司法試験に向けた勉強は「条文から出発する」ことが、とても大切

岡本翔太先生

経歴  2008年 私立栄光学園高等学校卒業
    2012年 早稲田大学法学部卒業
    2014年 一橋大学大学院法学研究科 修了
    2014年 最高裁判所司法研修所入所 (第68期)
    2015年 弁護士法人べリーベスト法律事務所入所
    2017年 弁護士法人品川国際法律事務所入所
    2019年 ロイヤルナイト法律事務所入所

        
※先生の所属事務所等プロフィールは、取材時のものです。

岡本翔太弁護士インタビュー動画 ~法律家を志す皆さんへ向けて~

 私が弁護士になろうと思ったきっかけは、漠然と人に助けられる仕事をしたいというところがあって目指すことにいたしました。これまでの人生で「自分は弁護士に助けられた」などのエピソードがある方はいらっしゃると思うのですが、自分としては特にそういうものは全くなく、単に小さい頃からドラマとか映画とか、そういったものを観てきて、この仕事に就きたいなと思い、いくつか考えていた選択肢の中に弁護士があったということになります。試験情報に関しては、大学に入学した際、伊藤塾に入って基本的な事項について学びました。さらにいえば、ロースクールに進学した後は、周囲は弁護士を目指す環境ですので、色々とロースクールでの同級生と情報共有を図りながら、どういうところに集中すべきなのか次第に分かるようになり、勉強方法を司法試験対策用にカスタマイズし、実践していったという形になります。

 私が個人で取り扱う分野については、幅広く預かっているのですが、特に労働問題と刑事事件、そして入管関係の分野が多いです。入管に関しては、在留資格のない外国人からの依頼が多く、収容中に受けたひどい扱いについて「国家賠償請求訴訟」を提起したり、在留資格のない方について釈放・仮放免の手続きをしたり、在留資格を得るために難民や在留特別許可の訴訟をするといったことは、他の弁護士よりも多く扱っているほうではないかと思います。昨今ニュースで問題になっていますけれども、収容中の扱いはとてもひどいところがあります。たとえば医療を受けさせないとか、因縁に近い形で威圧的な行為があったりもします。そのような方のために訴訟を取り組んでいるところであります。
 


 大変だった案件としては、国家賠償事件で、医療上の争点があるところで法律外のことを調べなければいけないのがとても大変です。医学系の知識や文献を調べなければならないというところがあります。それが非常に門外感なところで、1から調べなければいけませんし、仮に書面に落とし込んだとしても、それが果たして医学に精通している人から見て正しい記載なのかどうかというところを神経質にやらなければいけないのがとても大変ではあります。ですが、一度やってしまうと、同じ分野において似たような事件が2回目くることもありますので、そういった場合には過去の知識というのは流用できると思います。むしろそこで自分としては「わかってますよ」というところを踏まえた上で、そのお話を聞くと、依頼者の方に信頼していただけるという傾向にあるとは思います。経験を積めば知識がストックされていきますので、後から来た事例に関しても、今まで経験したところからアウトプットし、ある程度対応できるようになると思います。

 弁護士になってよかったなと思うのは、やはり人から感謝されるところだとは思います。今の時代、色々な事務所に相談に行かれてから、最終的に1人の弁護士に決めるという依頼者の方はたくさんいらっしゃるので、そういった中で「ここまでやってくれて、本当に頼んで良かった」と言われると、やった甲斐があったと感じます。

 法律について総合的に勉強できたというのは伊藤塾があったおかげだと思います。ロースクールでのことを申し上げますと、ロースクールではカリキュラム数が限定されていますので、注力すべきところ以外は駆け足で進み、そもそも既修コースであれば、履修済みという前提で、基本的な知識は押さえていることとして省略されたりもしますので、そこは伊藤塾で講義を受けたことで、総合的且つ体系的に確認できたということは良かったと思います。勉強する上で注意していたことは条文をしっかり読むということです。司法試験の対策の勉強をしても六法を中心に勉強し、判例六法の中に法律の一般的な意義だとか解釈だとか主旨などを書き込んで、繰り返し学習をしました。条文から出発するというのはとても大事だと思います。

 弁護士は基本的に色々な力が要求されると思いますが、仮に「自分は向いていない」と思ったとしても、練習してしっかりと仕事を進めていけば、適性は伸びていくものだとは思います。本を読む気が全くないとか、人の話を全く聞かないとか、そういうレベルでなければ、誰でも「やってみたいと」いう気持ちがあり、続けることさえできれば、次第に適正は伸びていく仕事だと思います。仕事内容はとても幅広いので、弁護士になってやりたいことを既に見つけられている方だけでなく、やりたいことが漠然としている方であったとしても、弁護士になった後、様々な先生の仕事を見ることにより、やりたいことを見つけられると思います。とても自由で良い仕事ではないかと思います。

ロイヤルナイト法律事務所

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