通説・有力説・反対説などもの説明もわかりやすい講義。論点の理解も深まり、重要度も確認できました。
S.Mさん（24歳）
国公立大学法科大学院（既修）修了
◆出身大学／国公立大学法学部卒業
◆受 講 講 座／入門講座本科生、ハイレベル論文答練、ペースメーカー論文答練、演習秋生 ※プロフィールは、2010年合格時点のものです。
はじめに
私は中学校の時に新聞記事を扱う授業が多かったことがきっかけで、新聞を読むのが日課となりました。そして法律に詳しかったら内容がよりわかって面白いのではないか、と漠然と思っていました。法学部入学を機会にその思いは増して、大学１年の時に生協に置いてあったパンフレットを見て、２年次から本格的に法律科目の授業が始まるのに備えて伊藤塾の講座を受講しようと思いました。
リーガルベーシックとリーガルライティングを受講しましたが、講義を受講して最初に受けた印象は、講師の説明が非常にわかりやすいというものでした。
私がとった勉強方法
基礎的な法知識・法理論の修得について
どのような問題を説くにあたってもきちんと理解することが大切だと思うので、伊藤塾の講義を聴き、基本書や参考書を読み、繰り返し勉強しました。司法試験本番ではかなり緊張するので、基礎的な知識というものは自分にとってかなりの支えになったと思います。
基礎的な知識についてはリーガルベーシック（現・基礎マスター）や商訴完全マスターを受講していたのですが、伊藤塾の講座は通説、有力説、反対説などの説明が非常にわかりやすく、論点を理解するのに非常に役立ちました。
また論点の重要度についてもわかったのでよかったです。
短答式試験対策について
＜公法系＞
短答式試験では、とにかく知識を定着させることが重要だと思います。私はそのために、条文・判例を読み、過去問を解くことを繰り返しました。行政法関係の法は条文の内容がそのまま問われたりしていたので、条文の素読を何回も繰り返しました。わからないところは基本書や伊藤塾のレジュメなどで確認しました。
＜民事系＞
民事系についても、公法系と同じように条文の素読、判例のチェック、過去問を解くということを繰り返しました。民事系については、判例の考え方と学説の違いに注意して判例を読みました。
＜刑事系＞
刑事系も、条文の素読、判例のチェック、過去問を解くということを繰り返して行いました。判例は事案をしっかりと読むようにしました。
短答式試験対策に関しては、伊藤塾の講座を受講しませんでしたが、全国公開模試は短答式試験について、自分の力を確認するのに役立ったと思います。短答式試験で基準点を突破して、さらに高得点を得るために繰り返し学習をすることだと思います。当日あせらずに冷静に問題を読むことも必要だと思います。
論文式試験対策について
論点の復習をして答練を受け、復習をするということを繰り返していました。これ公法系、民事系、刑事系すべてに共通します。
論文式試験対策に関しては、伊藤塾のペースメーカー論文答練が非常に役立ちました。実際に制限された時間の中で問題を解くことで、自分が答案１ページを書くのにどのくらいの時間がかかるのか、答案構成にはどのくらいの時間をかけることができるのかということを知ることができました。ペースメーカー論文答練は問題も最近の判例などをベースにして作成されていたので、新判例を知るきっかけにもできました。また、添削を受けることで自分の書き方の癖がわかり、わかりやすい表現や言い回しに直すこともできました。
論点を学ぶことと、自分で実際に答案を書くことは別物であるので、論点について学ぶときには、形式的にまとめられている論点を具体的な事案にあてはめた場合にはどのように書けばよいのかを意識しながら勉強するといいと思います。
直前期の対策について
短答式試験については、条文判例過去問という今までやってきたことを繰り返して知識が頭に入るように努めました。論文式試験についても論点の確認や今までの答練の答案の見直しをしていました。
直前期には伊藤塾の全国公開模試を受けました。本番と同じ会場、同じ日程で模試があったので、試験の雰囲気を掴むことができてよかったと思います。
伊藤塾の受講スタイルとフォロー制度について
私は、通学受講をしていました。通学受講は日程が動かせないのでその日に必ず行かなければなりません。そのため、講座を受けるまでに勉強しておくことの計画を立てやすく、いい意味でプレッシャーになってよかったと思います。
答練などは知らない人と一緒に受けることになるので、自宅や学校の自習室での勉強とは違う緊張感をもって臨むことができたので、試験本番に向けての訓練として良かったです。また、きちんと制限時間内に答案を書く訓練ができたのでよかったです。
解説などでわからなかったこと、もう一度聴きたいと思ったことについてはインターネット講義が大変役に立ちました。
法科大学院での受験対策、伊藤塾の活用
短答式試験については、法科大学院の授業で扱うことが少ないので自分で勉強することが必要でした。論文式試験に関しては、本試験と同様の分量の論文を書く機会はあまりなかったので伊藤塾の答練が非常に役立ちました。
私の法科大学院での２年間は、まず授業ありきの生活でした。授業には必ず出席し、授業のない時間帯を使って、自習室や図書館で予習復習をするようにしていました。夜は自宅で自分の勉強をすることにしていました。
私の通っていた法科大学院では、授業は先生と学生の質疑応答によって進められるものがほとんどでした。そのため、授業の予習復習はとても重要でした。論文の課題を課されることも多かったです。科目によっては刑事裁判の判決書を作成するという課題もありました。
学習スケジュールの管理について
私は通学受講していたので、講義の日が決まっていることが学習スケジュールの管理に役立ったと思います。法科大学院の試験と日程が重なったときは、インターネット講義を使ってなるべく早く欠席した講座を受けるように心がけていました。
勉強を続けているとやる気がなくなったりすることもありましたが、その様な時には勉強する場所を変えて気分転換を図りました。また、やる気がなくても必ず伊藤塾の答練には行くようにしていました。答練に行けばやらざるを得ない状況になるので、また勉強をするかという気持ちになることができました。法科大学院の友人と話をして、気分転換をすることもありました。
合格後に必要なこと
司法試験の合格は、法曹になるための入り口にすぎないと思うので、法律を学ぶモチベーションを低下させないことが必要だと思います。
二回試験の合格率の低下や弁護士の就職難などがメディアで取り上げられていますが、報道に惑わされることなく、自分がやるべきことをきちんとこなしていけばいい結果につながるのではないかと思います。
最後に
私は、法律を社会に役立てることができるようになりたいと考えています。自分に必要な講座を選ぶのに、的確なアドバイスをしてくださいました伊藤塾のスタッフの方々にこの場を借りてお礼を申し上げます。
司法試験合格に向けての勉強は自分との戦いでもあると思います。自分の力を信じて頑張ってください。
（2010年11月・記）