プラスの価値を生み出したいとの思いから公務員志望へ。専門試験において司法試験の対策が活きました

文部科学省

A さん
 

合格者イラスト
◆ 出身大学 : 東京大学法学部4 年在学中
◆ 最終合格 : 国家総合職、東京都Ⅰ類B
◆ 内  定 : 文部科学省
◆ 予定進路先: 文部科学省
●伊藤塾受講講座:入門講座:司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング/オプション:公務員試験数的処理対策講座、司法試験学習経験者のための地方上級・国家一般職直前論文パック、個別模擬面接

※プロフィールは、2016年合格時点のものです。


はじめに

もともと法律を扱う仕事に興味があり、テキストや講義内容が充実していたため、伊藤塾の司法試験入門講座を受講していました。しかし次第に、全ての国民の幸福な生活の実現をサポートするというプラスの価値を生み出す仕事に携わりたいという思いが強くなり、公務員を志望するに至り、2015 年10 月頃に公務員試験の勉強を始めました。伊藤塾の公務員試験対策講座を受講することにした理由としては、すでに司法試験対策講座を受講していたこと、また公務員試験対策ではカウンセリングや面接カード添削、模擬面接などのサポートが充実していたことがありました。

私がとった勉強方法

専門試験(多肢選択式)について

司法試験入門講座で短答試験対策をしたことが活かされたように思います。過去問演習をして、憲法の統治機構の条文や行政法の判例など、繰り返し出題されているものを確認し、知識を定着させながら、間違えた箇所を中心に2 ~ 3 回解き直しをしました。

専門試験(記述式)について

司法試験入門講座で、問題がどのような論理構造を問うているのか、事例の具体的状況を答案にどのように反映させるかを意識してきたことは、大いに活かされたように思います。こちらも過去問演習を行い、問題形式を確認して丁寧な記述を心がけながら練習し、定期的に重要論点を復習しました。

基礎能力試験(多肢選択式)について

司法試験対策の際は意識的な練習の機会が少なかった問題が多かったので、問題数の多い数的処理や時事を中心に対策講座を利用しながら勉強しました。数的処理は、時間を計って過去問演習をしたり、苦手部分を中心に問題演習をしたりを繰り返し、特有の思考パターンに慣れるよう努めました。時事は、直前対策講座で知識を確認したり、日々のニュースを確認したりして、社会事情への問題意識を高めるようにしました。

政策論文試験(記述式)または政策課題討議試験について

過去問演習をして、資料から読み取れることを整理しながら、問いに対する答えを論理的に書き示すよう意識しました。また、社会事情への問題意識を答案に反映させられるとより説得力のある文章となるように感じたので、日々ニュースに触れて、様々な問題に対する自分の考えをまとめるよう心がけました。

面接対策・模擬集団討論について

面接カードの添削を何度かしていただき、面接官の視点を意識して面接カードを作成しました。また、模擬面接で実際の受け答えの練習をし、客観的に自分の弱点や強みを指摘していただき、面接で意識すべきことを確認することができました。こうした中で、自分が公務員としてどのようなことを実現したいのか、社会事情への問題意識と照らし合わせながら考えを整理することができました

官庁訪問について

可能な限り業務説明会に足を運び、いろんな職員の方とお話しするよう心がけました。各省庁がどのような社会の実現を目指しているのか、それに自分がどのように携わりたいか、自分の強みをどのように活かせるか、お話を伺いながら考え、自分の価値観に合致しているか見極めるよう努めました。実際に訪問する際には、各省庁の業務内容をある程度把握しておくようにはしましたが、自分の知らないことが出てきた時でも焦らず、知らなかったことはそれとして謙虚に受け止めて、聞いたお話と自分のそれまでの知識・考えを照らし合わせて、自分なりの意見をぶつけてみるようにしました。

進路決定の理由

説明会・官庁訪問を通して職員の方のお話を伺う中で、自分の実現したい社会像と合致していると思えたこと、また職員の方や職場の雰囲気が自分の価値観と合致していると感じられたことが進路決定の理由です。官庁訪問に向けての準備段階では、説明会で職員の方とお話しする機会があったことで、職員の方の考えと自分自身の考えを照らし合わせることができ、官庁訪問の面接の場で、「思っていたのと違った」といった事態になるのを防ぐことができたように思います。官庁訪問においては、これまでに見聞きしたり経験したりしてきたことに照らし合わせて自分の思いを整理し、面接の場で伝えると同時に、面接官の方のお話をよく聞き、それに対して改めて自分はどのように考えるか、自分ならど
うするかを伝えるよう意識したことが、功を奏したように思います。

モチベーションの維持について

公務員志望の友人と勉強内容や各省庁の説明会等について情報交換をしたこと、講師カウンセリングで定期的に方向性を確認したことは、モチベーションの維持につながったように思います。また、説明会に可能な限り足を運んで多くの職員の方のお話を伺い、公務員として、あるいは各省庁の職員として働くということのイメージを持ち続けるよう意識しました。特に、座談会のような場のある説明会に多く参加して、イメージをより具体的にするよう心がけました。

最後に

国民の声、現場の声を真摯に受け止め、国民の幸福な生活の実現のための長期的なビジョンを打ち立てながら、それを現場に具体的に反映させる橋渡しをしていく公務員になりたいと思います。
これから公務員試験を受験される皆さんは、勉強すべき科目数が多く苦労されることもあると思いますし、不安になることも多いと思いますが、迷ったときは周囲の人に相談し、仲間と励まし合ったり、職員の方とお話をしてイメージを膨らませたりして、さらにその先の数多くの出会いを楽しみにしながら、ぜひ頑張ってほしいと思います。勉強したことは将来何かの役に立つことも大いにあると思いますし、また試験勉強、官庁訪問を通して自分や周囲の人と真摯に向き合うことは、これからの人生において大きな財産となるように思います。不安なときも焦らず、落ち着いて長期的な視野を持つよう心がけて、ぜひ頑張ってください!

次のページ へ LinkIcon