私は学生時代、勉強が嫌いでテストの点数も伸びず、赤点ぎりぎりの成績でした。高校時代は、先生が黒板に赤字で書いたことをひたすら覚えていったら成績がアップして、定期テストだけは得意だった時期もありましたが、大学に入ってからも単位不認定にならない程度での勉強をしていました。
　司法書士をはじめるきっかけは、高校3年生の時に父に「司法書士になれば、周りから“ 先生” と呼ばれるよ」と言われ、「やってみなよ」、「それならやってみようかな」その程度の感覚で受験を意識しました。はじめは父が買ってきた難しそうな分厚いテキストを読むことからスタートしました。高校の勉強と同じで、ただ暗記すればいいのだと思っていましたが、書いてある言葉は難しく、司法書士試験はそんなに甘いものではありませんでした。購入してもらった書籍も「そのぶん洋服を買ってもらえばよかった」と思うようになり、司法書士試験は「そのうち受験するけれど今じゃなくてもいい」と思って大学に進学しました。
　大学は、昔からファッションやマーケティングに興味があったので、両方とも学べる大学に進学しました。大学時代はアルバイトをしていたのですが、その時「私は企業への就職や、組織で働くことは向いていない、自由な仕事がしたい、独立したい」と痛感しました。そんな経験から、まわりに「就職はどうするの」と聞かれると「司法書士になるから」と応えていて、大学３年生の時に真剣に受験を決めました。独学で受験勉強をするのは絶対無理だと考え、家から通いやすかった新宿にある受験指導校で勉強することを決めました。しかし父が「最近伊藤塾がいいらしいよ」と言っていたので、試しに伊藤塾に訪問してみると、スタッフは丁寧に説明し講師との相性もよかったので「入門講座」高城クラスを受講することにしました。

　自分では講義も繰り返し聴き勉強したつもりだったのに点数が伸びず、どうして自分だけ正解できないのか、ずいぶん悩みました。そこで心機一転、宇津木卓磨講師の「中上級コース」を受講することにしました。宇津木講師もフレンドリーで質問には全て答えていただき、勉強方法もずいぶん相談しました。今度は出題された問題にテキストで説明されていないところを書き込み、問題をインプットテキストのように使用しました。そうするとインプットと過去問がリンクし、満点に近い成績が取れるようになりました。
　講義は何回も何回も受講しましたが、テキストも読み込みました。私はテキストを分解してそれをお風呂で声を出して読み込みました。お風呂だと自分の声が反響してまた耳に帰ってくるので記憶にも役立ちました。また記憶の定着にはプリントしたものに穴を開けてリングで束ねて暗記カードを自作して持ち歩きました。これなら満員電車でも勉強できるので活用しました。

　このような勉強で、勉強嫌いな私でも司法書士試験に合格することができました。今思うと自分のやりたい勉強だけをやりたいようにやっていたので王道の勉強方法ではありません。しかし講師に言われたことを、まずはやってみて、自分に合わないと思ったら、また相談して、違う方法を示していただき、その繰り返しで自分にあった勉強法を見つけることができました。私の性格にあった勉強法を示していただいた講師のみなさんには本当に感謝しています。また、どうしても理解できなくて、「もうやめてしまおう」と思ったときもありました。そんなときもやさしく説得していただき受験を続けることができましたが、本当にやめなくてよかったと思います。「入門講座」の受講時代には先が見えない勉強でしたが「中上級コース」で実力が伸びました。しかしこれは「入門講座」を何度も繰り返して勉強し、いつのまにか、基礎が定着していたからだと思います。合格のために重要なことは“ 楽しんで勉強すること” です。受験勉強は大変ですが、伊藤塾には相談に答えてくれる講師がいます。講師に相談して楽しんで勉強できるような環境をつくれれば短期合格も夢ではありません。