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公務員試験

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教養区分試験は範囲が広く対策が難しい分、伊藤塾の指導を受けるか独学かの差は大きい

Z.Tさん 京都大学 法学部 4年
受講講座:国家総合職コース、公務員ゼミ
最終合格:国家総合職 教養区分試験

目次

・公務員を目指したきっかけ

・伊藤塾のここが良かった!

・私がとった勉強方法

・普段の生活と試験対策の両立について

・民間企業の就職活動について

・最後に

 

 

公務員を目指したきっかけ

趣味の旅行を通じて地方創生や地方の在り方に強い問題意識を持っていたことが公務員を目指した理由です。2回生になり少しずつ将来の進路を意識し始めた時、インフラや運輸などの民間企業も検討しましたが、法律や政策などの立案・改正に関わることでこそ抜本的かつ効果的な影響を与えることができると考え、公務員を選びました。可能な限り幅広い立場を踏まえつつ、その一方で中途半端な妥協案にならないような、この2つの視点のバランス感覚に優れた公務員になりたいと考えています。地方に関する政策は往々にして地方の切り捨てだと批判されるような政策になりがちですが、単なる切り捨てではなく全ての人が豊かな生活を維持できる社会の実現に向けた前向きな選択として、当事者の理解も得つつ実行していくことを目指したいです。

 

伊藤塾のここが良かった!

決定的な理由は複数の友人が伊藤塾生だったことです。私自身が公務員志望を決めた際に相談していた友人が伊藤塾の公務員コースを受講しており、また、法曹志望の方面でもまた別の伊藤塾生の友人から実績が優れていることを聞いていました。実際に説明会に参加した際、佐藤講師の熱意を感じたことや合格までの学習の流れを明確に意識できたことで、伊藤塾を選ぶことを決断しました。
教養区分については、自分の都合・ペースで配信講義を視聴できることや、ゼミを通じて佐藤講師の質の高い指導と他の受講生からの刺激を受けることで、意欲を保ちつつ効率的に対策を進めることができました。また、質問会やカウンセリングなどの機会に個人的な相談もでき、オンライン受講ではありますが画一的ではなく個人毎に最適な方法で対策を進めることができました。

 

私がとった勉強方法

◇総合論文試験

伊藤塾の教養区分ゼミ及び行政学と政治学の講義を視聴すること以外には特に何もしていません。毎回のゼミで論文を書いた上で他の学生と議論し、解説を聴き、配信講義で復習した上で、もし本番で同じ問題が再度出題された場合にどのような論文を書くか、wordファイルにまとめました。このwordファイルの内容は試験直前期に大学の友人(彼も伊藤塾生でした)と議論することで内容を確認しました。知り合いに教養区分受験生がいなければ、伊藤塾の自主ゼミの機会を利用するのも有益です。実際の試験でも、直接的であれ間接的であれあの時のゼミのあの問題のネタが使えるな、と思い出しながら答案を書いていました。ただ、I部についてはもう少し練習しておきたかったなと思っています。II部に関しては上記wordファイルでまとめた内容を上手く切り貼りすれば答案を書けますが、I部は講義で学んだ知識をそのまま書くわけではありません。講義を聴くだけで終わってしまったため、記憶の定着とその知識を論文でどう使うかの点において改善の余地があったと感じています。

 

◇基礎能力試験(知能分野)

文章理解:私は教養区分を2回受験しましたが、合否を分けたのは文章理解だったと思っています。例えば文章理解で満点を取れば数的処理は半分の正答率で十分目標点に届くわけですのでかなり楽になります。伊藤塾から提供される過去問では特に英語の文章が著作権の関係で省略されていることを言い訳に、初回の受験では何も対策をしていませんでした。2回目の時は大学の図書館で過去問500を借りて、試験直前期の1週間毎日20分だけ解いていました。これだけでも十分だったと思います。

判断・数的推理、資料解釈:まずはとにかく伊藤塾のテキストを周回しました。経験を積んだり問題の種類ごとの解き方の定石を知ったりすることで、解ける問題を増やします。これは試験前日まで続けました。次に、これと並行して時間を計って過去問を解きました。全ての問題を解ける訳ではないので、どの問題を捨てるのかの判断を練習します。これは試験1ヶ月前からで良いと思います。捨て問の見極め方は人それぞれですが、最終的に私が決めた解き方は、まずは順に全ての問題に手をつけた上で、手が動かなくなった時に今後の方向性が見えていたら解き続け、見えていなければ次の問題に移っていました。但し、解き始めから5分経過したら状況に関わらず次の問題に移っていました。

 

◇基礎能力試験(知識分野)

文系の学生であることを前提に記述します。
自然科学は、センター試験で選択した理科の基礎科目については教科書を流し読みして全体の知識を確認し、そうでない科目は過去問を解く中で出題された知識をその都度復習していきました。知識に穴があるのは不安でしたが、教養区分対策のためだけに初見の科目を勉強するのはコスパが悪いので割り切りました。
人文科学は、大学受験で言うところの倫理や政経は正直なところ苦手だったので諦め、過去問を解く中で出題された知識をその都度復習するに留めていました。きちんと勉強するならば、深く勉強したほうが良いのではないかと思います(例えば、中国の諸子百家なら、各学派の創始者や標語だけでなく教義の内容についても押さえておく)。対して日本史や世界史、文化史の分野は大学受験の選択科目だったためきちんと勉強しました。まずは伊藤塾の講義を視聴し、ざっと全体の流れを復習しました。次に大学受験で使っていた教材を読み返しました。浄土宗と浄土真宗、あるいはヴェルダン条約とメルセン条約のようにセット・対比で暗記する項目を入れ替えて出題するケースが多いため、それを念頭に覚え直しました。
社会科学は、伊藤塾の行政学や政治学の講義、法律区分対策の講義の内容と重なるため、それらのテキストを軽く読み返す程度で済ませました。法学部生として大学の授業や法律区分対策の内容と重複し、かつ各科目の中では基礎的な知識で対応できるため、それらを頑張って進めておくと有効でした。
時事は、普段からニュースを見ていることが最も望ましいのでしょうが、私は大学の図書館で新聞ダイジェストを借りて目次を流し読みしたり、伊藤塾の時事対策講義を視聴したりしました。伊藤塾の講義はコマ数の関係でサクサク進むため、普段からニュースを見ている人が時事の知識を改めて総ざらいするには適当だと思いますが、そうでない人は必ず後で改めてテキスト本文をゆっくり読むべきです。見出しだけ覚えるというのでは厳しいです。速攻の時事も購入しましたが、時事全体の整理や入り口としては参考になるものの、内容面ではやや不足気味だと思います。

 

◇企画提案試験

提案内容自体も重要なのですが、現状のどの部分に注目してその提案をするに至ったのかをよく考えることがより重要だと思います。所詮は一介の学生が考える政策など既に検討されていたり実施されていたりするので、政策の中身や新規性で正面から勝負するのは難しいでしょう。既存の政策の一部を変更・改善したり、他の政策分野の取り組みを導入したりするという提案がせいぜいでしょうから、寧ろ、人事院指定の資料からどういう現状を読み取って、どういう点に問題を見出し、どういう方向性で解決を図るのかといった政策の前提となるような部分と、その前提と自分の提案内容の関係にこそ個人の考え方が現れてくるし、評価対象なのだと思います。実際の試験でも、そのような前提に関して多く質問されました。
とはいえ、試験対策としては先に政策を考えてからそれに沿うように現状を読み取る方が楽なのは事実です。人事院指定の資料から現状をある程度把握した上で自分の政策を考え、その政策に合うような資料やその読み取りを準備しました。その中で現状認識や政策自体のブラッシュアップを進めました。但し、このようなやり方をすると資料の読み取りにバイアスがかかるのは避けられないので、日を置いて何度か再検討したり、伊藤塾の模擬などの機会に他の人に説明して意見をもらったりすると良いです。京僚会の対策会で合格者に見てもらうのも有意義です。
私はどのような出題でも対応できるような「広い」政策を2つと、一応の予備としてもう一つ「狭い」政策を考えておきました。

 

◇政策課題討議試験

伊藤塾で2回(うち1回は自主ゼミ)練習したのみで済ませました。内容面の事前対策は困難なので、時間の使い方や議論の進め方といった形式面の確認の場として使いました。従って、何回も練習するようなものでもないので、先述の通り2回で済ませました。京僚会などの対策会は政策課題討議に関しては不要だと思います。
その分、各回の練習は本番と同様の流れで時間も厳密に測って進めました。特に、20分というレジュメ作成時間の短さは、体験しておかないと本番で焦ると思います。この20分間で、後の40分の討議中にいかにモブ化を避けるかを意識しながらレジュメを書きました。とにかく短い時間なので、自分の立場の根拠を資料から引用することも多いですが、それだけでは他の人も同じことを書いているでしょうからモブ化して発言しにくくなります。資料を読みながらどちらの立場をとるかを考え、読み終わり次第すぐにレジュメの作成を始めました。どちらの立場を選んでも良いようなテーマが選ばれていますし、そこで時間を使うよりも根拠付けや想定される反論に対する再反論を準備するほうが重要だと思います。自分の立場の根拠は資料から引用したものと共に自分の視点を1~2点加えられると、他の人と差別化できて後の議論で発言しやすくなりますし、逆に質問されることも多くなり、やりやすかったです。

 

◇人事院面接

民間等の面接と対策は特に変わりません。面接カードに書いたことに沿って質問されます。想定質問を準備しておくことは難しくないでしょうがその分面接カードに書く内容が重要で、早めに準備しました。私は夏のインターンの応募の時期になってから書き始めましたが、添削を受ける時間的余裕が無く、若干出遅れたかなと思います。拙くてもよいので3回生になった時点で書いてみて、伊藤塾の添削を利用しつつ民間企業を含め夏のインターンの選考面接の中で推敲を重ねていくのが最も望ましいのではないでしょうか。伊藤塾の添削は回数制限がありませんので、早めに始めればそれだけ良いカードになります。また、面接はやはり経験によるところが大きいですので、同様に早めに始めればそれだけ慣れておくことができます。実際に質問された内容を記録しておけばそれはそのまま人事院面接の想定質問集になります。
私自身の反省でもありますが、なるべく早い段階でフィードバックをもらう機会を経験しておくと良いです。声の小ささや返答の冗長さといった自分の癖を早めに認識して修正できていたら良かったと少し後悔しています。伊藤塾の模擬も積極的に利用することをお勧めします。

 

◇英語試験のスコア提出

TOEICを受験し、25点の加算をもらいました。私は後にTOEFLも受験しましたが、難易度や試験対策の容易さの点でも受験料の点でもTOEICを勧めます。私は英語が得意で文字通り何もせず受験したため具体的な勉強方法は他の方を参照していただければと思いますが、リスニングの練習が肝だと思います。

 

普段の生活と試験対策の両立について

簡単に合格できる試験ではありませんが、一方で大学受験のように朝から晩まで勉強するようなものでもありません。メリハリをつけて適度に遊んだりサークルやバイトをしていないと精神的に厳しくなりますし、人間性や課外活動の面で面接等で支障となるでしょう。私は朝から大学に行き授業を受けたり図書館で勉強したりして、夜ご飯に合わせて帰宅した後は気分転換の時間としてゲームやYouTubeを楽しみ、大学で勉強・家は休憩や娯楽の場所と切り分けていました。
大学の授業の他では、サークルは加入しておらず、アルバイトは週2~3回でした(ガクチカのネタとして書く人も多いと思いますので、サークルやアルバイトをやらないというのはお勧めしません。軽くでもやっておけば、大きな声では言えませんが多少話を盛ってガクチカのネタにすることができます)。その合間に各省庁の説明会に参加していました。第一志望の省庁は他の予定をずらしてでも基本的に毎回参加し、第二志望以下の省庁は他に用事が無い限り参加しました。業務への理解を深めたり採用担当の方に覚えてもらうという目的もありますが、これらを通じて志望動機を明確化していったりモチベーションにつなげたりしていました。
インターンシップは、国家公務員に関してはグループでの政策立案シミュレーションの形式のプログラムが多いですが、課室受け入れ方のプログラムにもぜひ参加してみてほしいと思います。私は総務省のプログラムに参加しましたが、実際に自分の席をもらって現役の職員の隣で仕事に取り組み、時には民間企業へのヒアリングにも末席で参加させていただいたりする中で、仕事としての公務員の良い面も悪い面も少しだけですが知ることができました。

 

民間企業の就職活動について

私は国家公務員専願だったため、民間は面接の練習程度にしか考えていませんでした。趣味の旅行をきっかけに地方創生への関心を持っていたことからインフラ関係を選び、幼少期から電車が好きだったことから、JRと地元の鉄道会社を6社応募し、3社が面接に進みましたが結局全て落とされました。ただ、これは私がきちんと準備をしていなかっただけであり、民間で内定を得て安心感を持って法律区分や官庁訪問に臨むことは十分可能です。面接やグループディスカッションの対策は公務員と民間で異なるものではなく、また、経験数や慣れによるところも大きいですので、公務員試験二次対策が就活に、反対に、就活の経験が公務員試験対策にそのまま活かせます。また、内定を貰えなかったとしても、先に述べたように面接の練習になるということや、嘘の志望動機を答える中でやはり国家公務員になりたいという思いが自分の中で明確化されますので、落ち込む必要はありません。

 

最後に

教養区分の最大のメリットは、やはり時間的余裕でしょう。まだ民間就活が本格化していない時期に勉強して受験できますし、合格すれば公務員も民間も余裕を持って準備できます。春の受験に比べて専門科目が無い分受験しやすく、一方で範囲が広く対策が難しいですがその分伊藤塾の指導を受けるか独学かの差は大きいです。皆さんなら必ずや合格できます。頑張ってください。
民間と悩まれている方は、寧ろ受験をお勧めします。年内に官庁訪問の権利を得てしまい、年明け以降民間の説明会が本格化してからじっくり公務員と比較しましょう。法律区分の対策と並行して行うのは忙しいです。就職は人生の大きな分岐点ですから、余裕を持ってじっくり考えて欲しいです。
私は大学院に進学した上で改めて官庁訪問をする予定のため、時間的余裕には恵まれています。これを無駄にせず深い省庁研究や民間の比較を行い、後悔の無い就職にしていきたいと思っています。



※2022年度合格時点のものです。