伊藤塾の入門講座で1年目から合格レベルに。
入門講義テキストは必要十分な知識が網羅されています

日野 修亮さん(20 代)
アルバイト

◆受験回数 3 回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生
直前対策講座》全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 高校時代から、ダイレクトに人の役に立ちたい、何かのプロフェッショナルでありたいという思いがあり、大学へ入学した当初は法科大学院進学を考えていました。しかしその後、情報を集める中で司法書士の資格を知り、弁護士資格と比較して、自分にとって必要十分な資格だと思い学習を決意しました。
 そして情けない言い方をすれば、司法試験との比較で、この試験のしんどさを舐めて掛かって勉強をスタートしました。そして当然のごとく痛い目を見ました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

 2012 年の春頃から勉強をはじめ、14 年の初受験以来、2 回連続のいわゆる“総合落ち”を経験した後、3 度目の正直で合格しました。その課程で私がメインで使用した学習教材は、入門講座テキスト・判例付き六法・過去問の3 点です。サブテキストとして伊藤塾が出版している「うかる!司法書士必出3300 選」のマイナー7 科目編を本屋で購入し使っていました。

入門段階の学習法について

(ⅰ)初受験まで
 流れとしては、①テキストを読み→②出てきた条文・判例を六法でチェック→③テキストで示された過去問を解く→④出てきた条文・判例をもう一度六法でチェック、というオーソドックスな感じでした。
 この流れの中で意識したのは、講義を聴いたりテキストを読んだりする際は、結論部分だけを拾うのではなく、制度趣旨や結論に至る理由をきちんと理解すること。そして、過去問を解く際は、正解できたか否かより、「なぜその答えになるのか」という理由部分(過去問で言うと、左ページより右ページ)を重視することです。
 また学習が進むと、似た制度との比較問題や、過去に出題された問題の事例を若干変えた問題(ex 弁済時期を売主死後に変えてみる)を、自分で書き込んでいきました。
(ⅱ)2 回目
 10 月から勉強を再開し、2 月末まで「入門講座」のテキストを再度読み込み、3 月はまるまる記述対策、4 月からは引き続き記述対策と、過去問やまとめ教材をひたすら繰り返していました。
 細かい数字のような、最終的には暗記というパワープレイに頼らざるを得ない部分については直前期に詰め込み、テキストを読む際は引き続き理由や理論の理解を優先していました。
(ⅲ)3 回目
 2 回目の受験後は、毎日毎日ひたすらにバイトをしていました。バイトの時間が唯一心安まる現実逃避の時間だったからです。現実に戻ってきたのは4 月中頃でした。もうテキストを読み込む時間はなかったので、一気に過去問やまとめ教材、記述の練習に入りました。
 1 年目2 年目できっちり理由付けしながら勉強していたので、忘れていてもすぐに思い出すことができ、比較的短時間で去年と同等レベルの知識量に戻すことができました。

中上級段階の学習法について

 私は他の受験指導校含め、模試や中上級講座を全く使わず、入門講座だけで勉強していました。入門講座のテキストは必要十分な知識量が掲載されており、本気でやり込めば1 年目から合格レベルまで持って行くことができると思います。
 しかし、「合格レベルの実力」から実際の「合格」に持って行くことが、この試験の一番の難関です。そして冒頭で述べたとおり、私はこの試験をどこか舐めていた部分があり、この難関に気づきませんでした。
 実力を超えた先にある合格をつかむために必要な+α の部分…試験時間の配分や得点可能性の高い記述式の解法、択一式の効率的な解き方など、受験戦略や戦術、テクニックというものが、ずば抜けた実力者でもない限り、必ず要求される試験だと思います。
 そういった+α の部分を効率よく得るために、自惚れや先入観は捨てて、中上級講座を素直に受講した方が賢いと今更ながらに思いました。

直前期の学習法や試験当日について

 この試験の肝である午後の部について、「択一式・記述式の双方で高得点を」というより、「3 時間という非常に厳しい枠内で択一式・記述式の最大公約数を」という点を意識しました。
 具体的には、知らない知識を要求される問題、登記簿読み取りや免許税の計算など時間の掛かる問題は1 行も読まず完全に捨て、40 分で30問だけ解き、27,8 問(基準点+3 問程度)得点を目指す。1 時間で商登法を、残りの全時間で不登法を可能な限り。というように、全体のバランスを意識しながら解きました。

最後に

 合格を知った瞬間こみ上げてきたのは、飛び跳ねるような喜びではなく、膝から崩れ落ちそうになる安堵の心でした。果てしなく続くかに思えた暗いトンネルから抜けた瞬間でした。
 ただこれはゴールではなく、ようやくスタートラインに立っただけのことだと覚悟しています。思っていたより遅くなってしまった分を取り戻すべく全力で生き急ぎ、そして、自分の信じる道を堂々と歩む司法書士となることを誓い、これをもって体験記の結びとさせていただきます。