予備試験ルートで、過去の夢が今実現しました。

予備試験ルートで司法試験合格

T.Iさん(36 歳)
 

合格者イラスト
明治大学法学部卒業

◆ 予備試験合格時 /明治大学法学部卒業
◆ 受 講 講 座 /ペースメーカー論文答練、司法試験全国公開模試、司法試験論文マスター、基礎マスター倒産法、司法試験対策ゼミなど

※プロフィールは、2013年合格時点のものです。

はじめに

旧司法試験を何度となく受けていましたが、合格することができず、司法書士試験合格後、司法書士として働いていました。働きながら受けた予備試験に幸いにも受かることができ、司法試験に再チャレンジすることになりました。一度目の試験には落ちてしまいしたが、伊藤塾に入塾し、司法試験の傾向や最新の判例や情報にふれ、十分な試験対策をすることができ、無事合格を果たすことができました。

予備試験受験を目指した理由と予備試験ルートのメリット

予備試験は、法科大学院に行かずとも司法資格を獲得することができる新たに切り開かれた道です。私は経済的理由から法科大学院に通うことができず、一度はあきらめた司法試験も予備試験制度のおかげで、再度挑戦することができました。
予備試験は、短答・論文・口述との間に期間がもうけられており、試験準備をするための時間的猶予があり、また、司法試験とは異なり試験日が休日に限られることから、平日仕事のある社会人も、受験しやすい制度になっていると思います。

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

前年、予備試験合格後、司法試験までの間、仕事のため十分に司法試験の過去問を解くことができない状況であったことから、まずは論文の過去問を十分検討しながら解きなおす必要があると考えておりました。司法試験もすでに7回行われており、過去問を解くにも多くの時間を要するようになっています。 そこで、司法試験論文マスターを受講することにしました。司法試験論文マスターは、出題趣旨に沿った解答例が掲載されており、短時間で効率的に、司法試験論文の傾向とともに合格水準の答案レベルを知ることができました。司法試験も回数を重ね、同じ論点が出題される可能性が高まっている以上、出題趣旨に沿って過去問を分析することは今後の試験対策として不可欠であり、その点で、効果的な学習をするうえで最適の講座であったと思います。
また、答案作成の実践も不足していたことから、ペースメーカー論文答練も受講しました。ペースメーカー論文答練においては、長文で現場思考を要する問題にふれ、未知の問題に対処する能力を身に着けておく訓練なったと思います。答練は、複雑な問題であっても、基本に立ち返えることにより解答を導くことができる良く練られた問題であったと思います。
論文においては、書くスピードが遅かったことから、答練を通して、効率的に答案構成をして、答案の枚数を増やす練習をすることができました。
ただ、やみくもに枚数を増やすわけではなく、出題趣旨に沿った答案を作成することも心がけました。さらに、旧司法試験とは違い、あてはめが重視されることから、問題文の事情をいかに利用するかも答案作成において意識して学習しておりました。
全国統一模試においては、多くの受験生が受験しており、現在の自分の答案レベルを知るうえで、有益でした。成績は思わしくなかったものの、解説講義を聴き、復習をしたことが本試験の合格につながったのだと思います。

短答式試験対策について

前年、公法系が難化し、判例に対する正確な知識が必要であるため、憲法の判例・行政法の最新判例を詳細に検討し、対策をしておりました。
民事系・刑事系については、過去問を1~2回解く程度の対策をとっていました。
ただ、予備試験合格者は、取り立てて、短答式の対策をとる必要はないと思います。

論文式試験対策について

前年は、法科大学院を出ていないため、知り合いがいなくゼミを組むことができませんでした。その反省を踏まえ、今年は伊藤塾で知り合った予備試験の受験生と3人でゼミを組んで、論文式試験対策をしておりました。問題は、司法試験と予備試験の過去問を中心にしていました。司法試験論文マスターで学んだ知識を、いかに答案に表現するかを意識しながら、ゼミを行っておりました。 論文は、主観と客観の評価が違う科目といわれております。実際、これまで受けてきた本試験においても良く書けたと思った答案でも、悪い採点を受けたことが多々ありました。どうしても論文においては、自分では気づかないうちに独りよがりな論旨や文章になってしまう恐れがあります。その点でも、ゼミを組んで、第三者の意見・評価を聞くことにより主観と客観のギャップを埋める作業をすることが重要だと考えています。
司法試験においても、論文試験が天王山と位置付けられますので、その対策は十二分にとっておく必要があると思います。
 

直前期と試験当日の対策について

試験直前期は、新しいことに手を出すことなく、答練や模試の問題を復習することに時間を費やしておりました。
復習においては、伊藤塾の添削により的確に指摘された問題点を中心にポイントを絞って行っておりました。

予備試験からの司法試験対策

予備試験からの司法試験対策については、約6ヶ月という限られた期間の中、選択科目と論文の出題形式に対応する必要があると思います。
特に、論文は長文であてはめ重視の傾向があるため、過去問を中心に、その傾向になれることが必要だと思います。

伊藤塾のゼミについて 

司法試験ゼミにおいては、司法試験の答案作成の基礎を教わった後、過去問の答案作成に取り掛かることができ、学んだ知識を直ぐに答案作成に活用ができ、学習効果があったと思います。
また、後日、優秀答案を確認することにより、実践的でより出題趣旨に沿った答案作成の具体的方法を知ることができました。

予備試験からの就職活動について 

司法書士事務所に勤務経験がありますので、登記に関わることができる弁護士業務をしていきたいと思っています。
特に相続・不動産・会社設立等は、登記も絡むので、その分野に関連した事務所に就職できたらと思っております。

最後に 

合格の最大の要因は、試験を受け続けたことだと思います。司法試験を受けている最中、様々な試験制度の変遷を経験してきました。
受験生にとって、今後、制度、合格率がどのように推移するか不安な面があるかもしれません。
しかし、問われることは法律家として要求される法的な基礎知識であることに変わりません。ひたむきに勉強すれば、必ず合格を手にすることができる試験です。
不安に振り回されることなく、チャンスがある限り、ぜひ挑戦し続けてみてください