暗記と理解の両輪を普段から強く意識することが、力を飛躍的に伸ばす秘訣です。

中 翔平さん(22歳)
 

慶應義塾大学法学部4年在学中
【合格校】
東京大学法科大学院(既修)
中央大学法科大学院(既修・全額免除学生)
早稲田大学法科大学院(既修・稲門法曹奨学生)
慶應義塾大学法科大学院(既修)
◆適性試験/第1回:183点 第2回:183点 等化:199点(第1回)
◆学部成績/GPA:3.7(A76.9% B16.9% C6.2%) 
◆受講講座/司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、憲民刑集中講義、コンプリート論文答練 など

※プロフィールは2011年合格時点ものです。

はじめに 

 私は、中学生の頃に見たドラマで、弁護士が正義と向き合う姿に惹かれて漠然と弁護士になりたいという思いを抱いていました。そして高校3年生の冬に、友人に連れられたまたま伊藤塾の説明会に行ったときに、短期合格するには旧司法試験を目指して早い段階から勉強を始めるのがよいということを聞きました。そこで、私は、入門講座本科生が開講する2月に入塾しました。 
 伊藤塾を選んだ理由は、伊藤塾長のお話がとてもわかりやすく、この人の講義であれば難解に見える法律の勉強もスムーズにできるのではないかと思ったからです。 

私がとった勉強方法 

基礎的な知識・法理論の修得について

 入門段階で受講した基礎マスター対応ゼミは、論文の初歩的な作法を修得できるため、普段の勉強がどのように答案に反映されるかというゴールを見ることができ、その結果として、基礎知識の使われ方を頭に置きながら、普段の勉強をすることができるようになりました。

実践段階の学習について

 まず、商訴については、問題研究の問題をひたすら解くことに専念しました。知識が曖昧でも商訴は問題研究を通して知識を修得することが、早くできるようになるコツだと思います。なぜなら、憲民刑に比べ、問題研究の内容は知識問題が多数を占めているため、問題を解きながら実戦力と基礎知識を確認していくことが最も効率がよいと考えたからです。深く考えることは、商訴については少なくとも問題研究をすべてしっかり解けるようになってからで十分だと思います。
 憲民刑については、問題研究は暗記の対象ではなく考えるための素材です。私は、実は当初はこの点をあまり意識せず深く考えず暗記に走ったため、汎用性のない知識しか修得できませんでした。自身の勉強方法を根本的に見直した結果、知識はあるが、その知識の正確な理解と運用能力が伴っていないことに気づきました。そこで3年から4年にかけて問題研究の問題一題につき従来の2倍から3倍の時間をかけるようにしました。この時、問題を解くだけではなくて、その問題の文言の意味を吟味したり、基礎マスターテキストに載っている典型例との違いを考えたうえで両者の整合性を取ることを考えたりするようにして、とにかく頭を使うようにしました。そして、現場思考型の問題に対応するための一つの対策として、趣旨から常に考えるという姿勢を忘れないようにしながら問題研究を解くようにしました。
 その結果、今年の入試で、見たことも聞いたこともないような問題が多く出ましたが、焦ることなく落ち着いて考え、自分なりに筋の通った答案を書いてくることができたと自負しています。このように、暗記と理解の両輪を備えた現場で使える基礎知識の修得と運用を、普段から強く意識することが力を飛躍的に伸ばす秘訣であると思います。逆にこの点が意識できていないといくら問題を解いても無意味であると思います。 

最後に

 このように結果を出すことができたのは、どんな辛いことがあっても、自分を見失わず、自分を信じて地道に努力してきた結果であると思います。この勉強をしていれば、誰もが壁にぶちあたると思います。しかし、それを乗り越えられるかは自分次第です。逃げずに真正面から向き合えば必ず壁は突破できます。そして乗り越えた壁の数に比例して結果もついてくるので、自分を信じて今ある目の前のことを一つひとつこなせば、必ず合格できると思います。