法律区分の対策は教養区分対策と並行して行わなければ間に合わない

総合職 中央省庁
E.Kさん

私立大学 文系学部
最終合格:国家総合職 教養区分
課外活動:サークル・部活動、アルバイト

プロフィール

受講講座:国家総合職コース、国家総合職ゼミ
課外活動:法律サークル、バレーボールサークル、中学受験指導塾講師
民間内定:NTTドコモ

 

 

目次

・公務員試験を目指したきっかけ

・対策スタートのタイミング

・伊藤塾を選んだ理由

・伊藤塾のここが良かった!

・私がとった勉強法

・普段の生活と試験対策の両立について

・民間企業の就職活動について

・今後のビジョン

・これから公務員を目指す方へのメッセージ

 

 

公務員試験を目指したきっかけ

 

恵まれた環境で育ってきた自分が、国民の生活の基盤を守り、創っていくことで、社会に恩返しをしたいという思いから、高校生の頃から漠然と公務員に興味を持っていました。そして、様々な省庁で話を伺っていくと、実際に国民の生活の基盤となるような法律や制度について裁量を持って整えていくことができるとわかり、大学1年次の夏頃にはより志望度が高まっていきました。

報道の中では、志望者が減少しているとされていますが、公務員でしかできないことというのは多くあり、自分もそういったところにこそ人生をかけて取り組みたいと考えていたため、特段の迷いはありませんでした。

 

 

対策スタートのタイミング

 

伊藤塾で学習をはじめたのは、大学2年次の2月ごろからでした。その時点で受けられる試験は、3年次の教養区分と4年次の春区分の2つのみであり、春区分の対策は教養区分の対策と並行して行わなければ間に合わないと思っていたため、春区分の対策として伊藤塾で学習をはじめました。学習スタート時期としては適切だったと思います。学習期間が長い方が知識は身につくのかもしれませんが、同時に抜けていくものも多いと思うので、(1次試験の択一対策などは特に)短期間で集中的にやっていくことが良いと思います。ただ、国家総合職ゼミが途中からの参加になってしまったため、追いつくまではやや大変だったように記憶しています。

 

伊藤塾を選んだ理由

 

4年次の春区分(法律区分)の対策をカバーするために予備校を探していたため、司法試験予備校として定評のある伊藤塾講座を選びました。教養区分対策という観点では、ゼミによる総合論文対策が行えたり、受講生同士の交流があったりする点に惹かれました。総合論文対策は一方的な講義がなじまないものであるところ、ゼミや受講生同士のやりとりがある環境であれば、考え方の枠組みを知ることができたり、優秀な仲間の答案を参考にできたりすると思いました。

 

伊藤塾のここが良かった!

 

◇講義・教材、論文対策

講義・教材、論文対策という観点でいえば、法律科目について、司法試験講座と同じ教材を用いているのがよいと思いました。公務員試験対策ではありつつも、付け焼き刃的なものではなく、判例と学説を一定程度理解することができると思います。

 

◇ゼミ・質問会・交流会

また、論文対策では国家総合職ゼミの自主ゼミが非常に良かったです。優秀な仲間がどのようなことを考えて論文を作成しているか、あるいは自分の考えは仲間からはどのようにみえているかを知ることができましたし、交流会などで実際に会うことで友達にもなれました。

 

◇時事対策

時事対策という点で、ニュースの見方がわかる講義も有用でした。ニュースを見る上で必要な最低限の知識を身につけることができ、新聞を読むことへのハードルが下がったような気がしています。また、ニュースを読むことができるようになると、少しばかり教養を身につけることができているような気分にもなることができて良かったです。

 

◇人物試験対策

面接等2次試験対策では、個々人に模擬面接の機会が与えられて個別にフィードバックを受けることができるので積極的に活用して良かったと感じます。本番でも、フィードバックで指摘された事項を思い出しながら回答していました。

 

 

私がとった勉強法

 

基礎能力試験

【知能分野について】

中学受験をしていた関係で、中学受験指導塾で6年生の算数を教えていたので、それを数的処理の対策にしていました。算数が得意なわけではなかったのですが、基本的な解法は身についていたので、算数的な問題では苦労しませんでした。判断推理については、民間就活でSPIとWEBテスト対策用の問題集を解いていたので、それ以外は対策しませんでした。時間配分については、直前の1か月で4年分ほどの過去問演習を行ったので、そこで調整を行った形です。自分は数的処理の問題で時間をかけがちなので、文章理解は1問5分できっかり解ききり、手がつきそうな数的処理の問題は1問4分で切り上げるようにしていました。そして、最後までたどり着いたら、1番解けそうな数的処理の問題に戻ってくる形です。本番では残念ながら戻る時間はありませんでしたが、最後の問題まで読んだ上で回答することができました。

 

文章理解については、英語のニュースを読むようにしていました。ニュースアプリでBBCとABCニュースを登録して、行き帰りの電車の時間で、1日1ニュースを意識して読んでいました。

 

 

【知識分野・時事について】

時事については、時事対策講義を受けて対策していました。1年間の時事をまとめた形の講義になっていてニュースの量も多いので、ニュースの具体的な内容を暗記するというよりも、なんとなくそういうニュースがあったなということを頭の片隅において、試験で登場した際に見たことがあるものとそうでないものが判別できるような状態にするようにしていました。ただ、実際の試験ではそこで見たことのあるもの以外のニュースも数多く出てきます。それらについては、①文章を読んでみて、常識的に考えてそのようなことがありうる話なのか、②強い表現が用いられていないか(「これまで1度たりともない」など)といった観点から、選択肢を吟味して絞った上で、直感的に選んでいました。

 

知識分野については、直前の1か月少しで伊藤塾の過去問集(「これ完」)を解いていました。大学受験をしていたこともあり、基本的な知識は1度見たことがある状態だったので、過去問演習で間違えたところや問題文を読んで記憶が定かでなかったところについて、高校の時の教科書か伊藤塾のテキストを読み直して、知識を再確認していました。とはいえ、あまり時間もなかったので、苦手だった世界史のみ「これ完」で2周し、その他の人文科学は1周、自然科学1周したのみでした。社会科学については、基礎マスターの内容を復習する程度で、通しで解くときを除いて過去問も解いていませんでした。

 

 

総合論文・政策論文試験

基本的には、国家総合職ゼミで取り組んだものを復習したり、自主ゼミで検討を深めたりすることによって対策を行っていました。総合論文試験は、模範解答があるわけではないので、いかに論理的に文章を組み立てられるかが1番大事だと考えています。国家総合職ゼミでは、過去問の演習と読み込みを指示された資料を検討することで、我が国が抱えている基本的な社会課題についての最低限の知識を得ることを目標に取り組んでいました。そして、自主ゼミでは、優秀な仲間の答案を検討したり、自分の答案についてフィードバックを受けたりすることを通じて、考えていることをどのような構成で、どのように言語化するのがよいのかを学ぶことを意識していました。

ゼミの中で指摘される答案の型も、論理的に記述しやすい構成の一例に過ぎないと思うので、なぜその構成がよいと解説されているのかを考えた上で疑問が残るのであれば、それにとらわれるのではなく、自分の腑に落ちる答案を書けばよいのだという気持ちでいると学習しやすいと思います。

 

 

人物試験

【企画提案試験について】

伊藤塾の対策講義を視聴して、そこで提示されていたお題に対して対応できるように政策を考えていました。本来ならば、白書を読んだ上で関連する文献にあたり、知り合いと議論を交えるべきなのかとは思いましたが、時間もなかったので、白書くらいしか読むことができませんでした。

白書は基本的に伊藤塾の対策講義で指摘されていた事項について読み込んでいたのですが、統計が多く示されている部分では、それぞれのグラフについて一言でいうと何が言いたいのかを考え、メモしていました。政策とその説明が列挙されている部分では、その制度を発展的にすることはできないか(対象者の拡大、支援規模の拡大等)、現行制度の穴となっているのはどこかを考えながら読みました。

最後に政策を実際に考える際は、まず大枠(誰の、どんな困難を、誰が、どのツールを用いて、解決したい)を考えて一旦文字に起こしてみます。そして、なぜそうするのかというのも同時に考えます。そして、そこに肉付けしていく形で案を書き、途中で振り返って非現実的なものは消していくというような形です。ある程度形になってきたら、フィードバックをもらうと良いと思います。私は、それを伊藤塾の模擬企画提案でやりました。

時間がない人は、白書まで読んだら、いきなりプレゼンテーションシートをつくってみると良いと思います。自分が何を考えなければいけないかがはっきりすると思いました。

 

【政策課題討議試験について】

民間就活をしていたので、基本的にはそこで練習をしていた形になります。その他、伊藤塾の模擬政策課題討議を1回、大学の内定者が主催する模擬討議を1回行って当日を迎えました。

グルディスのお作法があるのかはよく分かりませんが、そのようなことは変に意識しない方が良いと思います。基本的に意識していたのは、議論の枠組みを捉えたうえで今どこの部分を議論しているのか把握することと、自分の意見を長すぎず短すぎず示した上でそのおわりにしゃべっていなさそうな人を指名してどう思いますかと聞くことの2点です。

注意点としては、前提確認(用語や概念の定義について確認して認識を共有しておくこと)で議論を繰り広げない(定義の問題である以上、建設的なものは生まれにくい)ことと、途中議論が錯綜したとしてもなんとか議論の軸を取り戻せるように努力し続けることがあると思います。本番は様々な人がいて、必ずしも議論が上手くまわるとは限りません。そのようなときにも、誠実に議論をいいものにしようとする努力も評価されているのではないかと思いました。

 

【人物試験について】

これも基本的には民間就活をしていたので、そこで練習していたことになります。伊藤塾の模擬面接は1回受けました。また、面接カードの添削は、伊藤塾で2度、内定者の先輩に2人×1回の2度見てもらいました。

①でゼミで研究していること、②でサークル活動で取り組んでいた法律討論会、③でリフレッシュとしてやっていたバレーボールのことについて記載しました。また、形式は、情報量が多くなるのと気持ちが面接官に伝わりやすいのではないかと考えて手書きにしました。字数も150字程度で、ちょうど欄がいっぱいになるような分量です。

面接カードの段階で嘘や誇張は一切入れず、自分のやってきたことをそのまま書いていたので、当日の面接でも自分の経験を冗長にならないように伝えることだけを意識していました。また、面接官が3人いますが、回答するときは質問してきた面接官を多く見つつ、他の2人にも話すようにしていたと思います。

質問される事項も、突飛なものは一切なく、伊藤塾の人物試験質問集のようなものを見ていれば見たことがあるようなものばかりでした。

 

 

官庁訪問、省庁・自治体研究

様々な説明会やワークショップなどに参加して、その省庁の政策分野や職員の方の雰囲気を掴んでいました。テーマごとに開催される説明会はもちろん、キャリアパスの説明会や若手の職員の方との座談会など、イベントごとに様々なことを知ることができて大変勉強になりました。また、ワークショップは、実際にその省庁の政策について自分たちで考える機会になるので、その省庁で勤務する際のイメージを深めることにつながると思います。

 

普段の生活と試験対策の両立について

 

大学2年次の2月から学習をはじめた関係で、比較的時間が取れる時期とそうでない時期がはっきり分かれていたため、勉強時間を取れる時期に集中的に勉強していました。民間就活や期末試験期間、そしてゼミの論文執筆などに集中する時期はそれぞれ最大1か月公務員試験対策はできていませんでしたが、その分、休み期間などのより多くの時間が取れる時期にやらなければならないという危機感にはなったと思います。

同時に、モチベーションの維持という観点では、学習環境が非常に大事であると感じました。大学受験のときに知った自分の怠け癖を踏まえて、家以外の勉強する場所を確保して、そこにとりあえず行くという習慣をつけることで、だらだらと1日を過ごすことがないようにしました。

気分転換としては、体育の授業を履修し、必ず週1回は運動をして汗を流せるようにしていました。他には、友人と遊ぶ機会があれば、その際は勉強のことを考えず、その時間を純粋に楽しんでいました。

 

 

民間企業の就職活動について

 

民間企業への就活は行っています。自己分析につながったり、面接の練習になったりするという点で公務員就活に活かせるという点もありますし、公務員就活をしていると視野が偏ってしまうことも多いため、視野を広げるためにも民間就活を行おうと考えていました。

業界としては、コンサルティングやインフラ関連を見ています。理由としては、コンサルティングは国ともやりとりをすることもあることから、民間の観点から政府を見ることができる点、インフラ関連は国民の生活の基盤を支えるという、国家公務員と共通する業務を担っている点が挙げられます。視野を広げるという観点からすれば、より多くの分野の企業を見るべきだとは思いましたが、限られた時間の中で志望動機等を作成するには、ある程度自分が興味を持てる業界を見る必要があり、このように絞りました。

 

 

今後のビジョン

 

国民一人ひとりを思い浮かべながら業務にあたることのできる行政官になりたいと考えています。国全体を見渡す仕事である以上、個別具体的に解決策を考えていくのは難しいかもしれません。ただ、全国的な施策を考える際には、どのような人が施策により影響を受けるのか、どのようにしたら施策が実効的に利活用されるかなど、地に足のついた政策立案かという視点が不可欠だと思います。国民のために全力で仕事に邁進します。

 

これから公務員を目指す方へのメッセージ

 

公務員だからこそできること、公務員でしかできないことというのはたくさんあると思います。それらの中に、もし少しでも自分が心惹かれるものがあれば、ぜひ1度その話を詳しく聞いてみてください。人生をかけてでも取り組みたいと思えることがきっとあるはずです。いろいろな選択肢を考えた上で、後悔のない選択をしてくれれば幸いです。



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