予備試験に向けて基礎を叩き込んだことで、法科大学院入試にも対応できた

合格者イラスト
田島 敬太 さん  慶應義塾大学法学部4年
 
◆学部成績
GPA 3.54 / S:A:B:C=34:53:41:12
◆受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、予備試験論文過去問マスター、予備試験全国公開短答模試など

◆合格校
慶應義塾大学法科大学院(既修)
中央大学法科大学院(既修)全額免除

はじめに

私が法律家を目指したきっかけは、学部での授業が面白く、法律に関わる仕事に就きたいと考えたからです。大学に入る頃は刑事ドラマや警察小説が好きだったことから、漠然と刑事系の法律に興味があるというだけで法学部を選択しましたが、まさか自分が弁護士を目指すことになるとは全く思っていませんでした。私の大学には、周りにたくさんの法曹志望の学生がおり、そのほとんどが大学入学時または1年生のうちから伊藤塾に通っていました。その影響もあり、私が弁護士を目指して勉強を開始する際には、受験指導校は伊藤塾を選択しました。実際に入塾してみると、友人から聞いていた通り講義やテキストがわかりやすく、入塾から半年後の予備試験短答式試験にも合格することができました。短期間でこれだけの成果が出せたことは、基礎マスターの講義・テキストがわかりやすかったからこそだと感じています。また、このことが自信につながり、その後も有意義に勉強することができました。基礎マスターで徹底的に基礎を叩き込んだことが、今の自分につながっています。

私の勉強方法

【基礎学習について】
私は、大学2年の11月から本格的に勉強を始めました。一般的には決して遅くはないですが、私の大学の周りの伊藤塾生は1年生の頃から勉強している人たちばかりだったので、自分は遅れたところからのスタートだと感じていました。その危機感から、まずは基礎マスターの講義を早めに受講し切ることを意識しました。基礎マスターは復習が命ですが、多少復習が進んでいなくとも、講義をどんどん進めていきました。どうせ何周もテキストを読むのであれば、多少復習が間に合っていなくても、まずは講義を進めて全体像を把握することが近道だと考えたからです。実際に、私はそれで大きな効果を得たと思っています。復習に時間をかけすぎるあまりに講義が先に進まず、全体の回転率が落ちてしまうと、一度学んだことも戻ってきた頃にはすっかり忘れてしまっており、また一からやり直しです。それよりも、わからないところがあってもとにかく進めて、完全に忘れる前にまた最初に戻ってくる方が何倍も効果的でした。とにかく、回転率を上げて、触れる回数を増やすこと。これが肝だと思っています。また、基礎マスターの講義では、講師がメリハリをつけてマークを指示してくれるので、復習する際にはそのマークの部分だけを読むことで、効率化を図ることができました。膨大な範囲の法律を、いかに効率的に勉強するか、それぞれ自分なりのやり方を見つけることが大事だと思います。
 
【法科大学院対策について】
私は予備試験論文式試験を受験しており、その対策としての勉強で法科大学院入試は対応できると考え、法科大学院入試に特化した対策はとっていません。各法科大学院の直近の過去問に目を通して、出題形式を把握しておいたくらいです。予備試験は法科大学院修了と同程度の実力を有しているかを確認する試験であることから、法科大学院入試において予備試験以上の難易度の問題が出ることはまずないと思いますし、もし出たとしてもそのような問題にほとんどの受験生はまともに解答できないので、合否への影響はほぼないと思います。実際、予備試験に向けてそれなりに対策をしていた私にとっては、法科大学院入試の問題は超典型論点といえるものばかりであって、特段の対策の必要性は感じませんでした。1つだけ注意するとすれば、中央大学法科大学院の刑法や慶應義塾大学法科大学院の憲法は、時間に比して分量が多いので、形式面で予備試験とは大きな違いがあることです。特に中央大学法科大学院の刑法は行数の指定もあり、紙面的な制約も大きく、まともに論証するスペースもありませんので、要注意です。

おわりに

伊藤塾に入り、大手受験指導校ならではの良さを感じました。答練や模試の受講者数が比較的多いことから、自分の客観的な位置を把握することができます。また、多くの受験生が同じ答練や模試を受けているということは、そこで出てきた論点が本番で出た時に、周りの多くの受験生はその論点について書けるということになるので、その点でも周りに差をつけられないという意味で良さがあると思います。法科大学院の入試の難易度はそれほど高くありません。そのほとんどが超基本論点、Aランク論点です。特に商法・訴訟法は難易度が低い問題が多いです。そのような問題を、予備試験を目指して勉強している人たちと同じ土俵で解かなければならないということを考えると、予備試験を受験していない人もそれと匹敵するような勉強をすることが必要なのではないかと思います。法科大学院入学はゴールではなく、その後の司法試験まで考えると、法科大学院入試対策としては過剰とも思える勉強も将来的には無駄になることはなく、大は小を兼ねるということで、予備試験レベルの勉強をすることを強くすすめます。そうすれば、法科大学院の入試には容易に対応することができるし、授業料等免除での合格も可能だと思います。