社会人経験後、伊藤塾の講座を利用して合格

今村 匡宏さん (28歳)
 

合格者
成蹊大学法学部卒業 受験回数:5回 【受講講座】
〔入門講座〕司法書士入門講座本科生

※プロフィールは、2010年合格時点のものです。

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私は、大学卒業後、医療機器メーカーに就職しました。当時は、自分が何をやりたいのかなど真剣に考えてなく、内定をもらった会社に入社しました。その後、営業を通じて、病院の先生の話を聞いていくうちに「自分ももっと社会の役に立てる仕事がしたい」と強く思うようになり、会社を辞めました。法学部出身だったため、「司法書士」という資格自体は知っていましたが、詳しくは知りませんでした。しかし、よく調べていくうちに、登記だけではなく、成年後見をはじめとして「身近な法律家」としての側面がある事に気付き、とても魅力を感じたため受験を開始しました。
伊藤塾を選んだきっかけは、無料ストリーミングで見た分かり易い講義とインターネットでの受講が可能な点でした。

わたしがとった学習方法

(1)勉強開始時期について

法学部出身だったのですが、法律に関する知識は完全に頭から抜け落ちていたため、初学者のつもりで講義に臨みました。また、学問としての勉強と試験のための勉強では全く性質が異なるので、その点にも注意していました。

(2)入門段階での「択一式対策」について

まずは講義の範囲のテキストを読み、その部分に対応する過去問を解いていきました。入門時においては、それだけで手一杯となってしまい、深く理解することができませんでした。 今、私が振り返り残念に思うことは、私が入門講座を勉強している時に、「択一クライマックス総整理」があれば良かった、という事です。この講座は、本試験では必ず常識とすべき知識のみを厳選し、これだけやれば十分に本試験で戦える、というものです。 1年目の受験生にとっては、過去問の「本当のやり方」が分かる非常に素晴らしい講座だと思います。  

(3)入門段階の「記述式対策」について

記述対策は雛形を覚えるくらいしかできずに全く歯が立ちませんでした。
記述試験は、自分なりの解法を確立しなければ本試験では通用しないことを痛感しました。ただ、いきなり自分なりの解法を確立するといっても難しいと思います。 そのために山村講師の「できる!記述式」を利用するのが効果的だと私は思います。中上級講座ですが、1年目の受験生にこそ必要だと思います。確かに1年目では内容が難しいかも知れませんが、できるだけ早い段階からこのレベルに慣れておくべきです。また、記述に対する漠然とした不安も解消できることも大きいと思います。
また、ここで培った方法を蛭町講師の『うかる!記述式「合格への直前予想編」』で通用するか試します。通用しなければ「どうすれば良かったのか」考え、また試します。これにより自分なりの解法が確立されていきます。
(4)試験当日について
本試験の当日、模試を通じて時間配分のシミュレーションをしたにもかかわらず、慎重になりすぎたため、午前の部において時間が足りなくなりました。過去の受験時や模試を含めても午前の部で時間が足りなくなるなんてまったく経験したことがありませんでした。試験官から「あと5分です」と言われた時点で、後回しにしていた問題が3問ほど残っていて、絶望的になりました。試験中にもかかわらず、涙が出そうになりました。それでも無我夢中で問題を解き、午前の部が終了しました。本当に心が折れそうでした。このまま帰ろうと思いました。しかし、山村講師が「合格する年には必ず何かが起こる」と仰っていたのを思い出し、昼休みを使って気持ちを立て直すことができました。
(5)総論
今年の受験勉強を通じて常に意識していたことは、「どうすれば本試験で合格点がとれるか」ということでした。そこで、 最初にやったことは、 2009 年本試験の敗因を徹底的に自己分析することでした。過去4回は、自己分析は大事と分かっていながら、「もう1年しっかり勉強すれば、大丈夫だろう」と考え、おろそかにしていました。今思えば、こういった甘い考え方が合格を遠ざける原因でした。
択一に関しては、とにかく 「丁寧」に過去問をやりました。過去問を回した回数や回すための期間は重要ではないと思います。過去問を回す目的は、知識を定着させ、確実なものにするためです。回数や期間ばかりに気をとられすぎると、本来の目的を見失ってしまう恐れがあるからです。
記述に関しては、演習を無闇に繰り返すよりも「 自分なりの解法」を確立することが重要だと思います。0.5点の差で合否がきまる厳しい試験ですので、絶対にミスをしない方法を確立すべきです。ミスをしやすい箇所は人それぞれです。「できる記述」などで習得した答案構成は、あくまで土台です。そこからプラスαで自分用にアレンジする必要があると思います。

スケジュール管理

スケジュール管理については、「自分のペースでやる」ということを心がけました。他の受験生が何時間やってようが関係ありません。集中力を伴わない勉強は、意味がありません。自分が、「一番集中出来る時間帯・その持続時間」を知り、計画を立てることが重要だと思います。実際、私は朝一が一番集中できたので、その時間に弱点分野をやっていました。
直前期に入っても同様でした。自分のペースで無理をしないこと、第一に考えていました。「時間がない、どうしよう」と焦ってしまう自分と戦いながら計画通り勉強しました。

最後に

私は、司法書士法人を設立すること、そして「プロフェッショナル」としての司法書士になることを目標としています。司法書士試験に合格することは、まだ通過点です。自分の目標に向かって一歩ずつ歩いていきたいと思っています。
今回の合格は、家族や恋人など周りの人の応援がなければ、果たせなかったと思います。今年は勉強中でも常に「感謝」の気持ちを持つようにしていました。本当に心から感謝しています。
この試験は「運」に左右されることが、少なからずあります。私も、今年合格できたのは「運」が良かったからだと思っています。しかし、努力を積み重ねていれば、必ず「運」は転がり込んでくると思います。ですので、自らを信じて努力を続けていれば、必ず合格できると思います。
(2010年11月・記)