結局のところ、選択に対してすべての責任を負うのは自分自身
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裁判所事務官 |
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目次
公務員試験を目指したきっかけ
訳あって法曹の道を諦めて就職することになったのですが、これまでに身に付けた知識を最大限活かせる仕事が何かを考えた時に、インターネットで見つけたのが公務員でした。中でも裁判所事務官は法律のプロフェッショナルである裁判所書記官へのキャリアアップの道が開かれている点に魅力を感じました。
受験に当たり、伊藤塾長の「ゴールからの発想」という言葉を思い出し、まずは試験の時期や試験科目などを調べました。また、合格者の方の体験記やブログなどを読み、「どの科目をいつ頃までに着手すればよいのか」「面接対策はいつから始めればよいのか」などを調べました。
私の場合、周りに公務員試験を受験する人がいなかったため情報を一から自分で集めなければならず苦労しましたが、今考えると伊藤塾のカウンセリングなどを積極的に活用するべきだったと感じています。
対策スタートのタイミング
大学2年の終わりごろから法曹になりたいと考えるようになり、冬の定期試験後から本格的に司法試験に向けた学習を始めようと考え、大学3年生から司法試験入門講座を受講し始めました。司法試験合格に向けて伊藤塾を選んだ理由は、やはり圧倒的な合格実績が決め手でした。
公務員試験の受験を考え始めたのは大学院1年の夏頃で、受験を決めた理由は上述の通りです。
法律科目の出題が大部分を占める公務員試験において、試験を受けている際にも入門講義テキストの記載や講師の説明を思い出しながら解くことができて、司法試験入門講座の基礎マスターで学んだ内容がかなり活かされたと感じました。
伊藤塾が大切にしている「盤石な基礎」はあらゆる試験において通用するものだと実感しました。
伊藤塾のここが良かった!
面接カードの詳細かつ丁寧な添削が最も有用でした。
正直文章力にはそれなりの自信があったのですが、実際に添削を受けてみると自分の至らなさを痛感しました。
裁判所事務官の面接カードは1次試験合格から提出期限までがかなりタイトだったため、早い段階で添削を受けておいたのは正解だと感じました。また、今年から記載内容が若干変更されましたが、伊藤塾はそのような変更にも即座に対応しており、大変参考になりました。
国家一般職や国税などは記載欄が若干狭いため、「書くべき事項の厳選」と「面接で突っ込んでもらうためにあえて曖昧な記載にとどめる」というテクニックが必要になります。この点、伊藤塾では「このように書くと良い」というアドバイスだけでなく、「このように書けば○○のように面接で聞かれるため、回答を用意しておくと良い」というところまでコメントしていただけるので、面接のシミュレーションとしても役立ちました。
私がとった勉強法
基礎能力試験
数的推理や判断推理については、私の場合中学受験で鍛えられていたこともあり、ゼロからのスタートというよりは頭に染み付いている思考力をベースにして、国家総合職を含めた問題に一問でも多く取り組むというのが勉強のスタイルでした。
もしゼロからのスタートという場合には、まず解法を一通りインプットして基礎的な問題を完璧に解けるようにするべきでしょう。ある程度基礎学力が付いた段階になったら少しずつ特別区などの問題、あるいはもう少し難易度の高い国家系の問題に取り組むと良いかと思います。
文章理解については、現代文よりも英語で点を稼げるように、単語や基本的な文法をさらっておくと良いと思います。公務員試験の英語はすべての文章を和訳する必要はないため、あまり時間をかけすぎないようにするのが重要です。
知識系については、近年の試験で出題自体を廃止する傾向があるため、どうしても必要な場合に限って頻出分野だけを直前期に暗記する程度で良いと思います。私は大学受験で使った科目すら詰めきれないまま試験を迎えてしまいましたが、合否には影響なかったと思います。
教養試験は試験時間が意外とタイトなので、日頃から素早く解くように心掛けていました。試験本番での時間配分の目安を知ると同時に自分の解答スピードを知るためにも、模試なども活用しながら時間内に解く練習は必須だと思います。
専門択一試験
公務員試験の専門択一(法律科目)は試験種によって問題の傾向が異なりますが、司法試験入門講座の基礎マスターで学んだ内容でどの試験種にも十分対応可能だと感じました。入門講義テキストは定義、趣旨、要件効果、判例、論点について詳細に記載されており、過去問で疑問に感じた点は適宜テキストに戻って確認すればほぼ全て解決できました。
専門記述試験
私は裁判所・国税ともに憲法を選択したのですが、専門記述についても基本的には入門講義テキストの内容をそのまま解答用紙に再現できれば十分上位答案になると感じました。
公務員試験の憲法の問題は論文マスターで学ぶような複雑な事例問題ではなく一行問題が中心になりますが、一行問題の書き方は論文マスターでも学びますし、論文ナビゲートテキストに記載されている定義や趣旨、論証をそのまま書くことも多々ありますので、司法試験入門講座で学んだ内容は決して無駄にはなりません。
私は試験会場に論ナビを持参し、休み時間には定義、趣旨、AランクとB+ランクの論証に目を通すようにしていました。成績については、裁判所・国税ともに合格に十分な点数を取ることができ、合格に一歩近づけることができたと思います。
一般論文試験
教養の論文に関しては、試験種にもよりますが、基本的には時事対策と連動させていくのが効率的だと思います。また、年明けくらいからは実際に答案を書く練習を進めていけると良いと思います。
地方公務員の場合には受験先の自治体について徹底的に調べたうえで、試験本番で答案の中に自治体の課題や強みを絡めて書くと得点が稼ぎやすくなります。
国家一般職の論文は試験時間が短いので、資料をできるだけ活用しながら素早く処理していくことが重要です。このとき、ただ資料の数値などを丸写しするのではなく、予備試験や司法試験で学ぶように、資料から抽出した事実に対して自分なりに評価を加えると良い答案になります。
裁判所の論文はかなり抽象的な問いに対して答案を作成しなければなりません。私は過去5年分の過去問に目を通し、「裁判所としてなぜこれらのテーマを出題しているのか」という根本的な部分から考えました。また、試験本番では答案構成に時間をかけ、採点者にとって読みやすい、とにかくすっきりとした答案を書けるように意識していました。
人物試験
個人的に面接は「事前準備7割、面接官との相性2割、先天的な対人能力1割」だと感じました。逆に言えば「事前準備さえ完璧なら多少面接官と相性が悪かったり、人と話すのが苦手でも合格できる」ということです。そのためにも、面接カード添削や模擬面接などを通して、自治体研究・省庁研究、想定問答集の作成、入退室の流れや受け答えの際のポイントといった事前準備可能な部分をブラッシュアップしておくと良いかと思います。
なお、面接対策を始める時期ですが、SNSなどでは「年明けで十分」や「筆記試験後で十分」といった情報が見られますが、学習開始と同時に説明会やインターンシップへの参加、自己分析は少しずつでよいので進めておくと後がかなり楽になります。
普段の生活と試験対策の両立について
私は大学卒業後に公務員試験受験を決めたこともあって、あまり生活が多忙な方ではなく、かなりゆとりをもって試験対策を進めることができたように思います。
学生の方は、試験対策も重要ですが、それと同等あるいはそれ以上に今しか経験できないことに積極的にチャレンジするのが良いと思います。特にサークル活動やアルバイト、ボランティア、インターンシップをすることで、それ自体が自己分析を進める材料になりますし、面接でのネタにもなります。そして、様々な経験をする中で「この時自分は何を考えていたのか」などをスマホにメモしておくと、自己分析の際にかなり役立つと思います。
社会人の方は隙間時間での学習が中心になるかと思いますので、体調管理だけは十分気をつけながら生活していただくのが一番だと思います。
モチベーションの維持の図り方
私の場合裁判所が第一志望だったので、実際に裁判所に足を運んで裁判を傍聴したことがモチベーション維持に最も効果的でした。やはり将来の自分を想像することがモチベーションになりますし、裁判所の場合は面接でほぼ100%裁判傍聴の有無について聞かれるので、面接対策という意味でも裁判傍聴は必須だと思います。
勉強ばかりで息が詰まりそうになった時には外に出てランニングをしたり、食事の時にドラマを見たり、昼寝をしたりしていました。
当然のことながら節操なくリラックスしていては合格できないので、「今日は頑張ったから明日は丸一日出かけよう」や「1時間集中したから10分休もう」、「昨日はたくさんリフレッシュしたから今日は少し頑張ろう」などというようにメリハリをつけて生活することがとても重要です。
最後に
私は同い年の方より遅れて社会人になるという点に少し負い目を感じている部分があるため、まずは最初の1~2年で周りに追いつけるように、たくさん失敗をして吸収できるだけ吸収して成長したいと考えています。
しかしその一方で法律の勉強は周りより頑張ってきたと思っているので、できるだけ早く裁判所書記官になれるようにこれからも勉強を続けていきたいと考えています。いつか自分の人生を振り返った時に「あの時公務員になるという選択をしてよかった」と思えるようなキャリアを築けていけたらと思っています。
最近は公務員志望者が減少しているなどのあまり明るくないニュースを耳にしたり、公務員への風当たりが強かったり、「公務員よりも民間の方が良い」といった声が散見されたりします。私は「公務員というキャリアを選ばない」というのも一つの考え方であり、尊重されて然るべきだと考えています。しかし、そのようなある種の「逆風」のなかで敢えて「それでも自分は公務員になりたい」と考える皆さんの考えもまた、最大限尊重されなければなりません。
結局のところ自分の生き方について最終的な決定権を持ち、選択に対しすべての責任を負うのは自分自身です。だからこそ人生の分岐点に立つ皆さんには、今一度自分の人生について沢山悩み、考え抜いてほしいと思います。
もし「自分一人ではいくら考えても埒が明かない」というような時には、ぜひ伊藤塾に相談してみてください。伊藤塾のスタッフの方は一人ひとりに真摯に向き合い、皆さんにとっての「最適解」を見つけるお手伝いをしてくださるはずです。そして熟慮の先に「公務員になる」という決断がなされたのであれば、伊藤塾で学び、合格をつかみ取っていただければと思います。合格者の一人として、陰ながら受験生の皆さんの合格を願っております。
最後になりますが、合格まで導いてくださった伊藤塾講師およびスタッフの皆様、本当にありがとうございました。