「手を使って復習する」ことを徹底。 基礎学習に長い時間をかけたことが短期1年合格の秘訣

顔アイコン
合格アイコン
合格アイコン

H.Jさん:慶應義塾大学法学部3年
◆法科大学院合格校/慶應義塾大学法科大学院(既修)、東京大学法科大学院(既修)早期卒業

◆ 受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験論文直前答練+全国公開論文模試、予備試験口述模試など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

将来に対する漠然とした不安から、何かひとつでも自分に強みとなりうるものが欲しいと思い、その前提として資格を取得したいと思ったため、法律家を目指すようになりました。もともと比較的勉強が好きだったので、それを具体的な形に残したいという思いもありました。大学2年次の4月に伊藤塾に入学しました(48期)。大学の同期ですでに入塾(46期)していた人が多かったことが、伊藤塾を選んだ理由の1つです。伊藤塾で、通説・判例を中心に核となる部分(試験対策として必要十分と言われる部分)を勉強していることで、学校での判例報告や学説についての学び等(受験とは直接関係ないかもしれない学び)についても理解を深めることができると考えていましたし、実際にそうでした。

 私の勉強法

<基礎学習について>         

基礎マスターにおいては、学習法講義での講師の指示に従い手を使って(書いて)復習をしていました基礎マスターⅠの時点で、2回は書いて復習するようにしていました。また、論文課題については次回までに答案を作成し、毎回講師に見ていただいていました。インプットとアウトプットを並行したことで、知識の定着も図れたと思います。講師の出す課題は、論文の論点として最重要なものである場合が多かったため、論文用に重視して学習すべき箇所も明瞭となったと思います。さらに基礎マスターⅡの復習と並行して基礎マスターテキストの読み込みをして、司法試験予備試験の短答の過去問を解くようにしていました。講師から直接指導を受けられるゼミにも毎回参加し、積極的に答案を書く機会を得ていました。このゼミをペースメーカーとして、定義カードや論証を書いて覚えるようにしていました。その際には、論文ナビゲートテキストが役に立ちました。ゼミで、クラスメートと話し合うときは、かなり刺激を受けましたし、こちらも少しでも話し合いに寄与したいと思い、さらなる学習意欲へとつながりました。(2年目ではコロナで、思うようには勉強できなかった日もありましたが)この基礎学習自体と、長い時間をかけてした基礎学習への自信、またこの基礎学習を無駄にはしてはならないという思いによる2年目での学習が、合格につながりました

 <論文学習について>

論文マスターについても、基礎マスターの読み込み及び答案構成・作成を予習として行い、講義後に自分の答案の改善点についてまとめていました。基礎マスターでは、浸透しきっていなかった知識を浸透させることができ、また新たな知識に触れることもありました。その他にも、予備試験ゼミ前期や予備試験論文直前答練・全国公開論文模試第1回・第2回を受講し、それらをペースメーカーとして各科目の復習をしていました。予備試験ゼミ前期や予備試験論文直前答練についても、答案を毎回提出・復習するようにしていました。また1年目から継続して、定義カードや論証を覚えることは、定期的に行っていました。何かテストがあるごとに(私は、法科大学院入試も併願していたので)、定義カードを用い、科目毎に全部を間違えずに書けるようになるまで書き続けるということを、全科目について行っていました。大学の課題で答案や判例報告を書く必要がある時なども、伊藤塾で学習した基礎を確認した後に、そこに個別具体的な論点を肉付けするイメージで理解を深めました。

 <短答式試験対策について>

基礎マスターの学習時に、論文ナビゲートテキストを活用できるようになるまでは講義後すぐに(電車の中で)学習支援システムで該当範囲の一問一答を解いていました。また、基礎マスターⅡの復習と並行して短答の過去問を体系別で解いていました。短答オープンテストもペースメーカーとして受験していました。(5月の段階でも合格に十分な対策はしていたものの)意外かもしれませんが、その後の予備試験ゼミや論文マスターで、論文知識を深め、その点については点数を落とさなくなったことも1年での短答合格の決め手となったと思います。論文にも出るような知識ではほとんど点数を落とさなくなったことで、直前期には短答知識とされる部分に注力できました一般教養がなくとも、160点をとること、合計で200点を超えることを最低限の目標にしていたので、合否との関係では難易度や形式の変化にブレなくて済んだのだと思います。

<論文式試験対策について>

1年目の段階から、講義内で出される課題や、ゼミを通して論文を書くようにしていたこと、基礎マスターについて、学習法講義での講師の指示に従い手を使って(書いて)復習をしていたことが、予備試験論文式試験合格の決め手となったと思います。また、1年目のゼミでは実際に予備試験の過去問に(もちろん何も見ずに70分で)チャレンジしていたので、目標が明確になるとともに「難しさはあるけど、決して届かない目標ではないのだ」と気づくことにもなりました。学習2年目である今年の受験においては、論文マスターを全て聴き切っていない(今年は行政法、商法と実務基礎科目を聴き切っていない)段階での受験になりましたが、1年目の段階で論文問題に触れていたこと、論文マスターが終わっていない科目についても予備試験の過去問は解いていったこと、予備試験ゼミ、そして論文直前答練・全国公開論文模試の受験、という形で十分な準備をして本番に臨めたように思います。

 <口述試験対策について>

予備試験ゼミでの口述対策の回が、はじめての口述との出会いでした。「当たり前のことが、口頭で聞かれると意外と答えられないんだ」という発見がありました。口述模試は、対話の体験となりました。また、主査の方々が、講評の際に新しい知識を教えてくださることもありました。口述再現は、一番の教材となりました。口述の再現でどのような問題が出るのかを確認しながら、基礎マスターの学習に戻り「この分野だったらこういう出され方かな」「この条文も覚えておこう」などと、口述を志向した学習ができたと思います。

学生生活との両立について

2年間、語学の学習以外は全て勉強に振っていたので、あまり書けることがありません。私は頭の良い方ではなく、勉強の密度が高い方でもないので、勉強時間だけは確保しようと考えていました。伊藤塾での学習により、大学での法律科目の試験について特別な対策を要しなくなったので、語学などの成績向上にも努めることができた部分はありました。

飛び入学・早期卒業について

前述のように、伊藤塾での学習により、大学での法律科目の試験について特別な対策を要しなくなったので、語学等の成績向上にも努めることができた部分はありました。また、法律科目についてもよい成績が付いたので、早期卒業資格を満たしやすくなったと思います。

おわりに

伊藤塾で、勉強への意識の高い塾の同期に刺激を受けながら、学習を進められてよかったです。予備試験ゼミや、論文受験生のための特別奨学生、口述模試の特典など、テストを通ったり短答・論文に受かったりするほど、無料で様々な講座を受けさせていただき、努力すればするほど応援してくださっていると感じ嬉しかったです。口述試験を通して自分の至らなさも感じたので、司法試験まで、よりストイックに頑張りたいです。新たな学びとの出会いにワクワクしている部分もあります。