法科大学院対策で大事なことは「基礎を盤石に」すること

早期卒業・飛び入学

R.Aさん: 慶應義塾大学法学部3年 ◆学部成績/[GPA]:3.85  S:A:B:C=45:37:6:4 ◆受講講座/ 司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、予備試験答練パックなど

合格校/慶應義塾大学法科大学院(既修)早期卒業

はじめに

私は小さい頃からなんとなく法律に興味があり、社会の根底にあるルールである法律を武器に弱 者に寄り添い、問題を解決する弁護士の姿に憧れて、父からも将来は手に職をつけた方がよいと言 われていたことも助力し、弁護士になることを志しました。私は慶應の附属校に通っていたので、 大学受験がなく、その分早く司法試験の勉強をはじめられるのがメリットに感じていたため、高校 3年時に伊藤塾に入りました。最初に説明を聞きに行った際に、一緒に丁寧に勉強のスケジュール を立ててくださったり、右も左もわからない中で、今後の流れを教えてくださったのが好印象で、 そのまま入塾しました。その後大学に入学し、司法試験を目指しているほとんどの友人、先輩が伊 藤塾だったので司法試験を目指すコミュニティが広がったのも、受講生が非常に多い伊藤塾を選ぶ メリットだと思います。また、志望校については大学で習ったことのある教授がいらっしゃり、先 輩が多数通われているため、そのまま慶應義塾を選択しました。

私の勉強法

基礎学習について

勉強法について言うなれば、それは「基礎を盤石に」です。法科大学院入試では基礎的な事項・ 論点が多く問われます。そして意外にも差がつくのは、応用的な事項が書けているか、ではなく、 基礎的な事項がしっかりと書けているか、です。そのためには、基礎マスターのA、B+の受験生 であれば誰でも知っているような事項を、正確緻密に記述さえできれば、相対的に沈まない答案と いうことになります。それを助けてくれるのが基礎マスターのランク付です。呉講師は緻密にマー ク指示、ランク付をしてくださったので、基礎マスターを受け終わった段階で完全武装のテキスト が手に入ります。そのテキストを見れば、復習の際に力を入れるべき部分が明白であるため、あと は忘却曲線にしたがって繰り返し復習するのみということになります。また、呉クラスでは基礎マ スターが終わった直後に各科目の論文マスターが始まるため、早い段階から論文を書くことに慣れ ることができる点は非常に強みだと思います。

法科大学院対策について

基本的に論文対策は予備試験の勉強で十分だったので、特筆すべきようなことはせず、法科大学 院対策としては、1ヶ月前から友人と自主ゼミを組んで、慶應の過去問を5年分解きました。僕は 何か強制力がないと怠けてしまうのですが、この自主ゼミのおかげで強制的に慶應の過去問を起 案・検討することができたので、友人には本当に感謝しています。具体的には、伊藤塾の論文マス ターや問題研究を起案、答案構成することで、法科大学院入試対策としては十分ということになり ます。慶應義塾大学法科大学院の固有の対策として、まず意識をしていなくてはならないのが、試 験時間が短いということです。憲法・刑法で100分、民法・商法で90分、民事訴訟法・刑事訴訟法で80分と非常に時間的にタイトなものになります。そのため、各自論証パターンなどをショー トバージョンに加工し、抽象論はそこそこの分量に抑え、あてはめが厚くなるような論述を心がけ る必要があります。憲法は主に人権分野からの出題が多く、判例を意識した事例問題が出題される ことが多いため、判例の射程が当該問題に及ぶかを検討しつつ、判例を知っているというアピール をしていくことが大切になります。刑法については問題1で短答知識が問われるため、対策が必要 ですが、予備試験の短答対策を行っていればそれで足ります。民法については、一見複雑な事例問 題に見えますが、事案を適切に分析すれば基礎的な事項が問われていることが多いため、過度に恐 れず落ち着いて処理をすることが必要になります。商法・民事訴訟法・刑事訴訟法については、本 当に基礎的な事項しか問われないため、基礎知識を確実に理解していれば十分です。予備試験対策 をしていれば、基礎事項の理解や判例の射程を意識した論述は自然に身につくため、コンパクトな 論述を心がけて時間内に書ききるトレーニングをするのがオススメです。また、慶應はステートメ ントシートを重視する傾向にあるので、時間のある時にでも、どのような法曹になりたいかについ て想いを膨らませてみるといいと思います。 

早期卒業・飛び入学合格について

早期卒業を目指した理由としては、これから法曹コースの創設などの司法試験改革などにより、 学部3年+ロー2年で司法試験に挑戦するという流れが主流になってくると感じていたため、1年 早く司法試験の受験資格を得られることが最大のメリットであると考えたからです。早期卒業をす るにあたっては、高い学部成績を維持する必要がありますが、その対策としては伊藤塾のカリキュ ラムをしっかりこなせていれば法律科目については全く問題ありません。 

おわりに

伊藤塾のカリキュラム通りにコツコツこなしていければ、法科大学院入試については十分な実力 をつけることができるため、手を広げず、やるべきことを着実に進めていってください。法科大学 院合格はゴールではなく、スタートラインにすぎないので、これからも慢心することなく司法試験 に向けて、いっそう気を引き締めて頑張ります。予備試験の勉強を着実に行っていれば、法科大学 院合格は容易なので、リラックスして頑張ってください!!