国家総合職ゼミや政治・行政系科目の講座があったことが伊藤塾選択の決め手
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N.Tさん 慶應義塾大学 法学部 3年 |
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目次
公務員を目指したきっかけ
小学4年の頃に映画で外交官という職業を知りました。その後、小学5~6年ぐらいの時に「かわいそうと思っているだけでは誰も救えない」という旨のユニセフの街頭広告を見て、外交官としてODAに関わりながら途上国支援をしたいと思ったのが最初のきっかけでした。ただそこで目指すのを決めたわけではなく、本格的に試験を受けようと思ったのは、大学2年の秋ごろでした。その時に進路について調べながら、省庁の説明会にも行ったうえで公務員を目指すことを決め、伊藤塾に入りました。国内や国外の事象について幅広い視野を持ちながら、分野や価値観など多角的に国益について考えられる公務員が理想的な公務員だと考えています。
伊藤塾のここが良かった!
伊藤塾ともう一つ大手の予備校で迷ったのですが、国家総合職ゼミ(総合論文対策)や政治・行政系科目の講座があったことが最終的に決め手となりました。国家総合職ゼミの良かった点は、総合論文の枠組みや読むべき文献を知ることができたこと、佐藤講師から叱咤激励を受けることでモチベーションを維持することができたこと、佐藤講師から勉強や説明会に関するスケジュールを聞き、安心して勉強や官庁訪問対策に取り組むことができたことなどです。また、私自身が法律を大学で学んでいて、政治学や行政学を学んだことがなかった一方で、総合論文試験では土台の知識として政治・行政系の科目の知識が必要となるため、伊藤塾で政治・行政系の科目を学ぶことができたこともよかった点です。
私がとった勉強方法
◇総合論文試験
伊藤塾の国家総合職教養区分ゼミを利用して対策を行いました。すべての回に出席することで、総合論文で出題されるお題全体を概観でき、さらに最初の方はなかなか書くのが難しいながらも、厳しい時間設定(本番よりも40分短い80分)の中で何度も書く練習をしたことで、(ゼミ前の時間に演習時間をとって毎回答案を書いていました)自分にとって納得がいく答案の書き方や時間配分を見つけることができました。また、ゼミや自主ゼミでは同じく国家総合職を志望する人たちと論点について議論することで、自分には考えのつかなかった意見や視点などを学ぶことができました。ゼミ外では、ゼミで佐藤講師に読んでおいた方がいいと言われた文献や資料について目を通していました。ただ、時間的に読むことのできない文献や資料があったり、書き直しをすることができないことも多かったりしたのは反省点だと思っています。改善策としては、教養区分前に一気に復習をすればいいやという考えではなく、ゼミが1つ終わるたびにしっかりとそのゼミについて復習を行い、次のゼミに臨むことが考えられると思います。
◇基礎能力試験(知能分野)
数的処理と文章理解の対策を行いました。数的処理は、大学2年の秋(入塾時)からまずは1日半コマなどのノルマを決めたうえで講義を聴き、それに対応する実力養成編の問題も解きながら問題形式などに慣れていきました。講義の受講や実力養成編を解くことは年明けの2~3月あたりにはすべて終わり、感覚として過去問に移ってもよさそうだと感じたため、2~3月あたりから過去問を解き、微妙な点があればテキストや実力養成編に戻るということを繰り返しました。過去問は伊藤塾の過去問集を使い、本番と同様に1回80分(文章理解に30~40分使いたかったので数的処理は80分で解くことを目標にしていました)で1年分の問題を解き、その後の1週間で1年分(16問)を復習するという流れをとっていました。この形式だと、毎回限られた時間内でどの問題から解くかという、ある種見極めみたいなものを鍛えることができたと考えています。文章理解は、大学3年の夏休みに入ってから対策しました。8問中7問は最低とることを目標としつつも、個人的には特に時間配分が難しいと感じていたため、教養区分の1次試験前は春試験の問題をランダムに選んで制限時間40分で解くということを繰り返していました。よい対策だったとは思うのですが、教養区分の問題は春試験よりも難しい傾向がある(本番難しく感じました)ので、文章理解も教養区分の問題で事前に練習しておくべきだと思いました。
◇基礎能力試験(知識分野)
知能分野の対策としては、時事、人文科学、自然科学、社会科学の4つの対策が考えられると思います。時事については、2~3月ぐらいから毎日最低30分ぐらいは新聞を読む時間を作っていました。それ以外は、直前に伊藤塾の時事の講義をいくつか受けたのみです。人文科学と自然科学の対策としては、全般的にやろうとして失敗しました。半年ぐらい前から時間をかけてすべての範囲を見ようと思っていましたが、大学の授業も忙しかったことや、未修範囲の学習が重すぎたことから全く進まず、結局既習の科目(世界史や地理、生物、化学など)すら知識の確認をしっかりとは行えないまま本番になってしまいました。やはり知識分野の対策をしっかり行うのはコスパが悪いので、自分みたいに不安になる人がいるかもしれませんが、大学受験で使った科目や学んだことがある科目に絞った方が結果としてうまくいくと思います。社会科学の対策は、伊藤塾の政治・行政系の科目や憲法を受講する中で自然と行っていたように感じます。知識分野全体として、過去問は少し解いてあまり効果がない(範囲が広すぎて再出題の可能性は低そう)と感じたため、ほとんど解いていません。
◇企画提案試験
2次試験の中では1番対策をしたかどうかが如実に表れるかつ、一番対策が反映されやすい試験科目だと思ったので、重点的に対策を行いました。対策を始めたのは11月に入ってからで、まずは模擬企画提案に向けて2つ政策を作ることを目標に、人事院指定の参考資料を読んだり、伊藤塾で配信されていた企画提案試験対策講義を受講したりして、現状認識を深めつつ政策を作りました。模擬企画提案では、実際にどのように政策に対して突っ込みを入れられるのかなどについて知ったことで、かなり細かいところまで政策を詰めておかないと本番で困ってしまうだろうと思い、そのあとは出題可能性のある問題を予測しながら、政策の数を増やし、それぞれについて実施方法や効果、実現可能性などの面から入念なチェックを本番まで続けました。1度本番直前に伊藤塾の自主ゼミで模擬も行いました。伊藤塾の模擬の結果は不安が残るもので、本番への不安も一番高い試験科目だったため、対策時間としては1番かけた分野になりました。
◇政策課題討議試験
この試験科目にはあまり対策を行いませんでした。その理由は2つあります。1つは模擬の結果がよかったことです。模擬で本番のだいたいのイメージをつかむことができ、また結果もよかったのであまり不安感はありませんでした。2つ目の理由は、対策をしてもコスパが悪いと考えたためです。先輩などからどうしても当日に同じグループになるメンバー次第でどうなるかわからないとも聞いていましたし、評価も差がつかないと思いました。評価に差がつかないと思ったのは、大人数を短時間で見ていること、一人ひとりに与えられる発言の時間はそんなに長くないこと、評価がAからEの5段階しかなくだいたいC、良くてBぐらいだと考えていたことが理由です。結果的にしっかりとして対策としては伊藤塾の模擬1回と自主ゼミでの模擬1回の合計2回でした。ただ、レジュメ作成の枠組みや実際に討論でどんなことを意識すべきかなどは事前にまとめて置き、本番はそれを意識してレジュメづくりや討議を行いました。レジュメ作成は時間がないので、資料を見る前に問題文を読んで立場を決め、資料を読みながら理由を拾い、レジュメに順次書いていく方法をとりました。
◇人事院面接
企画提案試験の次に対策リソースを割いた部分でした。主に面接カードづくりと想定問答づくり、面接練習の3つを行いました。面接カードは11月に入ってから作り始めました。書ける量が少ないため、初めて読んだ人にわかりやすい文章にするために2次試験2~3日前まで何度も推敲を繰り返しました。具体的には書いた面接カードを伊藤塾の添削に4回、国家総合職に合格してある省庁に内定したゼミの先輩に2回、家族に数回見せてフィードバックをもらうことで少しずつ修正を行いました。想定問答は自分が面接官であったらするであろう質問や面接練習でされた質問を中心に、伊藤塾で配付された面接対策の冊子に記載されていた体験談を見て質問の傾向を考えながら作りました。最終的にはA4用紙10枚ぐらいは作りました。形式は質問とそれに対する回答(この回答も納得がいくまで何度も書き直しました)を書く形でした。回答を練ってはいましたが、そのまま覚えていたわけではなく(思い出しながら話している感が出てしまうと考えたため)ある程度の話の流れや話すことを覚えていました。頭で考えていたとしてもうまく話せないこともあるので、事前に一度言語化しておくことは有効だったと感じました。面接練習は伊藤塾の模擬面接を1回、親による模擬面接を4~5回行いました。模擬面接の手ごたえがよかったのであまり心配していなかったのですが、本番まで継続的に話す練習をしておかないと言葉が出てこなくなるということに途中で気が付き、本番までは継続的に親に模擬面接をしてもらいました。
◇英語試験のスコア提出
スコアは提出しました。最終的には2~3年前にとった英検準1級の証明書のコピーを提出して25点の加点を得ました。ただ、英検を出す場合顔写真証明が必要などうまく受理されない可能性も考えて、TOEICのスコアも当日は一応持っていき提出できるように書類を整えて会場に持参しました。スコアについては、持っているのであれば絶対に出すべきだと思いますし、スコアを持っていない場合には余裕をもって取得しておくことをお勧めします。新規にスコアをとるのであれば英検かTOEICを難易度的にも、受験料的にもお勧めします。個人的に25点加点の要件は低いと思っていますし、それゆえ多くの人がスコアを提出していると思います。ここでもしスコアを提出しなかった場合、何もせずとも2次試験科目の評価1段階弱の点数の遅れをとってしまうのは最終合格を目指すにおいては非常に痛いと思います。特に合格ライン付近は25点の中にたくさんの人がひしめき合っているので、その25点で勝負がついてしまうこともあると思います。
普段の生活と試験対策の両立について
学生生活と試験勉強のバランスについてはあまりとれていなかったと思います。正直大学がある時期は思っているほど時間が取れず、思い描いたスケジュール通り勉強が進まず、苦しい思いをしました。ただ、大学2年の秋からコツコツと勉強を進めていたので、教養区分1次試験までに、基礎能力科目、政治・行政系科目、憲法の講義は受け終わったので長期的な対策によって助けられたという感じでした。私は知り合いの国家総合職を受ける人がいなかったので、モチベーションの維持は説明会などで実際に霞が関に行くことや教養区分ゼミでの佐藤講師による叱咤激励によって行っていました。特に教養区分ゼミでは厳しめの視点から叱咤激励をしていただけるので、毎回頑張ろうと心を入れ替えることができました。夏のインターンは行きませんでした(省庁は落ちました)。8月はコロナにかかりほとんど動けなかったのでどうしようもなかったのかもしれません。業務説明会は外務省を中心に色々な省庁に行っていました。具体的には外務省はほぼすべて行き、そのほかの省庁もすべて最低1度は行こうと思い、10月、11月を中心に経産省、厚労省、財務省などのWSや説明会、座談会に参加しました。
民間企業の就職活動について
現状内定はないです。民間企業の就活は8月(夏休み)から始めました。理由としては、思い込みなどによって選択肢を狭めたくないという思いがあり、実際に自分の目でいろいろな業界を見たうえで将来のキャリアを決めたいという思いがあったためです。ただ、教養区分対策も忙しく、限定的なものにはなってしまいました。具体的には、大学で行われていた様々な業界のOB・OGを呼んで話を聞く業界講演会やビズリーチ、外資就活などの就活サイトが行うオンライン説明会に参加しつつ、特に興味を持っていた海運や総合商社などについては個別に説明会や座談会、1DAY、2DAYインターンに参加したりしていました。外資は教養区分対策をしながらずっと迷っていましたが、結局同時並行は厳しいと判断し、教養区分に受かったら年明けのエントリーで出そうと考えていました。現在興味を持っている業界は海運、総合・専門商社、コンサルなどです。人々の暮らしの土台となったり、誰かのために働くことができたりするという公務員の志望理由と同じようなところからくる業界選定です。
最後に
教養区分は公務員志望だけど民間も見てみたという人に非常におすすめです。12月には合格発表があるので6月末の官庁訪問まで約7か月間、ゆっくりと民間も見ながらキャリアについて考える期間がもらえます。難易度は比較的高いですが、教養区分で行ったことは無駄にはなりません。1次試験の基礎能力試験対策や2次試験の人事院面接対策は春試験の対策になりますし、2次試験の面接に向けて自己分析することは、後回しにしがちである自己分析を秋の段階でしっかりと行う機会となり、その後の民間就職、官庁訪問にも生かすことができると思います。
私は幸運にも教養区分で合格をいただくことができたので、残りの期間民間就職もしながらゆっくりと将来のキャリアについて考えを深めたいと考えています。ただ、ほかの人たちよりも早く官庁訪問の切符を手に入れることができたからこそ、今回の教養区分で残念な結果になってしまった方や春試験を受ける方などの他の志望者への気遣いを忘れずに、謙虚な姿勢で官庁訪問まで頑張っていきたいと思います。