T.Iさん(50代) 公務員

◆受験回数 2回
◆主な受講講座
直前対策講座》伊藤塾セレクションの司法書士過去問集、必出3300選シリーズ

私が司法書士を目指すことにした理由・想い

私は、仕事に対してそれなりに思い入れのある公務員でしたが、ある時、自分の仕事に対する姿勢が、現代のワークライフバランスを重視する風潮と相容れないことに気づきました。近年は、私のように長時間労働をしてでも、自分の納得のいく成果物を出そうとする仕事姿勢は効率が悪いものとされ、7割程度のできでも残業しないで終わらせた方が高付加価値であるとされています。
そこで、私もこのような考えを取り入れるように努力した結果、相当程度、順応できましたが、残業しなくなった分、時間を持て余すようになると同時に、あまり仕事に対して熱意や思い入れを持たないようになりました。
ワークライフバランスの研修を受けると、そのようにして持て余す時間は、自己研鑽に充てるとよいとされていました。私は、大学は法学部出身だったため、自己研鑽の一環として司法書士の資格を取得し、併せて、公務員を退職した後の生活にも備えることに決めたのです。

受験勉強中に私なりに工夫したこと

私は、上記のとおり、持て余した時間の有効利用という観点から、司法書士試験への挑戦をはじめたため、これに大したお金をかけることは許されませんでした。したがって、伊藤塾さんをはじめ、受験指導校の講義は、オンラインを含めて、1回も受講したことがありません。勉強は全て書籍で行いました。
しかも最初の受験時は、費用を最小限に抑えるため、全て、古本の参考書と問題集で済ますという無謀な勉強方法を採用しました。同じようなことをしている方はいないとは思いますが、年のために申し上げると、これはおすすめできません。当たり前のことですが、法令が改正されていることや判例変更されていることが結構あるからです。当時の私は、法令改正なんて、そんなに多くないから、大筋がわかればよいと思って、古本で勉強しはじめましたが、やはり非効率と言わざるをえません。私も2回目の挑戦では、債権法と相続法の大改正もあったので、新しい本を買うようにしました。
 
次に勉強時間ですが、やはり、仕事をしていると残業しなくても、勉強時間の確保には苦労します。通勤電車内の2時間は、最も貴重な勉強時間です。テキスト、ノート、短答式問題集、なんでもよいので、この時間帯にやるものは、厳選し、必ず、取り組むことにすべきだと思います。
私は、不動産登記のひな型をテキストを見ながら自分でしゃべったものを録音し、通勤途中に聞くようにしていた時期もあり、これは効果があったように思います。
また、休日は、最も勉強時間が確保できますが、家族に対して負担もかけます。私の場合は、妻に大変つらい思いをさせてしまいました。このことを今でも妻に申し訳なく思っているくらいです。休日の勉強については、ご家族とよく話し合われることをおすすめします。
 
それと、条文にあたることをおろそかにする方がいますが、それは危険です。法律は、条文が全てですから、ポイントとなる条文(全てではないです。当たり前ですが。)については、読み込むことをおすすめします。

伊藤塾のこの講座が良かった

前述のとおり、伊藤塾を含め、受験指導校の講座はとっていません。しかし、口述試験用のマニュアルを伊藤塾から無料で提供してもらいました。これは、大変役に立ちました。おすすめです。
 
また、講座ではありませんが、「伊藤塾セレクションの司法書士過去問集」は本当に素晴らしいです。ここに掲載されている問題は、全て基本中の基本であり、いわゆるAランクの知識ばかりですから、まずは、これを100%完璧にすることを目指すのがよいでしょう。問題数も200~300問とやたらと多いわけではなく、何度も繰り返すのに好都合ですし、直前期の知識の確認にもちょうどよいと思います。購入を強くおすすめします。
 
それに加えて「必出3300選シリーズ」も強くおすすめします。これは、テキストや伊藤塾セレクションシリーズの内容が相当程度身についた方が、知識を横断的に確認したり、別の観点からまとめるのに最適な教材です。
ハンディーなので、通勤電車で使用するのにも適していますが、内容的には、自宅や図書館などで落ち着いて勉強する価値もあると思います。素晴らしい教材ですから、何十回でも繰り返し読まれることをおすすめします。ただ、ハンディーだからという理由で初学者がかるい気持ちで手を出す内容ではありません。ある程度基礎知識の集積がないと、使いこなせるものではないのでご注意ください。

感謝している方へのメッセージ

妻にもっとも感謝しています。本当に迷惑を掛けましたが、合格しました。ありがとうございました。

伊藤塾各講師へのメッセージ

各講師の方を深くは存じ上げませんが、上記の伊藤塾セレクションと必出3300選は、素晴らしいの一言です。この2シリーズを完璧にするだけで択一は合格できる問題集だと確信しています。
また口述マニュアルを無料で提供していただける懐の深さには感服いたしました。

学習中の方やこれから司法書士試験を目指す方へのメッセージ

私は、48歳から2年以上の歳月をかけて、受験指導校を一切使わない勉強で、幸運にも合格することができましたが、正直、しんどかったです。伊藤塾をはじめとする受験指導校の利用を強くおすすめします。特に、不動産登記法や商業登記法については、記述、択一ともに、独学での修得は効率が悪いです。
それと、本当に難しい試験だと思うので、中途半端な気持ちではじめるのはよくないです。また、何年も長い時間をかけるのは、法令の改正もあるし、知識が必ずしも集積しない(忘れる)ので、おすすめしません。短期集中がよいと思います。

他の法律資格に向けた受験経験が活きたこと

30年ほど前に公務員試験を受けましたが、全く、役にたちませんでした。レベルも司法書士試験の方が格段に難しいです。

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