初学者の段階で闇雲に基本書の通読は非効率。合格から逆算したイメージが必要。

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B.Oさん:中央大学法科大学院(既修)3年
◆出身大学/東京大学法学部卒業

◆ 受 講 講 座 /予備試験論文直前答練+全国公開論文模試、予備試験口述模試など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

私は、大学受験浪人時に法律の面白さに気づき、これを仕事とする法曹になりたいと考えるようになりました。大学在学中は予備試験(短答)に合格できず、法科大学院既修1年目も同様でしたが、最終年次となった今回、最後の挑戦で予備試験に合格することができました。なかなか実力がつかない中で苦しんだ経験が長いので、これから予備試験を目指す方々にとって、効率よく合格するための参考になればと思い、体験記を執筆させていただきます。

私の勉強法

 
<短答式試験対策について>

初受験の際は学習を始めたばかりで、ろくに過去問すら見ないまま短答式試験を受験しました。その結果、総合で100点ほどしか取れず、短答式試験の手強さを学びました。翌年からはまばらに過去問を解くことで一応対策をして、総合得点は30点ほど上がりましたが、合格にはほど遠い場所にあることは変わりませんでした。今年度は予備試験のラストチャンスだったため、まずは短答を絶対に突破しようと考えていました。そこで、予備試験の短答過去問を3周することを目標に、2月から過去問を徹底的に解き始めました。体系別に解くと記憶に偏りが生じてしまうため、年度ごとに解いていったのですが、演習を重ねるごとに総得点が伸びてゆき、初めて当時の合格点を超えた時はうれしかったです。短答は地道な問題演習によって確実に実力を伸ばせるものだと、この時気づきました。

 <論文式試験対策について>

昨年合格した友人が受講していて、「論文受験生のための特別奨学生」による割引価格となっていたという理由から、短答合格発表前から論文直前答練を受講しました。途中、過去問演習を優先すべきではという思いにもなりましたが、自分の書いた答案の相対評価を知ることができますし、ペースメーカーとしての役割も果たしてくれたので、受講してよかったと思っています。

 <口述試験対策について>

論文合格を予想して、試験1ヶ月前から対策を開始しました。早い段階で口述模試を受講して自分の弱点を把握したうえで、刑法各論・刑事手続法を中心に、基本書の重要箇所をひたすら繰り返しました。また、友人に協力してもらって過去問のロールプレイも行いました。

学生生活との両立について

私は大学時代週5日で活動する運動系部活動に所属しており、勉強と部活を両立することができませんでした。部活がオフの日にも授業がありましたが、あまりの疲れから居眠りしてしまうことが多かったです。予備試験合格に至ってみて、当時の自分にアドバイスをするなら、まず情報を集めることをすすめます。初学者の段階は、ただ闇雲に基本書を読んでみたり、論証を暗記してみたりと、非効率な勉強法に陥りがちです。非効率な勉強は、忙しい受験生を確実に不合格へと導きます。これを回避するには、合格者による合格体験記をいくつも読み漁り、合格に至る自分の成長曲線をイメージしたうえで、試験本番から逆算して勉強スケジュールを立てる必要があると思います。今は仕事や子育てをしながら合格した方の体験記も増えており、時間がない受験生こそ、彼らから学べることが多いと思います。

おわりに

伊藤塾には論文直前答練からお世話になり、予備試験が終わった今も、司法試験に向けたサポートを継続していただいています。特に今年はコロナ禍で人との接触が制限される中、講師の方々が応援のメッセージを発信し続けてくださったことは、自分にとって大変励みになりました。予備試験に本気で挑戦した今年は、自分の前にある壁を一枚破ることができたと感じるので、司法試験に向けても引き続き実力を伸ばしていきたいです。