いつだって私は私らしく生きていく、そのために司法書士試験合格は大きな力になる

育児をかかえながらも、
今年合格できたのは…


1歳と3歳と5歳の子育てをしながら、“なんで今年合格できたか”というと実は心当たりがありません。言えることは1年目、2年目の勉強の蓄積が花開いたということにつきると思います。講師の言うとおりに勉強したのですが、覚えろというところは、自分の持てる力をすべて使い、絶対に忘れないという気持ちで必死に覚えました。この学習のくり返しが実を結んだのだと思います。

きっかけは
弟の司法書士試験合格でした

弟がきっかけでした。彼が法学部を卒業して集中して勉強し合格した資格、司法書士。私は「きっと難しい試験なんだろうな」くらいの気持ちでした。そして「弟が合格したんだから、私もがんばれば合格できるのではないか」と考えたのが始まりでした。こんな興味から書店で山村講師の入門書を読んでみたら面白かったのです。権利や義務という言葉も正確に知っていたほうが役に立つし、何より困った人の助けになると思いました。そこで司法書士試験の情報を得ようと入門講座のガイダンスに参加し、山村講師からの「弟さんが合格できたんだから大丈夫」という言葉を信じ学習をスタートしました。

入門講座で
学習スタート

学習当初は2歳と4歳の子どもがいて、合格した年は3人目を出産しましたので、育児にどっぷりの受験勉強でした。しかし山村講師の講義は丁寧で法律を学んだことのなかった私でもすんなりと頭に入ってきました。法律は一見難しい用語が多いのですが、講義では優しい言葉で理解できるように読み砕いてくれるので、抵抗なく聴くことができました。育児との両立で集中して勉強する時間には限りがあります。ですから自分でできることを考えて必死にがむしゃらに勉強しました。合格するためには妥協せずに講師の言うとおり勉強することだと信じて努力していました。たいへんでしたが、わかりやすい講義だったのでさほど苦痛ではありませんでした。

少ない勉強時間を
最大限に活用する


机に向かって勉強できるのは子どもが寝てからだけなので、勉強時間を確保するために、家事や育児をしながらできる勉強法を工夫しました。付箋やメモをキッチンに貼ってちょっとした時間に目を通したり、間違いノートを作成して朝には必ず確認するなど、机に向かわなくてもできることを増やしていきました。試験直前にはラジオ感覚で講義を聴きながら食事することもあったので、子どもに「今日は先生の声ちょっと元気ないね」などと言われ“はっ”とすることもありました。また、合格のためには合格後のイメージトレーニングが大事だと言われ、合格体験記を実際に書いたりもしました。人生に一度くらい周りにチヤホヤされるのもいいかと、必死に勉強し合格を信じて疑いませんでした。

1回目の
試験はまさかの…

万全の体制で臨んだ1回目の試験はすべて基準点クリアでしたが総合点が足りず不合格でした。2年目の学習では単元ごとによくまとまっていた髙橋講師の択一登記法集中演習講座で、細切れの時間を活用することができました。迎えた2年目の受験ですが、なんと不合格でした。1年目に基準点をすべて超えたという油断があり、前年より勉強時間が取れた分、勉強以外のことに時間を使ってしまい、気力も低下して慢心がありました。あらためてこの試験の怖さを実感しました。そして臨んだ3回目の試験は、前年のトラウマもあり、試験後は答え合せもできませんでしたが、2年間の勉強の成果で記述式が得意になっていたので無事に合格することができました。

どんなときだって、
私は私らしく生きていくして合格へ


私は日本国籍ではありません。小学校から大学まで朝鮮学校に通っていました。今は日本の学校に通わせる人が多いのですが、私は子どもたちには朝鮮学校 で学ばせようと思っています。言語はもちろん、親から受け継いだ自分たちのルーツとかアイデンティティ、民族の魂のようなものを身につけて欲しいと思っているからです。私は小さいころ、名前を言っても聞き返されたり、日本語うまいねって言われたりしました。自分では“それがあたりまえ”と思っていたのですが、成長するにつれて“自分は特殊なんだ”と思うことが多くなりました。外出中には“たいへんなこと”も経験しました。通学中にチマチョゴリを切りつけられた友人もいました。就職の際も、国籍が理由で落とされることもあるので、出身大学の記入をためらう友人もいました。同じ日本に暮らしているのに、名前がちょっと変わっていて、通っていた学校が違うだけ…日本の存在ではない“マイノリティ”を自覚することも少なくありません。「なぜ、こんなこと言われなければいけないの?」「普通の日本人だったらこんな経緯はしなくてすむのに…」。しかし私はここまで生活してきた日本の環境に感謝しています。そして自分の存在にも誇りを持っていますし、朝鮮学校で学ぶことができたことをとてもうれしく思っています。日本の学校に通っていたら、私は、私の存在を隠していたかもしれません。でも私は自分自身の存在に誇りを持って、堂々と生きていける覚悟と勇気を学びました。

司法書士だからこそできること、
明るい未来への架け橋


司法書士になった私は、今まで経験した“もやもや”を解決できるような法律家になりたいと思っています。争いごとを解決するのは弁護士しかできませんが、争いごとを、未然に防ぐ、予防法務に自信を持ってかかわれるのは司法書士だと思っています。自分と違う存在を排除するのではなく、その違った存在をお互いに知り、認めあって理解する、こんなことがあたりまえになるような世界に、自分を隠す必要のない、だれでもが生き生きと過ごせる社会になればいいと願っています。そのために私は司法書士の仕事を通じて理想の未来に向けた活動を続けていきたいと思います。

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