合格の決め手は、敗因分析をして、
そこを強い気持ちで繰り返したこと
そう、ペンキの薄くなったところを
何度も何度も塗り足していくように

N.Sさん(40代)

◆受験回数 5回
◆主な受講講座
中上級講座》択一クイックマスター総整理講座、
       択一式登記法集中演習講座
直前対策講座》プレ模試、全国公開模擬試験、記述式直前対策完成講座

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 旧司法試験に挑戦していた経験がありますが、かなり前に挫折してからしばらくは法律の学習とは無縁でした。その後、離職時の経験がきっかけで、法律知識の大切さを改めて痛感することになり、もう一度勉強をしてみたいと考えるようになりました。勤め先の事務所が司法書士の方と連携していたので、なんとなく良さそうな資格だなあとは思いつつ、科目の多さに怖じ気づいてなかなか本気モードになれませんでしたが、明日の司法書士講座の無料動画で、ある女性司法書士の方が仕事の面白さをいきいきと話されているのを見て、私も頑張ってみようと決心することができました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

①入門段階の学習方法について

 まず、「うかる!司法書士」(日本経済出版社)シリーズの入門テキストを2回ほど読みました。11科目のエッセンスがコンパクトにまとめられているので、試験の全体像をざっくりとつかむのに最適な入門書だったと思います。また、重要事項を暗記するために、「必出3000 選(現在の3300選)」(日本経済出版社)を全科目について繰り返しました。記述式のひな型の基礎固めに使ったのは、同じシリーズの「解法パターンで学ぶ書式80」(日本経済出版社)です。小さくて鞄に入れやすいので、外出時にも持ち歩いて繰り返すことができました。解き方のイメージをつかむために「うかる!記述式答案構成力実戦編」(日本経済出版社)も読みました。
 記述式は不安が多かったので、「記述式直前対策完成講座」も受講しました。択一式対策と記述式対策が同時にできるとても良い教材で、この中のひな型集やまとめの表を土台に自分の苦手ノートを作成していきました。

②中上級段階の学習方法について

 昨年の本試験後、年内の間は、手持ちの教材を繰り返しながら基本的な事項の確認をしていきました。
 年明けからは「択一クイックマスター総整理講座」を通学で、2月の末からは「新・択一式登記法集中演習講座」をインターネットクラスで受講しました。
 1月からは毎年答練や模試を受けており、それに合わせた勉強をしていくとかなり細かめの知識も頭に入るようになります。ところが私の場合、それと逆行する形でいわゆるAランクの知識がところどころ抜けたり、曖昧になったりしていたようです。本試験ではなんなくできたと思ったはずのAランク問題を1つ2つ落とすことがあり、結果として基準点を超えても上乗せ点が不十分ということが続きました。そこで、手持ちの網羅的な教材を繰り返すのと同時並行で、Aランクの知識がコンパクトにまとめられた「択一クイックマスター総整理講座」のテキストを使い、重要な知識の強化を図ろうとしたわけです。また、午後の部は登記法がずっと伸び悩んでいたため、「新・択一式登記法集中演習講座」でテコ入れをすることにしました。
 「択一クイックマスター総整理講座」の受講にあたっては、ライブ講義の予定表が配布されていたので、講義までに必ず該当範囲の一問一答を解いて×や△の知識に印を付け、図表ページも一通り読んで行くようにしていました。講義を受けた後は、できるだけ間を置かず、各科目(マイナー科目はいくつかまとめて1科目として)10日から2週間くらいで一周するペースで復習を繰り返して行きました。また、答練で基本的な知識を間違えた場合は必ずテキストに戻ってチェックしておくようにしました。
 「新・択一式登記法集中演習講座」の場合もできる限り講義の配信予定に合わせて、時間を計って問題を解き、×や△の問題に印を付けて、それらの問題の解説を読んでから講義を聴くようにしていました。その後、できるだけ早くもう一度問題を解いて×や△を重点的に復習しました。
 3月には「プレ模試」を受け、そこまでの学習の進み具合の目安としました。

③直前期(4月~試験前日)の学習法や試験当日について

 本試験の2週間前までは、手持ちの教材と交互に「択一クイックマスター総整理講座」のテキストを繰り返し学習しながら毎週のように模試を受けました。伊藤塾の模試は、解き終えた時のなんとなく不安が残る感じや、「これは大丈夫でしょ」という感触で解いたのに結局間違っていたという問題が数問ある点などが、本試験と近いように感じられました。昨年まではなかなかA判定をとることができませんでしたが、合格した今年はプレ模試も含め3回A判定をとることができていたので、その感覚は正しかったのかもしれません。
 本試験の2週間前からは、手持ちの教材と「択一クイックマスター総整理講座」のテキスト、「新・択一式登記法集中演習講座」のテキストで×や△のマークをした箇所を中心に見直し、1週間前からは全体をざっと見直して本試験当日を迎えました。当日はやはりとても緊張してしまい、記述で大きなミスをしてしまいましたが、択一式の方でなんとか補うことができました。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

小山晃司講師
 講座の途中で喉を痛められながらも、懸命に熱意ある講義を続けてくださいました。ユーモアを交えたわかりやすく楽しい講義の所々に、受験生達の合格に向けた情熱が感じられ、弱気になりそうな自分を奮い立たせることができました。受講生の質問にも実に丁寧に答えてくださっていました。
髙橋智宏講師
 受験生がつまずきがちなポイントを的確に拾ってくださる髙橋智宏講師の講義も、とても理解しやすかったです。直前期学習戦略コラムに示された心構えや学習法はとても具体的で、大変参考になりました。

最後に

 総合落ちした昨年と今年とで違う点は何だろうと考えました。それは、敗因をより詳しく分析して対応策もそれに合わせて細かめに考えたこと、教材をよりしつこく繰り返したことと、合格を欲する気持ちがより強かったということだと思います。何か全く新しいことを付け加えたというよりは、昨年までに塗ったペンキの薄いところを塗り足して、最後に全体をもう一度しっかり塗り固めていったというようなイメージです。そのように考えることで日々の課題が明確になり、毎日の不安がいくらかでも軽減されていけば、最終的には本試験当日の不安感も軽減されていく(完全に消えることはありませんでしたが)気がしています。来年の合格を目指す皆様にわずかでも参考にしていただければ幸いです。