伊藤塾のテキストとアウトプットを繰り返すことを続け、京阪神の法科大学院すべてに合格

合格者イラスト
T.N さん  同志社大学法学部4年
 
◆受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験全国公開短答模試など

◆合格校
京都大学法科大学院(既修)
大阪大学法科大学院(既修)
神戸大学法科大学院(既修)
同志社大学法科大学院(既修)全額免除

はじめに

高校時代は全く勉強せず、国立大学受験に失敗したうえに、高校の友達が皆国公立大学に合格したのを見て、大変な劣等感を感じるとともに、今まで全く努力してこなかった自分はこのままだと、努力できないまま何も成し遂げられずに一生を終えてしまうのではないかと大変な危機感を抱き、なんとかしないといけないと思いました。そして、教育環境の整った同志社大学の法学部に進学したこと、それから父が旧司法試験に合格していたこともあり、自分も司法試験に合格して法律家になりたい、そしてそのための勉強をしたいと考えるようになりました。当初は独学で大学の試験中心に学習していたのですが、周りの人達が伊藤塾に入塾し始めているのを見て、このままでは負けてしまうと考え、伊藤塾への入塾を決意し、大学1年の9月に伊藤塾に入塾しました。

私の勉強方法

【基礎学習について】
まずは予備試験に合格したいと思い、そのためには盤石な知識を身につけないといけないと思うようになりました。そこで基礎マスターの講義を聴いて、基礎マスターテキストを何度も見直しました。さらに、短答式試験の過去問を解き込みました。また、論文マスターを受講し、テキストに掲載されている問題を解きました。その過程でしっかりとした知識と、それをどこでどう使うかがだんだんとわかるようになり、大学の定期試験の法律科目の勉強で困ることもなくなりました。また、そのおかげで成績も上がり、さらには大学3年次と4年次には予備試験の短答式試験にも合格しました。しかし、論文の攻略には苦労し、予備試験はいずれも論文で落ちてしまいました。そして、国立の法科大学院入試直前には司法試験の受験から撤退しようかとも思いましたが、それでもなんとかめげずに伊藤塾の各テキストを何回も繰り返し勉強し、アウトプットを繰り返すことを続けました。そして、そのことが奏功した結果、受験した京阪神の法科大学院全てに合格しました。
 
【法科大学院対策について】
〈京都大学法科大学院〉
京都大学法科大学院は、問題の傾向や難易度という点で他の法科大学院とは全く異なるため、専門の対策が必要だと思います。民法は、改正法の内容をしっかり押さえておかないと話になりません。そこで、呉講師の改正民法ポイント講義を必ず受講すべきです。また、去年は譲渡担保など、担保物権からも出題がありました。そこで、改正が入らないところも網羅的に各論点を基礎マスターテキストなどでしっかりと復習すべきです。民法以外の科目についても、京都大学特有の癖のある難しい問題が毎年出題されます。そのような問題に対処するには、論文マスターを解き込んだり、論証を覚えたりすることも必要ですが、それだけではなく、基礎マスターテキストや呉基礎本を通読することが京都大学法科大学院合格を目指すうえで極めて重要になります。また、通読をする際の注意点としては、マイナーな論点(例えば刑法の未成年者誘拐罪や憲法の天皇など)から出題されることもあるので、大阪大学や神戸大学とは違い、BランクやCランクの論点についてもある程度読み込み、それなりに答えられるようにしておかないと対処するのは厳しいでしょう。商法については、会社法に加えて必ず手形法や、ごく稀に商法総則が出題されます。ただ、いずれも基本的なことを聞いてくるので、基礎マスターテキストなどで典型論点を押さえたうえで、論証と論文マスターの問題をしっかりとすることで足りると思います。刑訴法は、商法と同じように重要論点を押さえ、論証と論文マスターを繰り返せばよいでしょう。全体の方針としては、過去問演習は直近2~3年程度に抑えて、論証と基本的な論点を押さえたうえで、基礎マスターテキストを各科目満遍なく繰り返すというインプット中心の勉強をするのが一番よかったと思います。なお、過去問を解く時は友達と自主ゼミを組むのがよいでしょう。
 
〈大阪大学法科大学院〉
大阪大学法科大学院については、どの科目も基礎的な問題ばかりが出ます。そこで、対策としては論文マスターをしっかりと解き、論文ナビゲートテキストの論証を覚え、基礎マスターのAおよびB+ランクの論点をマスターしておけば足ります。なお、大阪大学法科大学院は、神戸大学法科大学院以上に時間がタイトです。そのため、論証をコンパクトに抑えるなどしないと途中答案になるリスクがあります。そこで、過去問を数年分時間を計って解き、感覚をつかむとよいでしょう。なお、大阪大学の問題は、事例問題については予備試験とそっくりなので、余裕のある人は予備試験の過去問をやっておくとなおよいと思います。
 
〈神戸大学法科大学院〉
憲法・民法・刑法・刑訴法・商法については、基本的な問題ばかりが出ます。論文マスターと論文ナビゲートテキストの論証と、基礎マスターのAおよびB+の論点をしっかり押さえていれば大丈夫です。ただ、時間が非常にタイトなので、過去問を2~3年分時間を計ってしっかりと解き、イメージをつかむとよいでしょう。民訴法については、基本的には典型論点を押さえておけばよいと思いますが、マイナーな問題が1題は出るので、基礎マスターテキストをしっかり通読すべきでしょう。また、行政法は大変難しく、よくわからない問題が出ますが、基礎マスターをしっかりと通読しておけば、それなりのことが書けるとは思います。
 

おわりに

 これまで、私は学部在学中の予備試験合格を目指して勉強してきましたが、残念ながらその目標は達成できませんでした。非常に悔しいです。しかし、予備試験の短答や論文の勉強をしたことが、難関法科大学院を受験するにあたって大変役立ったと思います。つまり、今までの勉強は無駄ではなかったということです。予備試験合格という夢はまだ叶えられていませんので、京都大学法科大学院に進学してからもしっかり勉強し、予備試験に合格したうえ、司法試験にも上位で合格したいと思っています。山本悠揮講師や伊藤塾京都校のスタッフの方々、予備ゼミの友人達や両親にはいろいろお世話になり、感謝の言葉しかありません。また、予備試験と司法試験の最終合格に向けて努力していきたいと思うのでこれからもよろしくお願いします。最後に、京都大学法科大学院を目指す人達には、出題の傾向をしっかりとつかみ、全科目細かい論点までしっかりとテキストを通読し、インプットすれば絶対に合格できます。また、当日できなかったと感じても気にせずに最後まで諦めず頑張ってください。