開業したからこそ、自分のやりたい「分野」を実現できる

笹原健太氏

大木怜於奈先生

経歴  私立芝高等学校卒業
    早稲田大学国際教養学部卒業
    中央大学法科大学院修了
    都内株式会社勤務
    上場企業を含む企業法務を専ら取り扱う都内法律事務所での執務を経て開業



※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

大木怜於奈弁護士インタビュー動画 ~法律家を志す皆さんへ向けて~

 私は他学部だったこともありまして、大学に在籍している間は自分でいくつかの業種に興味があって、一般企業に就職活動をしようと考えていました。大学3年生ぐらいのときから、とある目的があってお金を貯めようとなり、アルバイトを色々としていたのですが、その中で法律事務所にてアルバイトを偶然しまして、最初はアルバイト代が欲しいだけだったのですが、働いている際、比較的若めの30代ですとか40代ぐらいの、バリバリ働く先生に飲みに連れていって頂き、色々とお話をうかがっている内に、「色々できる職業もあるんだな」と思い、しだいに、自分もやってみようかなと大学3年の終わり頃に思いまして、エントリーシートとか会社宛に書いて何処に就職しようかと考えてはいたのですが、先ほど申し上げましたとおり、アルバイトをしてある程度手元にお金があったときでしたから、海外旅行などにお金を使うのではなく伊藤塾さんにお世話になったしだいです。
 冒頭で他学部とお伝えしましたが、国際教養学部という学部に在籍していました。この学部は良くも悪くも専攻が無い学部でして、分野跨ぎで極端なことを言えば経済学もやるし、生物学もやるし、芸術もやるし、法律もかじってというようなものだと理解しているのですけど、日本の大学制度に自分は馴染んでいないのではないかと思っていまして、自分に専門が無いということが嫌でした。何が残ったかというと、英語で授業をするのですが、英語ができる人というだけで、就職活動はしやすいというのはあったものの、自分の学部に懐疑的な思いを抱きました。「自分の専門性は何だろう」ということで、人生の軸足を置けるものは何かなということで、それもあって法律にその時期興味を持ち出したということもあって弁護士を目指したということがあります。
 今まで具体的に法律の勉強はしてこなかったわけなので、勉強をスタートした際、量については「こんなに勉強しなければならないのか」というのは当然ありましたが、最初のタイミングは興味しかないので、「やってやるぞ!」という思いで、ひたすら気合が入っているのですが、大学を受験したときは文系しか受けなかったということもあり、暗記すれば合格すると思い込んでいたので、大学受験の要領で勉強していればよいと考えていたことから、法律学習も最初はそのように勉強していました。ですが、それで上手くいっている内は本当に初期の段階だけでして、しだいに「それだけでない。暗記したものをどう使うか」といった使い方が重要であることを知りました。伊藤塾さんは当然それを教えてくれているのですが、そこに移行する段階、つまりは暗記する段階から暗記したものを使いこなす段階で私は非常に苦労しました。

 私が開業した事務所で扱っている分野は、一人でやっているということもあり、かなり特殊な分野にしぼっております。扱っている内容は広く言うと、管理に関する法務を扱っております。何を管理しているのかというと、人事労務や営業秘密、そして個人情報などを一括して管理しますということで、企業法務というとファイナンスもありますしM&Aもあったり、色々とあると思うのですが、その中で「管理」を中心に担当しています。あと他に多いのが著作権などの権利管理や風評被害なども顧問先企業に対して対応をしております。あと毛色が少し異なるのですが、訴訟をやりたいという思いが強くありまして、どうしても顧問先だけの仕事をしていると訴訟をおこさないのが仕事ということもあり、訴訟に触れられなくなってしまうということがあります。分野としたら民事訴訟は範囲が広いと思うのですが、労働事件を扱いたいと考えておりますので、個人のお客様に関して労働事件は受けるといった形でやっております。


 会社のお客様だとしても、個人のお客様だとしてもですが、何かしらのトラブルを抱えている、もしくはこれからトラブルを抱えそうだ。だから予防して欲しいということで弁護士を基本的に使うことになろうかと思います。その時に、お客様が希望していることを達成できる。または希望されている以上のことを提供できたときというのは、やはり会社の社長さんでも個人のお客様でもいいのですが、生の感謝の声を聞けるということがあり、自分に跳ね返ってくるものですので一番のやりがいを感じられる瞬間であると思います。
 あとは訴訟でも労働審判でもいいのですが、結果は厳しいとの見通しを立てていたのですが、なんとか勝ちでなくとも負けの度合いを減らせたときというのはやりがいを感じます。訴訟対応につきましては、やはりやり続けたい思いが強いです。

 私は他学部生として伊藤塾さんに飛び込ませて頂いて、法律を0から教わったというのもありますが、条文からスタートしてというのは、それこそ受験生時代やっていたことですし、実務に就いた今となっても、当然色々な条文を使いますけど、その主旨をよく考え、要件が何か、効果が何か、判例はどうなっているかなど、やっていることは全く受験生時代の延長線上のことをやっていますので、とても役に立っているというのが実際のところだと思います。

 法曹三者の中でも弁護士、裁判官、検察官によって少し変わってくると思うのですが、法曹三者全体でというのであれば、ロジカルに考えることができ、説明する能力が高いことなどが法曹三者に共通して必要な力であると考えています。その力に加え、弁護士に関していえば、当事者力というのが必要だと思います。例えば、ある会社から何かしらのトラブルの相談があって受けた際、自分がその会社の当事者として考えることができるかどうかが大切です。所属している弁護士なのか、自分で開業した弁護士なのかで変わってくるかもしれませんが、あくまで個人事業主ですので自分の腕で、自分で飯を食う力が必要になってくると思います。

 法曹三者どれになるにしても、やりがいを強く感じられると思います。その代わり自己責任を問われるということもありますが、大きな責任を負うということは大きなやりがいに繋がるということもありますので、自立して仕事をすることができるというのは、強い魅力だと思います。「弁護士になってよかったな」ときっと思えますので、がんばって下さい。

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