1月に出産、7月に試験、そして合格
山村クラスだから育児をしながら1 回で合格できました

樋口 亜由美さん(30代)

◆受験回数 1回(他、お試し受験1回)
◆主な受講講座
入門講座》入門講座本科生(山村クラス
中上級講座》演習コース、記述式の“出題の手口”を正しく知る講座
直前対策講座》全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 何かあって現在の職を退かなければいけなくなったとき、私にできることがあるのだろうかと思い、手に職をつけるために資格をとろうと考えました。司法試験の受験経験があったので、それまでの勉強が活かせる司法書士を選択しました。

伊藤塾を活用した私の学習方法

①入門段階の学習法について

 2017年合格目標だったのですが、勉強が遅れていて、本試験当日になってもまだ講義が全部終わっていない状態でした。そのため、2017年の受験はしていません。2018年に合格しましたが、勉強は2年半しています。憲法・民法・刑法は講義を聞きながら付属のドリルと「司法書士過去問伊藤塾セレクション(法学書院 以下セレクションという。)」を解いていけたのですが、不動産登記法からはほとんど講義を聞くだけになっていました。2017年7月末にようやく講義を全部聞き終えました。
 山村拓也講師の入門講座にした理由は無料ストリーミングを聞いて聞きやすかったからです。山村講師の入門講座はメリハリがきいています。覚えなければいけないところは覚えてと言われますし、重要度の低いところは覚えなくていいと言われます。覚えてと言われたところはできる限り覚えました。覚えきれない箇所は何度も見ました。職場ではテキストを開きにくいので、テキストに載っている表をスマホで撮って昼休みに眺めたり、お風呂に入っているときにその日勉強したところを頭の中で復習したりして、記憶を定着させていました。また、講義では参照頁を書き込むよう指示されます。これは直前期に役に立ちました。似たような箇所は比較して違う箇所のみ覚えていけば効率的です。
 また、山村講師の答案構成は使いやすくて、入門段階からこのやり方を修得すれば、記述の苦手意識を払拭できますし、情報の整理ができて、本試験でのミスを減らせると思います。

②中上級段階の学習法について

 8月から12月末までは、全科目テキストを一読し、セレクションを2~3回繰り返し、入門講座の記述式対策の問題を繰り返しました。その後年度末に1 度、過去問3年分を時間をはかって解いてみました。時間内に解ききれないことがわかったので、その後の対策として、答練を受けて記述の問題に慣れることと、模試をできるだけ多く受けて、時間配分の練習をすることにしました。年明けから、択一と記述の答練を受けて、本試験までに何度も繰り返しました。その後4月に蛭町浩講師の「記述式の“出題の手口”を正しく知る講座」をとり、本試験の傾向をつかみ、5月からは他校のものも含め10回ほど模試を受けました。

③直前期の学習法や試験当日について

 直前期に私は、重要な箇所や覚えにくい箇所を記憶するためにテキストや答練などの解説の表の部分などをコピーし、それをファイリングして何度も見返していました。
 直前期の択一対策は答練の問題を何度も繰り返し、できない肢に絞りこんで繰り返しました。また記述は、問題の切り口は大体決まっていると割り切って、答練や模試で出てきたものは覚えていきました。模試の出来は良くないときも多く、択一も記述も基準点にも届かないことが何度もありました。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

山村拓也講師
 本試験は本当に時間との勝負です。少しでも諦めの心に甘んじてしまうと負けます。山村講師の講座では、どうすれば強い気持ちを試験場に持ち込めるか、試験終了までいかにしてその気持ちを保ち続けられるかということも教わりました。特に「模試の結果に一喜一憂しない。右肩上がりのイメージを持って、本試験当日に合格ラインに達すればいい。「試験中一番辛いときが、合格に一番近い時。」「最後の1 秒まで点をとりにいけ。」という言葉が試験前、試験中気持ちの支えになりました。

 試験が終わってみると、山村講師の一つ一つの言葉が試験を受けている最中の受講生へのエールだったなと思います。また、「入門講座」、「記述式答案構成力養成答練」を通じて、山村講師の言葉が私の血肉となり、合格まで導いてくれました。ありがとうございました。

最後に

 長丁場の試験なので、途中で司法書士試験の勉強をしていることが本当に自分にとって正しいことなのか考えはじめるときがあると思いますが、他の合格者の方も言っておられるように、自分のやっていることを信じてください。やるべきことは山村講師が示してくれます。それを確実にこなしていけば、結果がおのずとついてきます。
 掃除・洗濯を手伝ってくれたり、休日には料理をしてくれたりした夫、子どもの面倒をみてくれた両親には本当に感謝しています。また、娘が産まれたことで喜びがあり、それが私の力になりました。産まれてきてくれた娘にも心から感謝しています。これからは私の持てる時間は家族のために使っていきたいと思っています。

司法試験から司法書士試験へ転向して

 商法は司法書士用にもう一度勉強し直さなければいけませんでしたが、憲法・民法・刑法・民事訴訟法は最低限の勉強で足りました。ただ、司法書士試験の民法は細かい正確な知識も問われるのですが、法科大学院では基本書で勉強していたので、細かいところまで詰め切れていませんでした。これを補うのに伊藤塾の民法のテキストを使いましたが、知識が整理されていて大変役立ちました。また登記法等の科目は初見でしたが、法的な考え方のベースが出来上がっていたのですんなりと理解できました。司法書士試験に転向してこれまで勉強してきたことがプラスに働いていることを実感しました。

妊娠・出産・育児を経験して

 2018年1月に出産しました。2017年11月末に産休に入りましたが、それまでは体調が良い日ばかりではありませんでした。仕事をしてくたくたになって帰ってきて、30 分机に向かうことすら辛い日がたくさんありました。そんなときは睡眠を優先させてとにかく疲れを溜めないようにしていました。一日に何時間やるというようなノルマは課さず、できることをできる範囲でしていました。その代わり休みの日など体調の良い時に集中してやるなど、メリハリをつけていました。
 1月に子どもが産まれてからは、しばらくはあまり勉強ができていなかったように思います。里帰りしており、両親の協力があったのですが、それでも3時間おきの授乳で、子どもが寝ているときに私も寝るような生活をしていて思うようには捗りませんでした。それでも択一と記述の答練を受けていたので、それだけは遅れずにやろうと思い、子どもが夜寝るようになってきた頃からは、早朝子どもがまだ寝ているときに起きて問題をやっていました。
 実家から帰ってきてからは、家事と育児の間の細切れの時間を使って勉強を進めました。平日は勉強を中断されることが多いので、主に択一の勉強をし、夫にこどもの面倒を頼める休日に記述の問題をといていました。また幸い実家が近かったので、模試のときは実家の父母にこどもの面倒をお願いすることもありました。合格は、家族の協力があったからこそのものだと思います。また妊娠・出産・育児を経験していく中で、できることをコツコツと積み重ねてきたからこそのものでもあると思います。

試験のために用意したアイテムです。大き
目のデジタル電波時計は、試験終了間近、
あと何分何秒あるか、ぱっと見でわかりま
す。書きやすいボールペンは、ストレスな
くスムーズに書けます。夫からのプレゼン
トでした。指サックは、すばやく問題用紙
をめくれます。必須アイテムでした。