マクロな視点を持ち、政策によって多くの人を救える公務員という職業に魅力
|
|
T.Tさん 東京大学 教育学部 3年 |
|---|
目次
公務員を目指したきっかけ
自分のいる大学で元々は教員を目指そうと思っていた。ただ教員ができることは非常に限られ、助けることができる生徒の数も多くない。そう考えるとマクロな視点を持ち、政策によって多くの人を救える公務員という職業は魅力的に思えた。
伊藤塾のここが良かった!
正直に言ってどこでも良かったが、一番職員の対応が丁寧だったのが伊藤塾だったのでそれが決め手になった。ただ結局講師の対応もいい塾で、いい決め手で選べて良かったと感じた。
私がとった勉強方法
◇総合論文試験
政策の背景となる基本知識は新聞やニュースで得ていた。特にNHKの夜9時のニュースは、解説員がついて解説することが多いので、新聞がどうしても購読できない自分の環境にとってありがたいものだった。次に実際の政策については、省庁が出す白書を読んでニュースで得た知識とできる限り関連付けながら把握していた。特に私は白書の1フレーズをそのままメモに取っておき、解き直しの時に利用できるようにしていた。そのおかげもあってか、当日は言い回しにそれほど苦労することなく答案を作成することができた。普段のゼミではそれをまとめつつ、自分なりのオリジナリティのある論文を作ろうと練習していた。またオンラインで受講生同士情報が交換できることもとても有意義であった。やはりこの分野については佐藤講師のゼミが非常に有効。受講を特に強く勧めたい。佐藤講師はこの道のプロであり、総合論文以外の分野でもアドバイスしてくれる方。ゼミの受講を通して自分の勉強の指針もできるので非常に有効に感じた。
◇基礎能力試験(知能分野)
ここは数的処理と文章理解があると思うが、圧倒的に得点のリソースは文章理解。どんなレベルなのかということと、英語のレベルがまずいなと思う人は早めに対策しても良いかもしれない。ここで悪い点を取ると後の数的処理に大きく響くことになる。中には直前の対策で十分でそれ以上は必要ないという人もいるが、受けるのは自分なのでしっかりレベル感を確認しておくこと。
数的処理については問題集を買った。自分の方針では伊藤塾のテキストだけで済ませることを予定していたが、伊藤塾のテキストを何周もやっても伸びなかったので、ここだけ方針転換した。それくらい難所なので大学2年のうちから取り組んでおくことを勧める。できる限り過去問レベルで演習することが望ましい。最初の1次試験を通過するかどうかはここにかかっていると言っていい。逆に1次を通過できれば、面接などの試験の点も判断してもらえる。合否がかかると思って集中して取り組んでほしい。
◇基礎能力試験(知識分野)
私は大学受験の知識を活かして戦った。特に歴史系や文系の知識は大学受験の教科書である程度カバーできた。そこまで難しい問題は出ないので、問題集を解きながら思い出していくということがオーソドックスな対策方法だと思う。一方大学受験でやっていないことは時間の無駄なのでやらなかった。私は文系なので特に物理は全く手をつけないと決めていた。ここは人それぞれ好き嫌いがあるところだが、時間の使い方として「苦手を潰す」のか「得意を伸ばす」のか、どっちの方が効率的かと考えた時、私なら後者を選んだというまでのことである。苦手を潰す方が合格に近づくと考えているのなら別にそれでも構わないと思う。
対策は伊藤塾のテキストが必要十分と言える。加えてこの分野は「暗記ゲー」なので時間がない人は無理に講義を聴く必要はない。その代わりと言ってはなんだが総合論文対策のためのニュース視聴がこの分野でも効力を発揮する。自分の残された時間を見ながら、効果的な対策をしてほしい。
◇企画提案試験
ここが一番大変だった。友達の力を借りながら自信をつけることはできたが、実力がついたのかどうかあまりよくわかっていないまま進んでいってしまった。伊藤塾の講師など専門家の意見を仰いだほうが良い分野。とりあえず資料が提示されるのでそれについての政策を早い段階からいくつか練っておき、友達や大人に見せてアドバイスをもらうというやり方が効率的に思える。またその中でブラッシュアップを重ねるうちに、「もう大丈夫だな」と思える政策がいつか出来上がるはずである。その時には「想定問答集」を作り始めるといい。「政策のターゲット/なぜその政策でないとダメなのか/どういう思いでその政策を立案したのか」などさまざま聞かれることを想定して、問答集を作っておけば対策にもなるし、精神安定剤にもなるはずだ。あとは残念ながら運もある。友人は「説教を垂れる「おじさん面接官」に当たった。」と言っていた。日頃の行いをよくしておくということも少なくない対策になる気がする。
◇政策課題討議試験
対策や勉強ははっきり言って難しい。伊藤塾で模擬を一回組んでくれるが、そこだけでなく官庁が主催するものに参加するといい。「自分東大で…」なんて言いながら、とても喧嘩腰で「本当に話し合う気があるのか?」と感じた人は多く見た。官庁によっては職員の方がアドバイスをくれるので、自分の悪い癖を指摘してもらえるいい機会になる。
また戦略を立てておくこともいい。面接対策で自己分析はしていると思うので、自分のタイプに合わせた戦略ができると、自分のキャラ付けもしやすく、それが巡り巡っていい議論につながる。私は意見を出すのが得意なタイプで「タイミングを見ながら自分の率直な意見をぶつける」という戦術をとっていた。ただ議論をしていると常にいるのが、「空気が読めない」人。そういう人に対する対策もセットで考えておかないと、自分の戦術もピッタリとはハマらない。私は議論を乱す人には、その人が言ったことをうまく取り入れながら元の議論に戻す、というやり方をとっていた。
◇人事院面接
私は面接試験が初めての経験で、何をしていいのか全くわからなかった。自己分析はなんとなくで終わらせてしまっていたため、結局面接カードを記入する際にもう一度自己分析をする羽目になった。面接カードは結局何回も手直しに手直しを重ね、伊藤塾の添削制度も利用しながら、最もいい仕上がりにまで持っていった。面接の練習も伊藤塾でやり、本番さながらの緊張感でできたことが大きな財産になった。また対策になるかと言われるとわからないが、外見は重視していた。スーツもシワのないものを選んで、面接前にトイレに行った時は髪の毛も確認した。結局面接は最初の印象だけで勝負が決まってしまう。最初抱かれた印象を20〜30分で変えることは至難の業である。だとしたら自分のキャラじゃなくても、清潔感や責任感あふれる人を演じた方が合格に近づける。戦略的に何をすると合格に近づくのか、考えながら行動する大切さを実感しながら対策してほしい。もしアガリすぎる人なら緊張をほぐせる何かを探しておくこともいい。とにかく自分に合った対策をしてみてほしい。
◇英語試験のスコア提出
スコアは提出した。提出するのとしないのとで25点違うのは大きすぎる差。また提出するだけでそんなにも大きな差を他の受験生に対してつけられると思うとかなり心理的な余裕が出てくる。また私の体感では2割ほどの受験生はそもそも英語試験のスコアを提出すらしない。たとえ15点でも貰えるなら貰っておくと意外と差をつけられる。公務員試験を受けている時点である程度の学力はあると思う。最悪一夜漬けでも良いのでTOEICは受けてほしい。
また対策について、ここについては大学受験の積み残しがある早い段階からやることがおすすめ。私は大学3年になってすぐに慌ててスコアをとった。ここについては独学が必要だが、早めにやれば何とかなるところが多い。特にTOEICなら巷でさまざまな攻略法が出回っている。英語力を上げずともテクニック的なものである程度なら点数を取ることができる。ある意味、うまく世の中を渡っていく能力が大事な公務員足る資質を見ようとしているのではないかと思っている。
普段の生活と試験対策の両立について
普段の生活ははっきり言って公務員になろうとする身にとってモチベーションが下がるものしかない。先輩にアドバイスを求めようとすると、「やめとけ」の一言で終わり、Twitterには馬耳雑言、しまいにはOBが「きつい職場だった」と吐露する本や動画が至る所で蔓延している。ただ「それでも公務員になる」という覚悟を持っているのなら、「仲間を見つける」か「外界と隔絶する」かの二択しか、そうしたモチベ下げ要因から自分の身を守る手段がない。
最後に
公務員を本気で志望している人もそうでない人も教養区分で受かることができると心に余裕が出てくる。逆に迷っているからこそ教養区分を受けることが重要な気がする。