私の所属する事務所では留学等で、多様な経験を積むことができます。

澤田文彦先生

西村あさひ法律事務所
早稲田大学法学部卒業
東京大学法科大学院修了
2013年弁護士登録
コーポレートガバナンス及び商事紛争に関する分野を中心に活躍。企業向けセミナー「民法改正の重要ポイントを理解する」等講演・論文の実績多数。

※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

弁護士を目指すきっかけ

私が中学生のとき、親の勧めで弁護士に関する新聞の連載記事を読んで、法律を使って色々な人の役に立つ仕事ができるということを知ったことが、弁護士を目指す最初のきっかけであったと思います。私は親戚に弁護士がおりませんでしたので、どのようにしたら弁護士になれるのかというところから手探りの状態でした。ただ、法科大学院ができる、司法試験合格者が増えるという話は聞いていました。私は大学の付属高校の出身なので、高校生のときから大学の法学部の授業を履修したりしていたのですが、法曹になれるチャンスも増えるようだし、大学で勉強したことを生かして社会に貢献できる点もいいなと思い、弁護士になりたいと考えました。

コーポレートガバナンス関連の業務

当事務所は主に企業法務を取り扱っており、大きく分野ごとに、コーポレート、M&A、ファイナンス、事業再生、危機管理、独占禁止法などに分かれています。その中でも私は、コーポレート、M&Aを主に取り扱っています。基本的に企業の日常的な法律相談に応じるものが多く、最も多いのはコーポレートガバナンス周りのご相談です。例えば平成26年の会社法改正により、監査等委員会設置会社という新しい機関設計が認められたのですが、当該機関設計への移行をお手伝いさせていただいたり、最近では、役員報酬を金銭だけではなく、株式でも支給したほうが良いという議論が強くなっていまして、株式報酬制度も様々なスキームがあるのですが、その導入や改定のお手伝いをさせていただきました。また、3年ほど前に東京証券取引所の規則でコーポレートガバナンス・コードというものが導入されまして、特に東証一部・二部上場企業ですと70個以上の原則について遵守するか、遵守しないのであれば、何らかの説明をせよというルールになっています。この導入を踏まえて、会社のガバナンス体制を見直すお手伝いをさせていただくことが多いです。


クオリティーへのこだわり

当事務所全体として仕事のクオリティーには非常にこだわりを持っています。私が当事務所に入所したいと思ったきっかけも、法科大学院生が1週間ほど事務所で勤務できるサマーアソシエイトプログラムというものに参加し、そこでお話しした先生方がご自身の仕事の質に誇りを持っていらっしゃることに憧れを抱いたことにあります。私もまだ5年目ではありますが、できる限りこだわって、クライアントの方々に満足していただけるものをお出しできるよう心がけています。クライアントの方々と密にコミュニケーションを取りながら仕事をして、良いものができたときには非常に充実感があります。

大手事務所で勤務すること

当事務所は大手事務所といわれる事務所で、500名以上の弁護士が勤務しています。関わらせていただいている案件には、日本経済新聞の1面に掲載されたり、社会的にも大きく報道されるものもあります。1年目からそのような案件に関わらせていただくことができますし、大きな案件もお受けしている以上、クオリティーには自信と責任を持って仕事をしようとする雰囲気があります。特に最初の数年間、時間を掛けて質の高いものを作ることを学び、丁寧な仕事の仕方をじっくりと教えていただけるのは大手事務所ならではの機会なのかもしれません。

海外ロースクールへの留学

当事務所では、1年間アメリカのロースクールに留学し、2年目はアメリカの法律事務所や企業に出向するのが最も典型的なパターンです。最近はアソシエイト自身の希望も多様化していまして、出向はせずに2年とも留学する人や、外部ではなく当事務所のアジアの地方拠点で研修してから帰ってくる弁護士もいます。そもそも留学先をイギリスに変えたり、フランスに行く人もいます。自分で色々と希望を出すことはできますけれども、基本的に外で1回経験を積むことが推奨されています。また、当事務所のような大手事務所については、英語が非常に流暢でないと勤務することが難しいのではないかというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、事務所内でどのような案件に携わるかによって求められる英語力は異なりますし、私のように国内案件を中心に取り扱わせていただいている弁護士も少なくありません。他方で、希望すれば英語案件に多く関与する機会をいただくこともできますので、英語の得意な方にとっては活躍できる場面が多く用意されているのではないかと思います。

弁護士の就職状況

弁護士の採用がどんどん減っていると言われていますが、主に企業法務を取り扱う大手法律事務所と言われているようなところでは採用数は減っていないと思います。当事務所には、今年は37名の新人弁護士が入所しました。また、インハウスの先生方とお仕事をご一緒させていただく機会も最近増えているように感じています。これからもっとインハウスに入っていく弁護士は増えていくと思いますし、そうあるべきだと思います。企業法務の分野だと特に採用が減っているとか、活躍できる分野がないだとか、そういうことは全然ないと思っています。

伊藤塾で学んだ「基本」

4年ほど弁護士として勤務して役に立った、ないし大切だと思ったことが3つあります。一つ目は基本的な法律知識が身についていること、二つ目は論理的思考力、三つ目は丁寧なリサーチができることです。一つ目と二つ目については、伊藤塾の講座で学んだことが大きいと思っています。司法試験で出題される法律科目は限定されていますが、それらについての基本的な知識を一通り身につけ、論理的に思考し、分かりやすい文章を書いて表現できることがまず大前提だと思います。伊藤塾の基礎マスターもそうですが、基本を何回も繰り返し学んでしっかり定着させることです。その上で、ロースクールや司法修習で、実際に出会った法的問題について様々な文献を調べてまとめる経験を積むことが大切だと思います。この3つが身についていることは、弁護士として仕事をする上で大変助けになると思います。

地道に努力できる人は法律家に向いている

偉そうなことを言える立場ではありませんが、決めた目標に向けて地道に継続的に努力できる人は法律家に向いていると思います。特に新司法試験になってからは、特殊な才能がなければ受からない試験ではなく、地道に基本的なことを100回覚えて、100回忘れたら101回覚え直す気持ちで徹底して繰り返し、後はそれを論理的に表現するための訓練を積めば十分に合格できる試験になっていると思います。実務に出てからも結局は基本的な法的知識をもとに、遭遇した法的問題についてどれだけ丁寧にリサーチをして、自分の法的な見解をまとめられるかということだと思います。

今後のビジョン

弁護士として4年間勤務して、自分の得意分野が少しずつ見えてきているように感じています。現在は、主に上場会社のコーポレートガバナンスに関わる法的問題などを担当させていただいているのですが、引き続きその分野を磨いていきたいと考えています。大きな事務所におりますので、自分の強みをひとつ確立させて、その分野であればあの先生に聞こう、と言われる存在になりたいと思っています。同時にM&A案件なども担当させていただいているのですが、自分の仕事の幅を広げ、企業法務弁護士として得意分野を持っていることはもちろん、一通りの分野について一人前にこなせるようになりたいとも思っています。また、今後は英語案件なども積極的に扱っていきたいです。

法律家を目指す方へのメッセージ

司法試験に向けての勉強は、今振り返っても苦しかった記憶があります。やはり少し勉強してすぐに受かるような試験ではありませんし、一定の期間は他のことを多少犠牲にしてでも集中して勉強しなければならないので、辛い期間ではあると思います。しかし、基本的なことを繰り返し勉強して着実に自分のものにすることと、それを論理的に答案上で表現できるようにする訓練を繰り返せば必ず合格する性質の試験ですから、伊藤塾の講座やゼミなども上手く活用して、諦めずに最後まで頑張ってください。試験勉強の期間は苦しい分、弁護士になったときの喜びは格別ですし、合格するまで一緒に頑張ってきた仲間を見ても、現在は弁護士としてやりがいをもって働いている人がたくさんいますので、是非そこを目指して頑張っていただきたいなと思います。

西村あさひ法律事務所

■事務所プロフィール

西村あさひ法律事務所は、ビジネス法分野を中心とする複雑かつ高度な専門性を要する法律業務の各分野で、最高レベルのリーガルサービスを提供する国際的総合法律事務所です。 【国内拠点】東京、名古屋、大阪、福岡
【海外拠点】バンコク、北京、上海、ドバイ駐在員事務所、ハノイ、ホーチミン、ジャカルタ1、シンガポール、ヤンゴン、Okada Law Firm (香港)2
*1提携事務所 *2関連事務所

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