山本ライブクラスで実務の話により刑事弁護への興味が喚起されました

近藤 宏一 先生 (弁護士)

伊藤塾と私

山本先生の講義では、当番弁護士など実務のお話が印象に残っています。そのお話により、弁護士という仕事への認識が高まりました。私は比較的多くの刑事事件の弁護に携わっていますが、一般的には苦手意識を持つ弁護士も多いようです。私が抵抗なく刑事事件を取り扱えるのは、山本先生の講義を受講した影響が大きいです。 やりがいを感じる瞬間
 
現在の主な業務内容は、刑事事件や消費者金融関連、離婚などの民事事件、また公害・環境に関する問題も取り扱っています。刑事事件は裁判所が選任する「国選」と、依頼者から直接依頼される「私選」の両方のケースがあります。
やりがいを感じる瞬間は、やはり「ありがとうございました」と言われた時です。例えば、民事事件では勝訴になった時はもちろんですが、希望通りの結果にならなくても感謝の言葉をおっしゃる方もいます。相談を受ける過程で、依頼者の方の表情が変わっていくのを見るのは、私も喜びを感じます。また、例えば刑事事件では出所後、私のところへ会いに来てくれる人もいます。その方が身体拘束中、私は何回も接見をして、長い時間話をしました。その人が立ち直っていく姿を見て、私も弁護士になってよかったなと感じました。
 
環境問題への取り組み
 
環境問題を意識し始めたのは大学1年生でした。報道でダイオキシンの問題が取り沙汰されてきた頃で、私の住む所沢にもその問題はありました。私は中央大学法学部国際企業関係学科出身ですが、大学では環境問題を扱うサークルに入っていました。そして,大学3年生の秋に伊藤塾に出会いました。環境問題の解決に携わりたいという漠然としていた気持ちが,法律を使って具体的に環境問題が解決していきたいと明確になった感じでした。 
現在は、騒音、低周波音、アスベスト、鉛ホルムアルデヒドなどの問題を取り扱っています。内容が専門的な話になるので、大学教授や医師の方に相談に行くこともありますし、図書館に調べに行ったりして、勉強しながらというのが実情です。ですから、フットワークの軽さというのも、弁護士として必要だなと日々実感しています。
また、関東弁護士会連合会の関係で2回ほどスウェーデンに調査に行きました。スウェーデンは福祉同様に、環境問題への取り組みも進んでいて、国家全体として積極的に取り組んでいます。現在、関東弁護士会連合会では、そのスウェーデンのノウハウを日本に持ち込みたいと思っています。一例では、小中学生・高校生の段階から、法律的な視点を折り込みながら環境に関する教育を行いたいと考えています。
スウェーデンでは弁護士が環境問題で活躍する場面がたくさんあって、それだけで生計を立てることも可能です。日本も同様な状況になるよう、公害環境問題に携わる弁護士が増えたらいいなと思っています。
 
後輩受験生へのメッセージ
 
来年2009年には裁判員制度がスタートしますが、従来からの裁判とは違い、一般の人である裁判員を説得するという新しい技術が問われます。いわば、ルーキー弁護士もベテラン弁護士も同じスタートに立って、そのスキルを修得しないといけません。一生懸命に技術を学んで行くことで、先輩弁護士よりも活躍できる場も往々にあるでしょう。これから法律家を目指す方もぜひ頑張ってください。
 
(2008年3月・記)
 

■Profile
1998年 伊藤塾 中央大学駅前校へ入塾 本科生・山本ライブクラスを受講
2001年 旧司法試験最終合格
2003年 大久保賢一法律事務所入所

■ 事務所プロフィール
大久保賢一法律事務所
〒359-0044 埼玉県所沢市松葉町11番9号

■ 現在の「ある一日のスケジュール」
 8:15 起床・朝食
 9:30 出勤(通勤は20分)
10:00 裁判所(所沢)にて民事裁判
11:30 検察庁(川越)にて刑事事件記録の謄写3件(デジカメ)
12:30 昼食
13:00 刑事事件被告人(在宅)との最終打ち合わせ
13:15 刑事事件(国選:否認事件)弁論
15:00 法テラス法律扶助審査委員
18:00 警察署にて接見(被疑者国選)
20:00 夕食
20:30 事務所にて書面作成2通
24:00 帰宅・入浴
24:40 就寝