計7回記憶する回数を確保して、記憶の定着を図りました。

法科大学院ルートで司法試験合格

白木 敦士さん(25歳)
 

早稲田大学法科大学院(既修)修了

◆予備試験合格時 /早稲田大学法学部
◆受 講 講 座 /司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、既修本科生 など

※プロフィールは、2011年合格時点のものです。

はじめに

私が法律家を目指すに至った契機は、大学入学後の授業にて、弁護士の先生の授業を受講し、その先生のお人柄に強く憧れたことに起因します。
それ以前にも、両親の離婚や、父親の相続放棄手続について、弁護士のお世話になった経験から、法律家という職業に対して漠然とした憧れを抱いておりましたが、上記の出会いが直接的な契機となり、弁護士という職業を真剣に志望しはじめました。
伊藤塾には、大学一年生の6月、19歳の時に入塾致しました。私は、横山えみ子講師が担当された基礎マスタークラスを受講したのですが、講師のわかりやすい講義のおかげで、法律の勉強が楽しくて仕方がありませんでした。

私がとった勉強方法

基礎的な法知識・法理論の修得について

私は、物ごとを理解するのに人一倍時間がかかるタイプなので、横山講師や伊藤塾長から記憶すべき旨の指摘がされた箇所については、一生懸命記憶しようと努めました。
大変残念なことに、私は、理解力も劣っている上に、記憶力も極度に劣っていましたので、記憶すべき事項に接する回数を多くすることで、記憶の定着を図ろうと決心しました。具体的には、伊藤塾で使用する教材は全てコピーをとり、講義中の書き込みは、そのコピーに行い、帰宅後にテキスト原本に転記するという方法を採りました。また、講義中の休み時間なども利用して、復習を行っていました。
最終的には、講義の日とその翌日という短期間の間に、ⅰ講義→ⅱ講義の休み時間→ⅲ講義終了後→ⅳ帰りの電車→ⅴ帰宅後に転記→ⅵ翌日の通学中という計7回、記憶する回数を確保することができました。
記憶は、思い出す作業を踏むことで定着しやすくなると言われますので、講義翌日には、講義で扱った事項を思い出す訓練を意識的に行いました。
偉そうに書いて参りましたが、実はこれだけやっても予定通りに記憶を定着させていくことは全然できませんでした。
今になって思い返しますと、基礎マスターの講義がわかりやすいことはもちろんですが、内容的には、相当に難しいことをやっていると思います。もし、現在基礎マスターを受講されている方で、拙稿を読んでくださっている方がおりますならば、一回で理解できるなど不可能だと自戒し、理解できない箇所を心に留める一方で、そのような箇所に捉われすぎることなく、記憶の作業を地道に繰り返されることをおすすめいたします。 

直前期と試験当日の対策について

直前期は、基礎マスターおよび論証パターンを読み、知識の確認をしていました。またそれと並行して、ペースメーカー論文答練の講師作成答案を読んでいました。講師作成答案は、全科目について一人の講師が作成したものなので一貫性があり、それを読むことで試験当日で書くべき答案のスタイルを確認できました。

合格後に必要なこと

受験生時代、私は、他の受験生同様、到底乗り越えられないのではないか、と感じる壁に幾度となく衝突してきました。たとえば、大学院に入学し、新司法試験の過去問を初めて見たときの衝撃は忘れることができません。
私は、進路として弁護士を希望しておりますが、弁護士となった後にも、受験生時代と同様に、そのような壁に幾度となく直面することと思います。
私にとって、合格後に必要なことは、司法試験受験生時に感じてきた気持ちに立ち返り「決して諦めない」の精神を胸に留めていくとともに、その精神をより頑強なものとしていくことであると思っています。