紫藤 康弘さん(50代) 行政書士・土地家屋調査士

◆受験回数 7回
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生
中上級講座》アドバンスコース
直前対策講座》全国公開模擬試験

私が司法書士を目指すことにした理由・想い

私は土地家屋調査士と行政書士の資格を持っており、独立開業してからそれなりに忙しい日々を過ごしておりました。10年ほど前ですが、行政書士の集まりがあり懇親会の中で司法書士試験の話が出てきました。行政書士の中には、司法書士試験を諦めて行政書士に転向する人も多く、司法書士試験の難しさを誰もが口にしていました。
私はその時40歳を過ぎていましたので、人生最後の挑戦と思い勉強をはじめました。あと一歩という年が何年も続き、やっと令和2年度の司法書士試験に合格することができました。受験回数は7回で合格まで非常に長くかかってしまいました。しかし、続けてきたからこそ合格を手にすることができた訳で、伊藤塾のスタッフの皆さん、家族をはじめここまで支えてくれた方々には感謝の気持ちで一杯です。

受験勉強中に私なりに工夫したこと

受験勉強中に私なりに工夫したことは択一の肢ごとにランクを意識することです。この肢はA、この肢はB+などです。伊藤塾では問題ごとにランク付をしてくれますが、更に5肢それぞれのランクを自分なりに判断してAランクの肢を落としていないかを必ず確認していました。最終的にはAランクの肢を100%取れることを目指せば基準点は必ず越えられると思うようになりました。
また、本試験直前1週間は年度別本試験問題に戻るようにしていました。特に記述式問題に関しては、伊藤塾の問題は本当に丁寧に作られていて、美しすぎると感じていました。まるでジグソーパズルをはめ込むように最後にはピッタリはまるという印象です。それに比べて本試験問題は非常に解きづらいイメージがあります。時系列がごちゃごちゃであったり、無駄な記述も多かったりします。このギャップを意識していないと本試験であせりが生じ、本来の力を出し切れずゲームセットとなる受験生も多いと思います。そこで本試験直前1週間は年度別本試験問題に必ず戻るようにしました。

伊藤塾のこの講座が良かった

私が受講した講座の中では、宇津木卓磨講師の「アドバンス記述式演習」と山村拓也講師の「記述式答案構成力養成答練」に多くの時間を使いました。
アドバンス記述式演習」は重要論点の塊りですから、ここを完璧に理解していないと本試験の記述式は全く歯が立たないと思います。
記述式答案構成力養成答練」は毎年新しい問題が作成されますが、重要論点は繰り返し出題されます。この講座を繰り返すことで、本試験でも無意識に重要論点を見抜くことができるようになると思います。今年の問題でいうと、不動産登記法の「共同根抵当権の追加設定場面での、前提となる債務者の名変登記」、商業登記法の「取締役会設置会社の廃止による代表取締役の代表権付与」などは、講座で何度も繰り返されている重要論点であったと思います。

伊藤塾各講師へのメッセージ

入門講座でお世話になった担当講師は、講義でいつも「苦しければ最高」とおっしゃっていました。受験というあえて苦しい道を選んで後悔したこともありましたが、合格してようやくこの言葉の意味が少し分かったような気がします。
関信敏講師が、入門講座のクラスマネージャーを務めていらっしゃいました。受講生の兄貴分という感じで気さくに質問に答えていただきました。当時の様子を今も覚えていらっしゃって嬉しかったです。「民法改正」向上委員会の動画は、改正民法の知識整理に本当に役に立ちました。
山村講師は、伊藤塾ではじめてお会いした講師の方で、2度の「記述式答案構成力養成答練」でお世話になりました。講義で発せられる厳しいコメントは自分の弱点を突くものばかりでしたので、聴くたびに「すみません」と反省していました。そのおかげで丁寧にやらなければいけないと自戒することができました。

学習中の方やこれから司法書士試験を目指す方へのメッセージ

今年の試験を振りかえってみると午後の部第24問(商業登記)が合否を分けました。早めに解法に気が付いた受験生は正解率が高かったと思いますが、問題の意味がわからず、この問題を捨てた受験生も多かったと思います。私も1順目は迷わずパスしました。そして、保留していた問題を2順目で解答し、最後に残ったのが第24問でした。この時の消費時間は73分。私は択一ではどんなにかかっても75分までと決めていましたので、この問題を捨てて記述式に行くか悩みましたが、「2分間だけ考えてみる」という選択をしました。それぞれの肢は基本的な内容で、最後にハット気が付きました。単純に場合分けすれば良いだけだということに。結果としてこの2分間が運命の別れ道となりました。
最初はこの第24問を正解できたのは、単に運が良かっただけだと思っていました。
しかし、この合格体験記を書くにあたって、試験問題を見直した時、あることに気が付きました。午後の部、択一問題で私が検討した肢は全部で122肢ありました。あの運命を分けた2分間(120秒)は、各肢1秒ずつ短縮できたからこそ生まれた2分間でした。受験生はこの1秒を削り出すために長い年月地道な努力を重ねているのだと思います。
最後に合格をめざす皆さんにこんな言葉を贈りたいと思います。
日々の努力がその1秒をけずりだす!

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