清水 直樹さん(20代)

◆受験回数 5回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生(小山・坂本クラス)
中上級講座》アドバンスコース
直前対策講座》全国公開模擬試験

私が司法書士を目指すことにした理由・想い

平成24年の高校3年生のとき、法学部に入るのだから法律系の難関資格をとりたいと思い、当時の資格偏差値ランキングをインターネットで検索したことが、司法書士という資格との出会いでした。当時の私は、資格取得に何年もかかってしまう可能性があるという認識があったので、まずは力試しに宅建の勉強をし、大学1年で合格することができたのならば、司法書士試験の勉強を開始し、不合格ならばあきらめようと計画しました。
結果的に宅建の試験には合格し、当初の計画通り、その年から司法書士試験の勉強を開始することになりました。
勉強するにあたり、独学ではじめるつもりはなく、大学の生協に置いてあった伊藤塾のパンフレットを手に取り、自分の勉強開始時期と初級講座の開始時期が被っているものを探し、小山晃司講師と坂本龍治講師の入門講座にたどり着きました。なぜ他社の初級講座も検討しなかったのか、なぜ講座説明会に参加しなかったのか等、今思うとたくさんの疑問が生じますが、幸運なことに、この選択が結果的に正しかったようです。

受験勉強中に私なりに工夫したこと

・勉強開始から初受験
高校まで部活に明け暮れ、勉強する習慣がなかった自分にとっては、毎日の勉強継続が最初の目標でした。勉強をする習慣を身につけることは、それが30分であったとしても、難しかったことを記憶しております。
また、講義はライブで受講することも心がけました。やはり、ライブ講義だと臨場感があります。私は生来のさぼり癖があり、Web講義だと意識が四散し、集中力に欠けていたことが判明したので、Web講義はあくまでもライブ講義の復習という位置づけにしました。ライブ講義の利点は、講義終了後に講師に直接その場で疑問に思ったことを質問できる点にあると思っております。あとで質問しようと思っていても、その質問内容自体を忘れてしまうこともあるものです。私の場合、校舎のある御茶ノ水までは1時間弱を移動時間に要していましたが、それでもライブ講義を受講してよかったと思っております。
そして、講師の指導には従うことも徹底しました。具体的には「Aランク」「Bランク」といったように、各科目各分野の重要度をテキストに書き込み、勉強時間もそれに比例させて割り当てました。また、重要な文言は指摘されるので、ラインマーカーで色を付け、覚えるように努めました。
満を持した初受験の結果は成績通知も残したくない程の惨敗でした。それでも、そのうち合格できるという謎の自信と根拠をもち、勉強は継続することに決めました。
 
・2回目(平成27年度)
この頃になると、がむしゃらに勉強するだけでなく、効率にも目を向けるようになり、宇津木卓磨講師と蛭町浩講師のアドバンスコースを受講することにしました。択一のテキストは非常によくまとまっており、短時間で多くの論点に触れることができることから、試験前の周回に役立ちました。記述に関しては、自分の実力不足と計画性のなさから、全てをこなすことができず、消化不良になってしまい、記述の点数が伸びなかった遠因になりました。
その結果、2回目受験では択一は基準点を突破することができましたが、記述は2点足りずに足切りなりました。そして、この「2点」が後の呪縛になったのだと思います。
 
・3回目(平成30年度)4回目(平成31年度)
平成28年度と29年度は、突如発症した自律神経失調症とパニック障害から、受験の断念を余儀なくされ、勉強自体もストップしていました。このまま資格取得をあきらめようかとも思ったほどです。それでも、症状が少し良くなったため、両親に頼み込み、実家に帰省して平成29年の10月から勉強を再開することにしました。
いざ再開してはみたものの1年以上のタイムラグがあるため、抜け落ちた知識を取り戻すのにも苦労しましたし、なにより病気と付き合いながらの勉強は大変でした。そのため、何かを変える必要があると感じ、勉強方法をハウツー本で学習したり、勉強のための体調管理法を身につけました。その一例を挙げます。
・「カフェイン」を摂取すると、疲労感がやわらぎ、注意力の持続時間が向上する。
・立ちながら勉強すると、生産性が46%向上し、脳機能が向上する。
・体の水分が3%失われると、脳のパフォーマンスに低下をきたす。
これらは挙げたらきりがないほどありますが、情報過多にならないように自分で取捨選択して実践していました。
3回目と4回目の本試験の結果は、両年度とも、択一式の基準点はもちろん、逃げ切り点も確保していたほどでしたが、記述式で足切りになりました。平成30年度はあと4点、31年度はあと9点でした。
 
・5回目(令和2年度)
平成27年度の、あと「2点」。平成30年度の、あと「4点」。という点数から、記述式の問題の相性が悪かっただけで、次こそは基準点を超えられるはずという誤った認識から解放されたのが、平成31年度の、あと「9点」でした。記述式で基準点に9点足りないというのは、単純に実力が不足しているということです。そこに気が付くまでに2年近くを要してしまったのです。以上の反省点から、勉強方法はそのままに、勉強のスケジュールを大幅に見直すことにしました。今までは、択一式:記述式=8:2の割合で勉強していたところ、1:1に変更しました。また、記述式の問題を解くにあたっても、行き当たりばったりではなく、読む順序や答案構成のタイミング、解答用紙に記載する時間等の様々なプロセスをルーティン化し、常に一定の処理手順で一定の水準の答案を書きあげることを目標にしました。

伊藤塾のこの講座が良かった

振り返ると、講座の位置づけは、いかに途中で脱落者を出さないことにあるかということではないかと思います。それは、わかりやすい説明であることはもちろんのこと、初学者に科目の苦手意識を持たせないことにあるということです。講座のカリキュラムを終えることさえできれば、ひとりで勉強することは難しくありません。その点、小山講師と坂本講師の講義は、私にとっては上記2点の特徴を満たしており、学習範囲の広さに驚きつつも、両講師のご指導のもと、最後までカリキュラムをこなすことができました。

感謝している方へのメッセージ

長い間、受験生活を続けるうえで、環境の提供や金銭の援助をしてくださった両親には感謝しております。勉強は一人でするものですが、続けるには一人ではできなかったと思います。

伊藤塾各講師へのメッセージ

入門講座を受講していた当時の記憶は鮮明に覚えております。小山講師については、応援している千葉ロッテマリーンズや、床屋の店主のお話。ぎっくり腰になりながらもスーツで講義を全うしたお姿には、最近同じ経験をした自分にとっては、ただただ尊敬しかございません。
坂本講師については、お昼の講義が終わったあと、御茶ノ水駅までの帰り道をご一緒させていただき、受験勉強の悩み等、お話に付き合ってくださいました。当時の自分にとって、兄のような存在だったのだと思います。お二方のご活躍を心より応援しております。

学習中の方やこれから司法書士試験を目指す方へのメッセージ

もし仮に、今の自分が、司法書士試験の勉強をはじめたばかりの自分にアドバイスをするならば
・勉強方法を身につける
勉強習慣を身につける
自分の実力を客観視(数値化)する
の3点です。とくに③が重要で、自信のない科目であっても、模試や答練の点数が良ければ得意科目であり、逆に好きな科目であっても、点数が悪ければ不得意科目です。その理解度に応じて学習時間の割り当てを見直すべきです。
そして、留意していただきたいのは、合格者にはそれぞれの勉強のポリシーがあり、それぞれの合格への道のりがあるということです。なので、一方の合格者と他方の合格者で、矛盾している勉強の仕方があることがあります。そのときは、科学的根拠があるもの以外は自分の生活リズムや相性に合うものだけを参考にし、アドバイスにとらわれないようにしていただきたいと思います。結局、われわれはただの合格者であり、迷うくらいなら受験指導のプロである各講師陣の意見を採用していただきたいのです。

平成31年度の成績通知です。アルバイト先のスタッフルームに張り出されることになりました。おかげさまで、アルバイト中も当時の悔しさを忘れることなく過ごすことができました。

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