事前に4週単位で決めておくこと③スケジュールより早くその日の科目を終了した場合、自分の時間にあて無理をしないこと、④休日を作ること。この休日についても少なくとも1時間はインプット作業を行っていました。

②中上級段階の学習方法について

 年間スケジュールでいうと前述の通り、ある程度の本試験の点数は取れていたので、夏はマイナー科目、特に民事訴訟法、刑法を重点的に行い、10月ごろから主要科目を重点に行ってきました。年明けから答練で合格点を取ることを目標にして科目を繰り返していき、4月からは今までの間違いノートや覚えにくい場所等のしるしをつけた択一六法や、答練の問題全科目2週間を目処に試験日まで繰り返していく作業に徹しました。
 記述式対策としては、「演習コース」で学んだ答案構成を徹底的に作り、不動産登記法では名変登記、根抵当権の元本確定登記、一申請要件、抹消前の省略登記等の枠がずれないようにすることに留意し、その次に相続人の判断など得点に大きく響く項目を重点的に行いました。商業登記法では、役員変更だけは全て正解するように訓練し、特に議事録内容からの任期満了のフレーズには注意し、定款の添付の抜け漏れが多かったので留意していました。商業登記法の記述式は答練や模擬試験で7割は満点を取っていたので、組織変更、種類変更などの設立、解散登記等のひな型にも手を広げていました。また、時間がなくなったケースも想定し、答案構成をせず、直に答案に記述する練習も行いました。

③直前期の勉強方法や試験当日について

 今年、合格するためにどのような戦術をとるべきかにも時間をとり、検討しました。模試や答練での結果を見て、民法の得点にばらつきがあり、20問中の正解数が12問から18問と大きな増減があり、過去の本試験で商法が難しい年があることを鑑みて、模試などで常に50点以上の得点であった記述式でアドバンテージを取ると決めました。
 本試験では、得意である憲法の最初のページから、個数、単純正誤、推論、問題文の長い問題は飛ばし、最後まで行ったらトイレに行きリセットすると決め、飛ばした問題を解き終わった後も再びトイレに行き、再考すべき問題にとりかかっていました。午後では記述式に入る前にもトイレに行き、リセットしました。結果、午前択一式27問、午後択一式27問、記述式53.5点でかろうじて合格しました。
 私は仕事をしながらの勉強でした。役員や上司に受験する旨を話し、極力、残業をしないように配慮していただきました。私は通勤に電車を利用しておりましたので、電車の中でインプット作業を片道1時間費やし、往復2時間を通勤で勉強時間にあてました。朝も勤務地の近くのカフェで勤務時間まで30分勉強し、お昼休憩も1時間中40分は参考書を読んでいました。就業時間後は有料自習室で1時間30分程度、講義のストリーミングや問題集を使いアウトプットにあてていました。土日は有料自習室または図書館で5時間を本試験レベルの問題を解き、解説を熟読していました。毎日、勉強時間を記録し、自分の目標としていたスケジュールの不足部分を明確にしておき、次月の予定に不足を補うようなスケジューリングをたて、最終的に自分の目標を達成するようにしました。ただ、このようにスケジュールをたてるのも、家族や会社の協力なくして合格はなかったと思っております。

次年度に合格を目指す方へ

 合格するためにはまわりの協力と、自分で計画を立てた上で実施し振り返り、計画を修正しながら最初の計画に近づけることだと思います。伊藤塾の配信スケジュールを指標にするのも良いですし、自分で組むのもありだと思います。インターネットでは合格には2000から3000時間の勉強時間が書かれていることが多いです。これを指標にしても良いと思います。私の受講した「中上級コース」でも多くの問題集や参考書をいただきましたが全部できないことに気づき、問題集や記述式のひな型等のものはやりませんでした。配信の要点をまとめたモノクロ印刷のものと択一六法、答練だけ多く回数をこなしました。過去問は全問はできないので、「伊藤塾セレクション 司法書士過去問」(法学書院)のようなセレクション問題集を行いました。これらが参考になれば幸いです。
 インターネットクラスでの受講は講義スピードを変えることができるので自分の得意不得意スピードを変えて行うことができるのが良かったです。時間の都合がつくのが良かったと思います。まとめて教材が届くのではなく配信に合わせて送られてくるので、教材が届くとやらなきゃという意識が出てくるのと同時に、スケジュールに余裕が出てくると教材が届くのが待ち遠しくなります。通学だと休むと行きにくくなり、そのまま行かないということも出てくるので、自分のペースがまちまちな人はインターネットクラスでの受講がおすすめだと思います。
 私は4回目の受験での合格でしたのでモチベーションを維持するのが大変でした。毎年本試験後の7、8、9月の筆記試験の合格発表までは何もしなかったです。ただし、他の受験指導校でも7月が講義の申込の割引が高いのでこれらの申し込みだけはしていました。合格発表後の試験結果では前述の通り、あと一歩という結果でやっぱりという気持ちでした。私は会社や家族の協力を得るため受験することを言っていたため、結果の報告が一番つらかったです。しかし、いろいろな人に受験を伝えておくことによって、またやらなければならないという気持ちに持っていくことができました。
 司法書士試験の勉強は非常に淡々粛々と行っていくことが多いので、気分転換が重要だと思います。私はいくつか行ったことを記載させていただきたいと思います。まず、旅行に行きました。それでも飛行機や新幹線の中、朝食前と夕食後に30分程度は勉強を行うようにはしていました。次に日常では、集中力が切れるとカフェに移動したりして気分を変えるようにしました。スイーツも好きなので、パフェやパンケーキを食べて気分を変えていました。次の気分転換は何をしようかなと考えることもモチベーション維持に効果があったように思います。

最後に

 最後に、これから司法書士試験を目指す方、惜しくも今回不合格の方がいらっしゃるかと思います。自分がやると決めたことをやれば、必ず受かる試験だと思います。公言して追い込むこと、たくさんの応援をいただくことをおすすめします。つたない文書で読みにくかったかと思いますが今の気持ちは述べました。伊藤塾の講師およびスタッフの皆様ありがとうございました。