入門講座の講義テキストなどの基礎的な事項を、何度も確認することが大切です。

清水 和輝 さん(21歳)
 

合格者イラスト
大阪大学法学部4年在学中 学生
◆受験回数:2回
◆受講講座:〔入門講座〕入門講座本科生
〔中上級講座〕択一実戦力養成答練、記述式答案構成力養成答練
〔直前対策講座〕全国公開模擬試験
〔直前対策講座〕うかる!記述式、実力診断テスト
〔模試〕全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

私は中学生の時に法律に興味を持ち、そのきっかけが弁護士だったので、それ以来ずっと弁護士になることを夢見ていました。しかし、様々な法律系の資格を調べていくうちに司法書士という資格があるということを知り、次第に惹かれていきました。
私は、人前で何かをするということが非常に苦手で、また、積極的に争うということを極端に嫌う性格ですので、裁判を主戦場とする弁護士よりも、裁判に至る前の段階で当事者の利害を調整するという司法書士の方が、自分の性格の面から向いているのではないかと思い、この道を選びました。 
後に、弁護士は紛争解決法務であるのに対し、司法書士は紛争予防法務であるということを聞き、決して間違った選択ではなかったのではないかと思いました。

私がとった学習方法 

入門段階の勉強法

入門講座が行われていた時期は、毎日大学の授業がありましたので、授業の空き時間や授業後に勉強していました。勉強法としては、講義の復習と過去問に尽きると思います。
講義のあった翌日に、前日の講義で扱ったテキストの部分をある程度の時間をかけて理解できるように読んでいきました。伊藤塾では、蛍光ペン等を使うことを推奨していませんでしたが、私個人としては、また後で読み返す時にテキストがまっさらの状態だと読み返す気が起きなかったので、意識して色を付けるようにしていました。ただ、一回読んだだけの状態では特に重要でない部分にも色を付けてしまう可能性もあるので、それに気づいた時に後で消せるように擦ると消える蛍光ペンを使っていました。これについては本当に人それぞれだと思います。
過去問については、講義のあった数日後に該当の部分の問題を解くことにしていました。もちろんいきなり解くことができるわけもないのですが、講師がおっしゃっていた「この時期の過去問は、正解することが目的ではなく、過去問に触れることに意味がある」という言葉の下、できなくても絶対に解くようにしていました。  

中上級段階の勉強方法

年内は、1度目の本試験の結果がわずかに基準点に及ばなかったということもあり、一切講座は取らず入門講座の講義テキストや過去問を通して、基礎的な事項を再確認していくという作業に徹しました。特に、テキストを用いたインプットの作業を疎かにしていたという自覚があったので、テキストを読み込むことに多くの時間を割きました。また、記述については、実際に手を動かすことが大事だということだったので、入門講義テキストに付属した問題集を解いたり、テキストに載っている雛型を、雛型の上に書かれている事例だけを見て書けるかどうか試したりをしていました。
年明け(1~3月)は、高城真之介講師の択一実戦力養成答練と山拓也講師の記述式答案構成力養成答練の講座をペースメーカー
として過去問を中心に勉強していました。この時期に特に意識していたことは曖昧な知識を作らないということでした。「あれ、この知識どこかで見たことあるような気がする」という知識は、本試験においては知らないことと同じ、もっと言うと、悩む時間が増える分マイナスと言えるかもしれないと思います。よって、過去問を解いていてほんの少しでも気になる部分があれば、絶対に該当部分のテキストを開くようにしていました。こうして何度も何度も確認することによって、過去問の知識が定着すること+その知識に派生した知識をも定着させることができたのだと思います。

直前期の勉強方法や試験当日について

択一についてはひたすら過去問に徹し、記述については毎日1問本試験レベルの問題を解くことにしていました。ここでは、択一に絞って私の勉強法を紹介させてもらおうと思います。
直前期は、択一対策としてはほぼ過去問を解く以外のことをしなかったのですが、その範囲を自分なりに絞りました。民法・不登法・会社法・商登法については平成10 年以降、その他については平成元年以降の問題のみを解くことにし、それを最終的には10 日で回せるようにしました。主要4科目については少ないのではないかと自分でも思いましたが、これ以上増やしてしまうと、短期間に全科目を1周させることができないので、思い切ってこの範囲に絞りました。その代わりに、全ての肢を完全に覚えるようにし、本試験でどのような問題が出たとしても、自分が絞った範囲の中に出てきた肢であれば一瞬で判断できるようになるほどにまで完璧にしました。
また、伊藤塾では、本試験まで絶対忘れないであろう問題はもう解かないこととすることによって絞り込みを行うという方法論を出しておられましたが、私は、仮にこの知識については自分では完璧だと思っていても、では本試験で絶対にド忘れをしないかと言われればそのような絶対的な自信はなかったので、自分が決めた範囲の問題については、毎回全部解くようにしていました。この方法が一般的に正しいとは全く思いませんが、私個人としては、知識の定着を図るとともに、これだけ全てを繰り返し復習したのだということが本試験本番での自信につながったのではないかと思っています。

最後に 

勉強の仕方については、本当に自分がこれと決めたことを繰り返していくということを貫いていただきたいと思います。
私が直前期に行った勉強法も決して王道とは言えないでしょうし、全く同じ方法で合格したという人もおそらくいないのではないでしょうか。
しかし、私の合格することができた要因は、何とか自分が探り出した方法を、不安に思いながらも自分にはこれしかないのだと半ば強引に信じて、それをやり切ったことだと思います。したがって、みなさんもあれこれと様々な教材等に手を広げるのではなく、何らかの自らの方法論を確立し、それを貫けば絶対に合格できるのだと信じて勉強すれば、必ず合格という悲願を成し遂げられると思います。