優秀な友人に出会えるのは、伊藤塾の良いところだと思います。

法科大学院在学中

 Z.A さん(22歳)

国公立大学法学部卒業、私立大学法科大学院(既修)2年在学中

※プロフィールは、2012年合格時点のものです。

はじめに

 私が弁護士を目指したのは、地元で人の役に立つ仕事がしたかったからです。そのためには、弁護士になるのが一番適していると考えました。2年生の11月頃に伊藤塾に入ったのですが、初めの頃は全く手をつけず、なあなあのまま論文マスターを4年生になる時の春休みに終わらせました。4年生になる頃から、大学の同期でかつ伊藤塾に一緒に通う友人たちとロースクール入試に向けて自主ゼミを始めたのですが、その時に初めて人の答案というものを見て、また自分の答案の改善点を指摘してもらいました。この自主ゼミは、自分にとって生涯の財産になるであろうと思っています。このような、同じテキストで同じ説をとる優秀な友人に出会えるのは、伊藤塾の良いところだと思います。なお、私は国立のロースクール入試に不合格で私立のロースクールに進学、既修1年目の時に予備試験に合格しました。

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

 私は、先述のように、伊藤塾の講義を一応聴き流したものの、全く身についていませんでした。予習、復習をしていなかったことが祟りました。とはいえ、もはやすでに過ぎてしまったこと、それ以降で何とか取り戻すしかありません。そこで役に立ったのは、友人との自主ゼミと基礎マスターテキストです。友人との自主ゼミで旧司法試験の過去問を検討し、その際に問題となる論点を基礎マスターで確認しました。また、友人と自主ゼミを行う際には、基礎マスターで各科目の全範囲を学習してから問題を解くようにしました。そうして、何度も何度も同じ事を繰り返しました。これにより、基礎的な知識が身についたと思います。 
 私自身は、論証パターンというものは非常に有用だと考えています。ただ、ここで誤解していただきたくないのは、「そのまままる覚えして貼り付ければいいわけではない」ということです。もちろん、まる覚えして貼り付けることができるのは大きなアドバンテージになります。しかし、本当に必要なのは、その論証が何と何の利益を考量してその規範を定立しているのかを理解することです。この理解があって初めて、的確なあてはめをしたり新たな論点に立ち向かうことができるようになるのです。論証の流れだけを理解しておき、規範を正確に暗記していれば、論証の長さを調節することも可能になります。
 以上の視点は、4年生の勉強を始めた時から意識していました。ちなみに、法科大学院入試に不合格だった後は、3月くらいまで遊び、3月頃から短答式試験の過去問を解くようにしてました。その後、短答式試験後に論文の対策をしました。

短答式試験対策について

 短答式試験については、ひたすら司法試験の過去問を解きました。おそらく、5回くらい解きました。最初の3回はすべての問題を、残りの2回は間違えた問題を、という風に、肢の正誤を個別に判断できるレベルまで何度も解きました。その時々に、判例や条文は引きました。基本的に、過去問を解けば合格点をとることができると思います。なお、正答率が低めの問題については解ける必要がないので飛ばしました。

論文式試験対策について

 論文式試験は、先述の視点で論点を理解するよう心がければ、自然と解けるようになるはずです。ただ、定義や趣旨や規範は丸暗記しなければなりません。そこを丸暗記できない人は、そもそもスタートラインに立てないので気をつけてください。
 そして、必ずアウトプットするようにしましょう。答練を利用するなり、友人と自主ゼミするなり、色々な方法があると思いますが、ひとりでできたつもりになるのはやめましょう。そして、力不足だと思っても積極的にアウトプットするようにしましょう。そうすることにより、強制的にインプットする機会も増え、書けなかった論点への理解も深まるはずです。

一般教養科目対策について

 一般教養科目については、何の対策もしていません。短答式試験は常識の問題、論文式試験は日本語の問題だと思っています。なお、一般教養の短答式試験は、過去問をするくらいにとどめて法律科目に時間を費やしたほうがいいでしょう。

口述試験対策について

 口述試験については、友人と類型別や手続きの教科書を利用して自主ゼミをしました。喋れるようにすること、答えられない時に言葉に詰まらないこと、みんなが答えられるであろうことは答えられるようにしておくこと、を心がけました。

合格後を見据えて 

 私は、地元でなんでも相談できる弁護士になりたいと思っています。ただ、専門分野がないことには、地方で食べていけない可能性があります。なので、専門分野を身につけてから地方に帰ろうと思ってます。

最後に 

 日本には優秀な法律家が必ず必要です。皆さんには、ぜひとも予備試験を突破していただき、今後の日本を担ってほしいです。