記述式対策に強い伊藤塾で勉強して大正解
記述式の自身と安心感が合格の要因でした

武田 裕伸さん(30代)

◆受験回数 5回
◆主な受講講座
入門講座入門講座本科生(山村クラス
中上級講座》蛭町記述コース、演習コース、
       択一クイックマスター総整理講座
直前対策講座》直前パック、全国公開模擬試験

私はこうして司法書士を目指す決意をしました

 最終合格の通知が来て間もない時に合格体験記を書いていますが、未だに本当に合格できたことが信じられない気持ちでいます。ここまで様々なことがありましたが、周囲の方、そして伊藤塾のサポートがなければ今日を迎えていないのは事実です。

伊藤塾を活用した私の学習方法

 私は5回目の受験で合格しましたが、昨年まではなかなか結果を出すことができず、正直なところ受験の最前線から一度撤退することも検討しました。課題は二つあり、一つはこれまで午前か午後の基準点を超えられないことが続いたので択一式の学習が中心になり記述の学習が年明けの答練からになっていたこと、もう一つは記述式で確実に基準点を超えられる自信がなかったことです。
 そこで思い切って年内からしっかり記述式対策をしようと思い、「蛭町記述コース」の門を叩きました。「記述は確実に基準点を超えられる」という安心感を持って本試験に臨みたいという思いからです。結果的に今年の本試験は不動産登記27.5点、商業登記28点の合計55.5点と、期待以上の成績をあげることができました。択一式はそこまで良い出来ではなかったのですが記述で挽回して合格点を超えられた、という形です。
 この点数を見ると相当な量の記述式対策をしたのではと思われるでしょうが、今年記述式対策でやったことは「蛭町記述コース」の受講と模試の受験くらいです。一言で言えば「蛭町浩講師の言う通りのことをした」だけです。
 「蛭町記述コースは難しい」「普通の受験生はついていけないのではないか」という話を耳にします。しかし、蛭町先生が受講生に示す到達目標はシンプルです。第一段階の「フレームコントロール(Fコン)で基準点を突破する講座」は不動産登記124問、商業登記120問の「事例検討ドリル」が解けるようになること、第二段階の「ディテール・コントロール(Dコン)で合格点をとる講座」は不動産登記245問、商業登記163問の「ワークブック」ができるようになることと「ケース&フォーム」という問題形式のひな型集を解いて書けないひな型をチェックすることです。また記述の過去問を分析する講座もあり第1回から前回の本試験まで全ての記述式の過去問が送られてきますが、解く指示はなく「学習して気になった過去問のみ参照すればよい」ということでした。過去問の出題があるところ、ないところ、ないけれど予想されるところをはっきり頭の中で色分けできる講座でした。
 私が「蛭町記述コース」を受講した印象では法律要件の分析、発生する効果という「そもそも」のところから話が始まるので講義自体は難しいと感じるところもあります。しかし、小手先の記述のテクニックではなく大きな視点から俯瞰して登記法を考えることができ、記述だけではなく登記法の択一の点数も上げることができました。また、私はインターネットクラスを受講していたので講義の動画を止めて今、先生が説明された部分の「ドリル」や「ワークブック」を解く、具体的な事例を確認して手を動かした上で次に進むというやり方をしていたので、ゆっくりではありますが着実にステップアップしている実感がありました。年内のうちから「ドリル」と「ワークブック」づけで毎日黙々と「素振り」をしているイメージでしたが、それが自分の血肉になると年明けからの記述対策が非常に楽になりました。なかなか大変だとは思いますが、記述の点数が伸び悩んでいる方は年内からコツコツと対策されることをおすすめします。
 教材の内容は、講義テキスト、ドリルやワークブックにひな型集、先ほど話した記述式の全過去問に加えて登記法の択一過去問肢集まであります。正直、驚くほど多いです。しかし、登記法を学習する教材は「これだけあれば大丈夫」という安心感がありました。特に第1回から収録されている記述の過去問集はこの講座でしか手に入らないと思います。「記述の問題は過去問の焼き直し」とよく蛭町先生がおっしゃっていたので、直前期は時間があれば記述の過去問を眺めていました。
 私は春ごろに「ディテール・コントロール(Dコン)で合格点をとる講座」の教材まで解ききりました。「記述の基準点を確実に超える」ことを目標にしていたので、答練を受講せず第一段階の「フレームコントロール(Fコン)で基準点を突破する講座」のテキストの事例問題を第二段階の「ディテール・コントロール(Dコン)で合格点をとる講座」の知識を使ってもう一度繰り返す、という作業をしました(ただし、新しい択一や記述の問題が手元にあまりない方は答練を受けたほうがいいと思います。伊藤塾の「演習コース」は量も適切で質も良いのでおすすめです)。「フレームコントロール(Fコン)で基準点を突破する講座」のテキストは蛭町講師の「司法書士記述式対策 フレーム・コントロールシリーズ」(弘文堂)という一般書籍ですが、何度繰り返してもよい本だと思いますので、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
 
 今年の択一式対策は伊藤塾の「択一クイックマスター総整理講座」を軸に学習しました。ご存知の方も多いと思いますが一問一答式の問題が左側、まとめ図表が右側にあり見開きで択一の「キモ」になる重点事項が確認できる非常に優れたテキストをもとに展開する講座です。左側の一問一答を解いて弱点分野をあぶりだし、右側のまとめ図表に一問一答や過去問、答練や模試で間違えたところに色を塗り付箋をつけて自己流にカスタマイズしました。このテキストは直前期に自分の弱点をスピーティーに見直すことができ重宝しました。また、小山晃司講師の明るい講義が今でも印象に残っています。
 
 今年の本試験、午後の部は3時半過ぎに択一式も記述式も解き終わりました。記述のボリュームがそこまで多くなかったこともありましたが、1年間「蛭町記述コース」でコツコツ力をつけてきた成果が本試験のスピード感につながったと思います(ただ、中途半端な択一式の見直しで正答のマークシートを誤答の方に塗りなおしてしまうというミスがありました。模試で「見直し」のシミュレーションも機会があればやってみるとよいです)。

伊藤塾の各講師陣についての感想・各講師へのメッセージ

蛭町浩講師
 記述の点数を一気に引き上げてくださりありがとうございました。ご体調を心配しておりましたがお元気な姿でご挨拶することができて感激です。
山村拓也講師
 「入門講座」でお世話になりました。わかりやすい講義はもちろん、大事なことを繰り返し説明されたので基本事項を即答できる基礎力がつきました。また、記述の答案構成の技術を入門段階で習得できたのが財産になりました。
宇津木卓磨講師
 「中上級コース」でお世話になりました。精神的な部分で「前のことも先のことも深く考えない」「日々淡々と勉強する」というアドバイスに何度も助けられました。
小山晃司講師
 「択一クイックマスター総整理講座」でお世話になりました。直前期で落ち込んでいた時期に明るい講義で助けられました。合格報告会で本当に喜んでくださって嬉しく思います。
関信敏講師
 カウンセリングでお世話になりました。どんな時でも笑顔が印象的で、状況に応じた現実的で適切なアドバイスを頂きました。

最後に

 私は先日合格報告会に参加したのですが、お話しした同期の合格者で私のように記述で逆転して合格できたという方がけっこういらっしゃいました。やはり伊藤塾は記述に強いということを実感しました。択一でしっかり合格点を取り記述は基準点をおさえる、というのが一般的な合格のイメージだと思いますが、このように記述で逆転した合格者もいるのもまた事実です。やはり「記述式はこれだけやったから大丈夫」という安心感をもって本試験に臨めたのが勝因の一つかと今は思います。
 働きながらの受験は大変です。時間がかかるとなおさら孤独感や自分への苛立ちに毎日うちのめされると思います。「継続は力なり」と言いますがその「継続」が試される試験ともいえるかもしれません。ただ、継続していれば開ける道もあります。どうかあきらめず、伊藤塾を上手に活用して、合格されてほしいと思います。