総合職を目指すことに自信が持てない方に届けたくて執筆した体験記
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総合職 内閣官房防災庁設置準備室 |
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プロフィール
受講講座:国家総合職コース、国家総合職ゼミ
課外活動:飲食店アルバイト、通信教育会社でのチューター業務
民間内定:―
目次
公務員試験を目指したきっかけ
幼少期から警察官という職業に強い憧れを抱いており、大学生になって将来について考え始めたタイミングで元警察官の父親から警察庁の存在を教えてもらった。大学2年生の春に行われた警察庁の大学周辺座談会に参加したことで本格的に公務員という仕事に興味を持つと同時に、警察庁警察官を目指そうと決断した。この段階では警察庁以外は全く視野に入れておらず、公務員という仕事に興味関心があったわけではない。志望者が減少していることに関しては、出生数が減少している以上当然のことだと感じており、特段不安はなかった。
対策スタートのタイミング
伊藤塾で学習を始めたのは大学2年生の6月頭だった。前述の通り、大学2年生の春に父親から警察庁の存在を聞き、大学周辺座談会に参加したことで警察庁警察官を志し始めたため、この時期となった。今振り返ると1年生の頃から自分の将来についてしっかり考え、学習をスタートさせておくべきだったと感じている。一般的に見て、大学2年生の6月というのは余裕で合格できるぐらい早いスタートなのだとは思う。ただ、普段からあまりニュースを見ず、世の中の流れが把握できていなかった私にとっては、4年生の春試験までという期間はあまりに短すぎた。
伊藤塾を選んだ理由
大学受験の際、現役時代も浪人時代も予備校等には通わず独学を貫いたところ、第一志望校に二年連続で落ちてしまうという悔しい思いをしたため、独学だけは最初から検討していなかった。学内講座や生協講座は国家公務員総合職の合格実績が一切掲載されていなかったため、警察庁警察官という国家公務員総合職でしか就くことのできない仕事を志望している以上、こちらも選択肢から外した。あらゆる公務員予備校のパンフレットを取り寄せ、実際にいくつもの予備校から話を聞いたが、「大学2年生の秋試験を受験してみたい」という私の要望に異を唱えず、背中を押してくれたのが伊藤塾だけだったのでここに決めた。
伊藤塾のここが良かった!
◇講義・教材、論文対策
法律の講義は非法学部でも容易に理解できるほどかみ砕かれ、試験に出るところ出ないところのメリハリもついたものだったので短い時間で効率的な学習ができたと思う。また、前述の通り、私は予備校等に通ったことがなかったので学校以外で講義を受けるということに慣れていないのもあり、全てが家の中で完結する予備校というのが何よりもストレスフリーだった。
◇ゼミ・質問会・交流会
国家総合職ゼミでのグループワークでは、自分がどれほど他の受験生から遅れを取っているかを痛感させられ、学習意欲を高められると共に、自分では思いもつかなかった全く異なる視点や問題意識を吸収できた。
◇時事対策
ニュースを全く見ないため、時事テキストで世の中のことが1から学べたことが本当に助かった。時事テキストに記載されていなかったものは間違っている選択肢、という賭けのような問題の解き方をしていたが、どの試験でも時事問題はほぼ全問正解であった。
◇人物試験対策
自分では気がつかないような、話している時の視線や言葉の選び方の癖などを丁寧に一つひとつ指摘してくださったので、本番は最高のパフォーマンスをすることができた。
◇フォロー制度
カウンセリングで志望省庁での自分の立ち位置がどのくらいなのかを嘘偽りなく率直に伝えてくださったので、官庁訪問前にある程度心の準備ができたと同時に、それでも挑戦したいという思いを応援してくださったのが本当に嬉しかった。数多くの予備校の中で唯一大学2年生の秋試験受験の背中を押してくれた伊藤塾は、最後までずっと私の気持ちに寄り添ってくれた最高の予備校だった。
私がとった勉強法
基礎能力試験
文章理解も数的処理も初めて触れたときから得意だったため、全く勉強はしなかった。一方で大学受験時に足を引っ張っていた日本史・世界史が含まれる人文科学や、今まで学習したことがない政治学や行政学が含まれる社会科学、文系のため一部の科目の基礎しか知らない自然科学の3つは非常に苦戦した。とはいえ佐藤講師の助言通り、人文科学、自然科学については大学受験で使用した科目以外は捨てることにした。
人文科学:大学受験時に利用した日本史・世界史の2科目については当時使用していた教科書や参考書で一通り復習した後、伊藤塾の講義で再確認という形を取った。講義は短時間で全時代を網羅できるよう構成されているため大まかな歴史の流れは把握できるものの、一つひとつの細かな知識という部分では不足しているように感じたため、このような手法をとった。また、教養区分前に少々時間ができたため倫理政経も触れてみることにした。こちらは伊藤塾のテキストを片っ端から読み込んだだけではあったが、試験本番で選択肢を絞るのに大いに役立ったため、やって良かった。
自然科学:大学受験時に利用した生物(基礎)・化学(基礎)の2科目についても当時使用していた教科書や参考書で復習した。伊藤塾の講義に関しては、自分が高校生の頃に学習した基礎部分と一切触れたことのない部分での区分けがなされていなかったため、自分で一つひとつ切り分けるのは時間の無駄だと判断し、前述の通り捨てることにした。そのため物理・地学に関しては触れてすらない。
社会科学:政治学と行政学の講義で内容が網羅されていたため、社会科学の講義は受講していない。それぞれの講義を受講し、マーキングした箇所や印刷した資料を中心に、全て暗記するつもりで何度も読み返した。
専門択一試験
教養区分に不合格となり、周りが民間就職を徐々に終えていく中で精神的に不安定になってしまい、大学3年の2月(最後のチャンスである春試験の1か月前)に国家公務員総合職の受験を諦めていた。受験会場が家から近ければ受けてもいい、ぐらいの気持ちだった(たまたま近かったので受けてみることにした)。とは言え、それまで毎日勉強しかしていなかった(法律科目の講義は全て受け終わっていた)ため特にすることもなく、一番してはいけないと言われていた「これ完」の解説丸暗記をぼんやりとしていたのが正直なところである。そのためここに記載できるようなことは何もない。私の受験年は「これ完」の解説を丸暗記していれば高得点をとれた、ただそれだけのラッキーな年であった。応援してくださっていたのに申し訳ありませんでした。
専門記述試験
1次試験が終わり、自己採点で高得点をとれていることが分かったため、2週間ほどリフレッシュ期間としてほぼ全く勉強をしなかった。その代わり、4月に入ってからは毎日朝から夜中まで「専門2次完成講座」や録画をためてしまっていた「法律区分ゼミ」の問題を解き、講義を聴き、模範解答と自分の回答を照らし合わせて足りない部分を把握するという勉強方法を取っていた。とはいえ、勉強不足のため何もかもが足りておらず結局は1次試験と同じように模範解答の丸暗記になってしまったのはいうまでもない。ただ、記述式はある程度の型や前提となる文章の暗記といったものが必要不可欠であるため、模範解答の丸暗記は本番で非常に役に立った。
総合論文・政策論文試験
国家総合職ゼミにおいて総合論文で高得点を取るための十分な知識と演習量を確保できたと感じていたため、春試験における政策論文に関しては一切対策をしなかった。そのため秋試験以来の5か月以上ぶりに政策論文を書くことになった本番は、論の構成や現状の課題等、何もかもが分からなくなりパニックになった覚えがある。結果としては7点取れていたが、安心を得るという面ではある程度の復習は必要だと思う。
人物試験
前述の通り、受かる受からない以前に受けるつもりもなかったため、面接カードは1次試験の結果が出てから作り始めた。前年に受験していた国家一般職の面接カードの大半を流用できたためあまり時間がかからなかったのが救いだった。模擬面接はそれまで都庁対策で2回、国家一般職で1回やっていただいており、実際の面接経験も何度かあったので、面接に不安は一切なかったのだが、最終的に1回やっていただいた。傾向としては一般職とあまり変わらなかったが、面接カードの誤字脱字や意味のねじれ、自分の些細な癖等を指摘していただけたので本当にお願いして良かった。おかげさまで一般職の時はB判定だった人事院面接が総合職ではA判定になりました!
官庁訪問、省庁・自治体研究
いくつかの省庁の説明会に参加はしたものの警察庁以外に興味が持てず、ほぼ警察庁のイベントにしか行かなかったため、総合職・一般職ともに警察庁の省庁研究についてはかなり進んでいたと思う。一方で、官庁訪問1か月前に職員訪問が行われた法務省や、官庁訪問直前に初めての説明会が開催された防災庁設置準備室については、私がそれまで警察庁で携わりたいと思っていた、「立て直しのお手伝い」をそれぞれ別の側面から実現することができる省庁だと思い、官庁訪問直前で志望し始めた。
法務省はインターネット上に上がっている採用パンフレットだけでなく、矯正施設のバーチャルツアー動画や、施設ごとのパンフレット、保護司の方のインタビュー記事などを読むことで短期間での業務理解を図った。防災庁設置準備室は採用パンフレットと内閣府防災が出している防災白書の流し読み、防災に興味関心を持ったきっかけでもある能登半島地震について地元富山県の初動対応の確認等を行うことで、限られた情報の中で自分の素直な気持ちを自分の言葉で話せるよう、準備を行った。
普段の生活と試験対策の両立について
履修登録抽選で落選続きとなったため、大学3年生の終わりまで平日はほぼ毎日片道1時間かけて通学しており、週4-5日アルバイトもしていたのでとにかく時間がなかった。だからこそ、通学の電車の中や空きコマは常に伊藤塾の講義を受講したりテキストを読み込んだりすることを徹底した。友人と遊ぶ際もテキストを持って行って、友人を待っているときや友人がトイレに行っているときなど、ちょっとでも1人になる時間があれば必ず試験勉強を行った。教養区分前までは省庁の説明会やイベントに参加することがモチベーション維持に役立っていたが、それ以降は既に合格している同級生の中で未合格者として参加することが苦しくなってしまい、頻度を調整して心の健康を最優先にしていた。イベントに参加しないことで新しくできた時間は、友人と遠出をすることに使っていた。色々な景色を見て、色々な人から話を聞いて、色々なものを食べて、自分が思い悩んでいることがどれほどちっぽけなものなのかを気づかせてくれる、とても素敵な時間であった。これを定期的に毎回異なる友人と行うことでいい気分転換になり、大学3年の2月上旬まではモチベーションをなんとか保てていたのだと思う。それ以降は前述の通りモチベーションを保つことはできなかった。しかし、1次試験終了後に海外まで旅行に行き、それまでとはまた全く違う価値観に触れ、自分がやりたいことが明確になったことでモチベーションを立て直すことができた。それ以降は精神的に安定した状態で最後まで走りきることができた。
民間企業の就職活動について
ほぼしていない。憧れを抱いていた大手出版社とテレビキー局はエントリーシートを提出したが、ウェブテスト対策を一切しなかったため早々に脱落した。民間企業で説明会に参加したのはこれらの業界のみだったので、それ以外の業界は志望動機すら思いつかなかった。もちろん国家総合職を諦めた2月から民間就活に切替えるという手もあったが、国家一般職、都庁、特別区いずれも最終合格をいただいており、それらは自分の言葉で志望理由を書けていたからこそ、就職活動は終わらせることにした。
今後のビジョン
被災した方々は普段の生活からかけ離れた環境に長時間身を置くことになり、精神的に不安定になってしまいます。でも私はそれを「不安」という曖昧な感情として処理したくありません。「知らない人と同じ場所にいるのが不安」、「家に置いてきた大切なものが無事なのか不安」、「仕事にいつ戻れるのか不安」など、被災者が100人いればその「不安」は100通りあるはずです。私は「被災者」と向き合うのではなく、1人1人と向き合い、言葉の裏にある思いにまで心を配れる行政官になりたいです。
これから公務員を目指す方へのメッセージ
大前提にはなりますが、私は大学受験時に浪人していたため、年齢的に大学2年生の秋、3年生の春、秋と3回も総合職試験を受けられたにもかかわらず全敗し、なんとか4年生の春試験で滑り込んだ、全くもって優秀とは言えない学生です。未だに自分が総合職で内々定をいただけた実感は皆無です。だからこそ、「自分が総合職なんて目指して良いのかな…?」と自信をなくしている方に届けばいいなと思いながらこの体験記を執筆していました。
正直なところ、法律区分の受験勉強をしているときは精神的に限界でした。もう総合職なんて夢をみるのは辞めよう、最初から高望みだったんだと何度も自分に言い聞かせ、両親にも伝えました。両親は「それで後悔しないならいいよ。自分の人生だから自分で決めなさい。」と寄り添ってくれたので2月の終わりに勉強を辞めました。ですが、毎日していた勉強を急に辞めると気持ちが悪かった、ただそれだけの理由で数日後に再び勉強を始めました。とはいえ自分の番号がない画面をもう見たくはなかったため受験する気はありませんでした。3月の頭に受験会場が家から近いことが分かり、それならせっかくだし、と思って受験しに行きました。ここで合格できたのはたまたま試験前に復習した部分ばかりが出題されたという幸運と、「せっかくだから受験するだけ」といった気楽なマインドのおかげです。大学受験含め、何度も受験して思いましたが、試験って結構そういうところがありますよね。
こんな状態だったので官庁訪問のことなど一切考えておらず、説明会も警察庁以外にはほぼ行ったことがないまま目前に迫る官庁訪問に焦りを感じていました。そして第1クール1日目に警察庁で敗退し、全ての終わりを感じました。結局何もかもがうまくいかないんだ、と落ち込みました。ですが法務省、内閣官房防災庁設置準備室、財務省財務局と3つの省庁を回る中で自分ですら気がつかなかった自分の興味関心の引き出しがどんどん開いていく感覚がとても楽しかったんです。正直、警察庁に入りたくて総合職を目指しただけであって、官僚の仕事に興味があったわけではなかったのですが、官庁訪問を通じてそういった価値観や考え方というものが非常に大きく変わっていきました。初日に辛い思いはしたものの、総合的に官庁訪問はとても楽しいものでした。
前述の通り、私は不合格に慣れてしまうぐらい不合格になりまくり、自信を喪失した状態で4年の春試験というラストチャンス、そして官庁訪問2日目以降を迎えました。でもそういった状態だからこそ気楽に受験できたり、思いもよらなかった素敵な出会いがあったりしたのだと思います。もちろん全てがうまくいけばそれが一番良いのは間違いないです。ですが、うまくいかなくてもそれをどう捉えるか、それが大切なのではないでしょうか。あまり気負いすぎず、自分としっかり向き合いながら一つひとつの選択をしていただければと思います。応援しています!
塾生サポーターの方
2年以上にわたって様々なサポートをしてくださり、本当にありがとうございました。不合格報告時に温かな言葉で寄り添ってくださったこと、合格報告時にとても喜んでくださったこと、常に私の一つひとつの選択を後押しして応援してくださったこと、全てが私の原動力でした。塾生サポーターさんがいらっしゃらなければ早々に心が折れて勉強を辞めてしまっていたと思います。改めまして、これまでご指導いただきありがとうございました。
佐藤講師
3回のカウンセリングと官庁訪問中の電話サポートで大変お世話になりました。勉強も省庁研究もなかなか思うように進まず、自分を信じられなくなってしまっていた時期のカウンセリングで言っていただいた、「まだいくらでも覆せる、大学受験時の失敗を乗り越えよう」という言葉を大切に頑張ってきました。「試験の合格を無駄にしたくないから警察庁に訪問するのは辞めたい」と言ったときにこれまでのカウンセリングでの私の発言であったり思いであったりというものを踏まえて佐藤講師が冷静な視点を与えてくださったこと、第3クールで回る省庁を迷ったときに(予備校としては可能性が高い省庁に行った方が実績となるにもかかわらず、)「後悔しないよう、自分の気持ちに正直に選びなさい」と言ってくださったこと、本当に感謝してもしきれません。おかげさまでずっと第一志望として掲げてきた警察庁には落ちてしまいましたが、一切後悔なく気持ちよく来春を迎えられそうです。
かなり時間はかかりましたが大学受験の失敗というトラウマや自己否定感をようやく乗り越え、晴れやかな気持ちで毎日を過ごすことができています。大げさではなく本当に人生を変えていただきました。
改めまして、これまでご指導いただきありがとうございました。