「内定」から逆算した指導という伊藤塾のコンセプトに惹かれ、大学院2年秋から学習
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北陸地方整備局 |
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目次
公務員試験を目指したきっかけ
日本社会には、少子化問題、社会保障の財源の問題、地震や台風など自然災害からの復興および南海トラフ地震を含む予見されうる将来的リスクへの備えなど数多くの課題が山積しています。行政の立場からこれらの課題に取り組むことで、20年~30年の長いスパンでの日本経済の成長や労働力不足の解消などを促進することはとても意義深いと思います。民間企業も国や地方自治体と連携しながら災害対策や高齢者の介護、こどもの保育・教育などの分野で、社会的意義の大きい事業をいくつも実施していますが、大学で経済学を専攻する中で、公共財・公的サービスの充実が市場の失敗を補うこと、また、法的な根拠に基づいて運用される公的な制度の存在のおかげで将来の不確定要素が減ることを学びました。国民にとって安全な社会、安心して暮らせる社会を長期的視野から考えることは大切だと思うようになりました。同時に、自分の職業生活を考えたとき、長期的視野から社会的なニーズを考え、社会に貢献できる職場があればよいなあ、そんな環境で働けたら面白いだろうなあと考えるようになりました。それで、大学2年の頃に公務員を目指すことを決断しました。
対策スタートのタイミング
私が伊藤塾で学習を始めたのは、大学院2年の秋でした。伊藤塾に入る前から、公務員試験に向けて憲法、民法などを学習していましたが、入塾のタイミングは、日々の生活の中で修士論文の執筆に時間を充てる必要が出てきたころでした。試験日までの貴重な時間の中で、各科目の重要論点を習得する必要があり、時機を逸してはならないと思い、本試験の約半年前に入塾しました。結果的に、先生方から面接カード等の添削を含む指導を受け、自分の中で公務員の志望動機や自己PRなどを吟味して書き上げる時間を確保できました。したがって、入塾のタイミングは適切だったと考えます。
伊藤塾を選んだ理由
修士論文の執筆で忙しくなる中、民法や行政法など法律科目の学力が合格水準に達するよう正しい方向で、十分な量の学習をする必要がありました。また、面接試験など2次試験の対策も効率よく進めたいと考え、プロによる指導を受けようと決めました。そんなとき、受験生に対し「内定」から逆算して、計画的な指導を行うという伊藤塾のコンセプトに魅力を感じ、伊藤塾の講座を受講し始めました。伊藤塾では定期的なゼミが開かれ、集団討論や教養論文の対策を無理なく計画的に進め、思考力を着実に高められるという点も、伊藤塾を選択した理由のひとつです。
伊藤塾のここが良かった!
講義・教材、論文対策
法律の科目の講義がとてもわかりやすかったです。
ゼミ・質問会・交流会
ゼミで、教養論文の書き方について、「型」を身につけられたこと、また、時事問題の知識を増やすことができたことがとてもよかったです。単に知識を増やすだけでなく、教養論文で自分の考えを展開する際に、どのような視点が求められるのかを先生方から丁寧に解説していただけて、ありがたかったです。
人物試験対策
面接の練習をした後、フィードバックとしてどのような点が良かったか、また、今後改善するべき点は何かを先生方からアドバイスしていただきました。本番を想定した質問に答える形で練習をしたこと自体が、自分の中で、さまざまな事柄を整理し直すヒントを得るきっかけになったのですが、やはり面接練習後に、その都度丁寧な助言をもらえたことで、自分の話を「聞き手にとってわかりやすく伝える」ための表現を洗練することができました。重要なことは、簡潔な話し方を頭の中で理解するだけでなく、何度も面接練習を行う過程で、具体的に自分の話のどこがわかりにくいのかを自覚し、そしてどう表現すれば誤解なく言いたいことが伝わるのかを会得する経験をすることです。これにより、本番でちょっと意外な質問をされたときにも、その場で考えて、簡潔に返答することができました。
私がとった勉強法
基礎能力試験
数的処理、特に数的推理の演習をくり返すことを重視しました。伊藤塾では数的処理対策のいわゆる「小教室」が開催されており、この授業も受けて、演習量を増やすことを試みました。もちろん、単なる演習量を増やせば良いというわけではなく、①問題文で与えられている条件をもとに、筋道立てて考えること②一定の制限時間内で、過去に解いた問題の知識を活用・応用すること、この2点を心がけて、1問1問丁寧に、日頃の学習に取り組みました。
英文読解や現代文の読解については、週に数問の過去問を解いておくことを自分自身にノルマとして課し、継続して演習しました。
専門択一試験
憲法、民法、行政法の重要なポイントを講義やテキストから学んだ上で、「これ完」の問題をくり返し解くことで、本番で制限時間内に問題を解けるよう、知識を整理することを心がけてきました。
また、「勝ち易き道」を選ぶことが大切だと思います。大学院で専攻していた分野が、国際関係と関係が深かったため、8科目の選択科目のひとつに、「国際関係」を選択しました。これは興味・関心が高い科目であり、日々の学習は必然的に捗りました。この「国際関係」を含め得意科目が2つあり、他の科目の勉強を長時間して疲れが出てきた頃に、これら得意科目の演習をして、精神的に程よい緊張感と余裕のバランスを保ちながら学習をしていました。結果的に、このような学習スタイルが学習量を十分に確保することにつながったと考えています。
専門記述試験
まず、授業の中で内田太先生が、合格には、どの程度の答案を書けば良いのか、すなわち学習の「ゴール」を説明してくださいました。記述式のテキストに載っている模範解答は、プロ講師が時間をかけて練り上げた文章であり、実際の試験では制限時間内でこれほど高いレベルの内容は求められていないのであり、正確性を期すことも大切ですが、細かい部分にあまりこだわりすぎず、時間内で答案を最後まで書き上げることが大切だということがわかりました。
憲法のどの分野が出題されても合格レベルの答案を書けるようになる必要がありました。内田先生が講義中に示してくださった方法論にもとづいて、各分野をまんべんなく学びました。
具体的には、憲法の各条文を一通り読んだ後、過去の判例をある程度くりかえし学習しました。そして、本試験前の3か月ほどは、各分野のキーワードを書き出して、複数のキーワードを手がかりに、重要な論点を記憶に定着させるよう心がけてきました。
伊藤真塾長の著書「記憶する技術」(サンマーク文庫)も参考になりました。塾長は、学習において、「どこで使う知識だから、どのように記憶しなければいけないかを意識して、必要な情報を選別し、それを着実に記憶していく」ことが重要だといいます。
この点を意識して日々、学習を継続するうちに、問題文で問われていることに対し、どのキーワードを盛り込んで解答すればよいのかがわかるようになってきました。
一般論文試験
ゼミでの話を聴いた上で、先生から示された公的な資料(官庁や自治体のウェブページ等)を参照して、近年の政策および施策を整理することを心がけてきました。また、日本の自然災害対策や外国人労働者の人権、日本の農業が抱える課題などについて、公共放送NHKの公式ウェブページを読んで知識を増やしたり、関連する書籍(新書など)を読んで背景事情への理解を深めたりするようにしていました。
人物試験
就職後にその官庁でテキパキと働けるというポテンシャルと熱意を伝えることが大切だと考えて、面接カードを作成しました。
Webで内田太先生によるカウンセリングを受けた際に、面接官が重視することを教えていただきました。1つ目は、「あなたってどんな人?」、つまり、面接官に対して受験生は自分が考える「自分の強み」をエピソードを通じてわかりやすく伝える必要があるというのです。2つ目は、その官庁の志望動機です。
そして、面接官は十人十色であるということも少し意識しておくと良いと助言され、その後、私は改めて、やはり人間相手に会話するのだから、暗記したことを話すのではなく、お互いのことを知るための場として面接を捉えて、自然な会話のキャッチボールをしよう、と考えるようになりました。
集団討論については、定期的なゼミでの練習の場を十分に活用するよう心がけました。他にも、実際の集団討論に近い制限時間(約50分)で行う練習が希望者向けに提示されたとき、参加するようにしていました。
最終的な就職先ではないのですが、ある官庁を官庁訪問した際に、事前予告が一切ない状態で、受験生5名の集団討論による試験が行われました。その際、周囲がやや消極的でしたが、私はあまり緊張せずに司会役を自分から引き受けて議論が円滑に進むよう周囲の人の発言を促すことができたのですが、それは伊藤塾の練習でディスカッションの基本的な型を身につけることができたからだと考えます。
官庁訪問、省庁・自治体研究
官庁訪問への準備として、各官庁が発行しているパンフレットや公式ウェブページを読むことが重要だと思います。面接カードないし官庁訪問エントリーシートの下書きを書く際には、具体的に①自分ができること、②自分がしてみたい仕事の両方を考えるべきだと思います。面接カードの内容は、面接時の評価にも直結します。実際に、6つの官庁を官庁訪問して、どこでもやはり面接官は、受験生の仕事への熱意と入省後の「伸びしろ」すなわち潜在能力をチェックしていると感じました。
面接時に自分の長所、強みをいかにその仕事に就いたときの「伸びしろ」として面接官に伝えるべきかを熟考して、面接カードを書く必要があります。その上で、自分が目指す職業生活とその官庁が組織として目指す方向性が合致しているということをわかりやすく伝えることが大切だと思うので、そこから逆算して、省庁研究(自治体研究)では、その実施している施策を詳しく調べるべきだと考えます。
普段の生活と試験対策の両立について
モチベーション維持のため、平日は公務員試験の学習に時間を多く割り当てながらも、土曜日には、『男はつらいよ』や『釣りバカ日誌』といった映画を観てもよいことにしていました。土曜日に映画を観ることを楽しみにしながら、平日はあくまで勉強に専念しようと考え、伊藤塾のゼミに参加したり、映像講義を受けたりしました。
また、日曜日には、公務員試験と一応関連のある本(教養論文に関係のありそうな新書等)を読むなど、新しい知識の吸収自体を楽しむよう心がけました。教養論文を書く際のヒントが得られて、なおかつ読書自体が楽しければ、一石二鳥だと思ったからです。
さらに、平日も含め、日頃からウォーキングなど運動を日課としていて、天気が良い日は外で体を動かすことで気分転換をしていました。あくまで私の個人的な感想ですが、ウォーキングを20~30分程度すると、睡眠の質も向上し、翌朝の目覚めが良いのです。
民間企業の就職活動について
民間企業への就職活動はしていませんが、国立大学職員試験の対策は、公務員試験対策と並行して行っていました。大学院生の頃ティーチング・アシスタントのアルバイトをしていたことがあり、私にとって公務員試験と併願して大学職員試験受験を検討するのは自然なことでした。
大学職員のほうは、公務員試験対策として日頃している数的処理の演習やその他教養科目(日本史など)の学習で得た知識とスキルが活かされる試験です。第一次試験(筆記試験)のほうは無事に合格しました。
その後、面接対策に注力しましたが、就職後のポテンシャルと熱意を伝えるという点は、公務員試験と同様に大切だと思います。
各大学の職員にとって、学生支援や教員へのサポートは主要な業務のひとつなので、面接時にティーチング・アシスタントの経験をもとに自分の適性を伝えました。
また、採用面接を受験する予定の大学の公式ウェブページを見て、産学官連携の事業を何かしているのかチェックすることが重要だと思います。実際、社会全体の厚生を高める事業を主導するという点で、大学職員は公務員と似ている点があります。大学職員の仕事の社会的意義をどの程度理解しているかが、受験時には問われると思います。面接時には、その大学の産学官連携事業に魅力を感じているということなどを伝えると、面接官の方々は、私が公務員就活と並行して大学職員の試験を受けた理由を理解してくれている様子でした。
今後のビジョン
社会全体の厚生を高めるためのインフラ整備、経済活動・国民生活の基盤を整える仕事が20年、30年先の日本社会の活性化につながると思います。具体的に、自分が働く職場の管轄地域でどのような社会資本が求められているのか、いわば「社会的なニーズ」を的確に把握しつつ、仕事をしたいです。また、職場で良い意味で「歯車」のひとつとして仕事をしつつ、ときには所属する部署の同僚たちみんなが良いコミュニケーションをとって円滑に仕事ができるよう、いわば「潤滑油」のような役割を果たして、組織の力を向上させる公務員になりたいと思います。
これから公務員を目指す方へのメッセージ
面接試験対策では、簡潔な話し方を頭の中で理解するというよりかは、何度も面接練習を行う過程で、どう表現すれば、面接官に対し自分の言いたいことが的確に伝わるのかを会得することが重要だと思います。
また、伊藤塾の先生方との面談を経て、結局のところ、自分は国家公務員としてどのように社会に貢献したいと考えているのか、いわば「コアな価値観」を人事院面接の後に再び整理してみました。
社会全体の厚生を高めるためのインフラ整備、経済活動・国民生活の基盤を整える仕事が20年、30年先の日本社会の活性化につながる。「フロー」より「ストック」を重視する、それが実は公共財・公共サービスを通じて国民のために働くときに必要な観点のひとつではないか、そう思うに至りました。
大学受験等と違い、就活では、就職先の志望順位は少し曖昧であるくらいがちょうど良いと思います。私は、自分の働き方に合う官庁と7月~8月に出会い、無事に内定を得ることができました。
適切なアドバイスをくださるとともに、励ましてくださった伊藤塾の先生方、スタッフの方々に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。