弱気になったとき、諦めそうになったとき、山村講師の言葉が受験生活を支えてくれました!

S.Hさん (27歳)
 

大阪市立大学法学部卒業 受験回数:3回 (試し受験を含んで4回) 【受講講座】
〔入門講座〕司法書士入門講座本科生

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

子供の頃から将来は女性でも仕事を持って自立していたいと思っていた私は、大学が法学部だったため勉強している法律を活かせる仕事をしたかったこと、また会社に雇われるのではなく、いつか自分で独立して仕事ができるといいな、と考えていたことから資格の取得を目指すことにしました。はじめは司法試験の勉強を他の受験指導校で始めたのですが、ちょうどロースクールができたころで先行きが不安だったこと、 また、なかなか法律に馴染めず自分には難しすぎるのではないかと自信をなくしてしまったので、入門講座を終えた時点でもう少し取り組みやすそうな司法書士を目指すことに変えました。(この甘い意識は後で本当に後悔することになります・・・)
仕事内容は、当時は登記業務ぐらいしか知りませんでしたが、「街の法律家」というキャッチフレーズから、弁護士よりももっと生活に密着した仕事ができるのではないか、と思い自分の思い描いていた法律家像にも近かったので司法書士もいいかな・・といった今思えば軽い気持ちで始めました。

わたしがとった学習方法

(1)勉強開始時期について

山村講師の「司法書士スピードマスター講座(現速修生)」は、本当に講義が分かりやすく、新しい知識を入れていくことがとても楽しかったです。新しい分野を解説しながら、今まで出てきた、似たような制度と比較して進めてくださったので、いろいろのものを関連づけて理解することができました。講義はとても分かりやすかったのですが、私は当時論理的に考えていくことがあまり得意ではなく、いま学習している部分が、どのような目的の法律のどの部分なのかということがすぐに分からなくなってしまっていたので(特に民事訴訟・執行・保全法などの手続き法)、予習としてテキストや六法の目次で確認してから講義を受けていました。 
この時期、復習の際に気をつけていたことは、覚える前提として、講義でされた説明はしっかり理解していくこと、そして何度も強調される重要度の高いAランクの知識はこの時期に覚えてしまうということでした。そして、私は講座を取り始めたのが遅く、不動産登記法を聞き始めたのが年明け、供託法などを聞いたのは5月に入ってからだったのですが、山村講師が、「いま画面の前で講義をきいている時期がたとえ6月であったとしても、絶対にあきらめない。あきらめたら絶対に合格することはない。」と言われていました。このことは合格するまでずっと頭の中にあって、受験生活の途中、「私には無理な試験なのではないか」ということが頭をよぎったときもこの言葉を思い出して投げやりにならずに続けていけました。

(2)入門段階の択一式対策について

講義で進んだ部分の復習のあと、過去問を解いていました。まだ覚えていないことだらけで一問を解いて解説を読み、テキストを確認するのにかなり時間を使ってしまい、過去問は遅れがちでした。今から思えば、ある単元を解いてみて、まちがった部分の解説を読み、その後過去問に出た部分を中心にテキストを確認する、というぐらいでもよかったのではないかと思います。 
一度で完璧にマスターしようとしても時間がたてばかなり忘れてしまいます。それよりもはじめはさっと浅く去問を回し、忘れてしまう前にもう一度回すことで知識は確実になっていくと思います。

(3)入門段階の記述式対策について

講座についていた「できる!記述式」を受講し、問題を3,4回繰り返しました。答案構成はとてもわかりやすく、この講座のおかげで、記述で何をかけばいいのか分からない、と困ることはほとんどなかったので苦手意識をもつこともなかったです。この時期は答案構成を楽しんでいました。

(4)試験当日について
最後まで使っていた択一クライマックスの教材と間違いノートを持って行きました。前日はあまり寝られず、朝から目は真っ赤で午後からは頭も痛くなっていましたが、結果など考えず、とにかく冷静に落ち着いてその場でできることをしっかりこなすことだけに集中しました。午前は先に知識問題を解いて残り時間で考える必要のある問題を解くことにしていたのですが、例年よりも単純な知識問題が少なく、ちょっと心配になりましたが、ペースを乱さずに淡々とこなすようにしました。午後からは、1時間で択一、1時間45分で記述、残りの15分はその場に応じて振り分けと考えていたので、1時間たった時点で択一が3問残っていましたが、記述に進みあとで択一に戻りました。 
記述では問題文に疑問が生じたりしたのですが、何を書かせようとしているのかを考えて0.5点でも多くの得点を得られるようにと考えて解きました。
試験中はとても緊張感があって途中で気持ちが折れてしまいそうにもなります。けれどもここまできたのに絶対に諦めない、力を出し切って後悔したくない今まで応援してくれた人たちに恥ずかしいことはできない、という強い気持ちが試験結果を左右するのではないかと思います。
(5)総論

受験勉強を振り返って1番の反省点は、入門期に講義と復習に追われて、公開講座にあまり参加しなかったことです。伊藤塾のオープンスクールは無料ではもったいないほど大切な情報が詰まっているので、勉強がどんなに大変でも参加して合格までの道のりをイメージすることは大切だったと思います。司法書士試験を受験する心構えや戦略を早い段階から分かっていれば、勉強の進め方もモチベーションも全く違ってきます
それに対して、合格のポイントとなったの、最後の1年間、自分の弱点をしっかり自覚してそれを克服するためにはどうしたらいいか、使える時間が限られている中で、どのような勉強をすれば結果を出せるのかを考えながら勉強したことだと思います。具体的には、弱点を克服するために必要な講座を選んで、それを120%使いこなそうとしました。復習に時間がかかりすぎたら、自分にとって必要な部分だけに思い切って削ることもありましたが、自分にとって一番効果が出る使い方をしようと考えていました。また、勉強にメリハリを付けようと、1日に択一は2科目、記述も不登法、商登法を組み合わせてスケジュールを組んでいました。

最後に

受験期を振り返ってみると、私にとっては自分と向き合って自分と戦い続けた期間だったと思います。自分の弱さや情けなさを目の当たりにして、とにかく向き合って克服していくことの連続でした。本当につらい時期もありましたが、周りの人に支えてもらって乗り越えることができました。これからもっと大変なこともあると思いますが、この受験期を思い出して逃げずに向き合ってきたいです。そして、これからは、向上心をもって勉強を続けて、いろいろな経験を積んで人の気持ちの分かる法律家になって、少しでも社会に貢献できる司法書士になりたいです。 
いま勉強中の方も必死でやれば必ず結果はついてくると思います。最後まであきらめないでください。

(2010年11月・記)