公務員としてフルタイム勤務も、
伊藤塾で合格のために必要な「力」を、最短で修得

\ 予備試験ルートで司法試験合格 /
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N.Sさん:公務員
◆ 予備試験合格時 /公務員
◆ 出 身 大 学 /九州大学理学部卒業

受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、コンプリート論文答練、司法試験論文過去問マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

 私は大学で数学を専攻しており、文系科目である法律には全く関心がありませんでした。しかし、大学の教養課程でたまたま受講した法学の講義の中で数学と法律の類似性を感じ、法律に興味が湧きました。その後も大学で法律科目の講義をいくつか受講するうちに、法律への興味が強くなったため、将来は法律を使う仕事をしたいと考えるようになり、大学卒業後は公務員になりました。公務員として仕事をするうちに、より幅広い法律を専門的に扱うスキルを身に付けたいと考えるに至り、司法試験を受験することを決めました。 
 司法試験を受験するためには受験資格を得る必要があるところ、私には法科大学院に通うだけの時間的・金銭的な余裕がありませんでした。そのため、予備試験を受験して受験資格を得ることとし、合格実績に定評のあった伊藤塾に入塾することを決めました。確かに、予備試験は合格率がわずか34%であり、難関試験であることに疑いの余地はありませんでした。しかし、予備試験という狭き門を突破することができれば、司法試験に合格することは困難ではなくなり、就職活動にも有利に働くということを知っていたため、予備試験ルートで司法試験合格を目指すことにためらいはありませんでした。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

 
 私は、自宅でしっかりと勉強できるタイプではなかったため、平日の仕事帰りや土曜日に東京校のライブ講義に通っていました。基礎マスター講義では入門講義テキストが使用され、講師の方々からランク付けやマーク箇所の指示がなされたため、重要な箇所とそうでない箇所をメリハリをつけて学習することができました。
 そのほか、基礎マスター論文答練や基礎マスターゼミを受講することで、基礎学習段階から論文を意識した学習をすることができました。 
 基礎マスター段階の学習で良かった点は、ライブ講義に出席していたため、それが強制の契機になり、毎週コンスタントに法律学習時間を確保することができたことです。このことによって、伊藤塾のカリキュラムで定められた時期に基礎学習を終了し、論文マスターへと進むことができました。その反面、講義や答練、ゼミに参加するだけで⼗分な復習時間が確保できていませんでしたので、基本的知識の定着が疎かになってしまうという反省点はありました。
 
 論文マスターでは、問題研究という旧司法試験の過去問の中から良問を集めた問題集が使用されました。論文マスター段階では予習が特に重要になり、講義の時に予習で必ず答案を作成すべき問題、余裕があったら答案を作成すべき問題、答案構成のみでよい問題が指定されるため、必ず答案を作成すべき問題については最低限答案を作成するようにしていました。そのほか、論文マスター答練や予備試験ゼミを受講するなど、基礎マスター段階に比べて論文の答案を作成する機会が大幅に増えました。 
 論文マスター段階の学習では、前述のとおり頻繁に答案を作成することが求められるため、平均して1日1通以上は答案を作成していました。そのことで、論文作成のために必要な基本的知識、答案の型、時間配分など、様々なことを身に付けることができました。
 論文マスター段階の反省点は、論文マスター講義や答練、ゼミで扱った問題について、情報の一元化を怠っていたことです。出題された論点について、入門講義テキストや論文ナビゲートテキストに問題番号等を記載していなかったため、同じ論点が再度出題された際、自分が繰り返し間違えていることに気づくことができず、論点の復習にも時間がかかってしまいました。

働きながらの学習方法について

 私は公務員としてフルタイムで働きながら、予備試験、司法試験の勉強を行いました。幸いなことに残業は多くなく、休日出勤もありませんでしたので、勉強のための可処分時間は確保できていました。しかし、私は自宅にいると様々な誘惑に負けて可処分時間を浪費してしまうことから、退勤後は自宅に帰らずに伊藤塾に行って講義や答練を受けるか、有料自習室に行って論文の答案を書き、少しでも多くの勉強時間を確保するようにしていました。成績が思うように伸びず、受験を辞めようと思ったことが何度もありましたが、そのような時も勉強をするしかない環境に身を置いたことで、何とか勉強を続けることができ、論文を書く力も徐々に身に付きました。

予備試験に向けた学習について

〈コンプリート論文答練を受講して〉

 コンプリート論文答練は、論文マスターが終了した後に受講しました。予備試験の本番を意識した問題が作られていたため、論文マスターで培った基本的知識や答案作成力を試すとともに、予備試験合格に必要な力をつけるという意味で非常に役に立ちました。

〈予備試験論文過去問マスター・論文過去問答練を受講して〉

 予備試験論文過去問マスター・論文過去問答練は、予備試験に合格するために必要不可欠な講座であったと考えます。その理由は、予備試験に合格するために、過去問検討は避けて通れないからです。
 予備試験の過去問を検討して答案の添削を受けることで、基本的知識の不足や理解の誤りに気づくことができただけでなく、自分の答案についての主観と客観のズレを把握することができました。そして、論文過去問マスターの講義では、現実的な合格答案のラインについて知ることができました。

 〈短答答練・全国公開短答模試を受講して〉

 全国公開短答模試では、自分が短答式試験に合格するために必要な知識を有していることを確認するとともに、周りの受験生の中での立ち位置を把握する点で役に立ちました。

 〈その他の講座を受講して〉

 基礎マスターゼミ、予備試験ゼミが役に立ちました。自分が書いた答案について、講師の方々から直接添削を受けることで、自分の理解が足りていない知識を把握することができました。さらに、答案の悪い癖や事実認定が独善的になっていることなど、様々な問題点を指摘していただき、早期に修正することができました。

司法試験に向けた学習について

〈司法試験論文過去問マスターを受講して〉

 司法試験論文過去問マスターは多いに役立ちました。私は司法試験の過去問について自力で答案を作成した後、解説講義を受講するというスタイルで学習していました。
 司法試験においては、入門講義テキストに掲載されているような基本的事項だけでなく、難解な学説や、受験生が誰も知らないような裁判例を素材とした問題が出題されます。そのため、伊関講師の解説講義では、司法試験委員会が要求していた正解筋に加えて、出題趣旨や採点実感、再現答案等の分析により得られた現実的な上位合格ライン、合格のために最低限書くべき事項等が示されました。
 私は、予備試験合格から司法試験までという短期間のうちに司法試験の答案作成能力を身に付ける必要があったため、解説講義で示された最低限書くべき事項を落とさずに書くことを意識して勉強しました。

〈短答式全国実力確認テストや全国統一模試を受講して〉

 新型コロナウイルス感染症の影響により司法試験が延期されたことに伴い、全国統一模試を2回受験しました。全国統一模試は、司法試験の本番と同一の日程や時間帯で行われたため、点数や順位などの成績を把握することだけでなく、疲労度を把握することや受験の雰囲気を体感することなど、様々な点で役に立ちました。

〈その他の講座を受講して〉

 司法試験ゼミが非常に役に立ちました。ゼミで作成した答案について、上位合格を見据えた伊関講師の厳しい添削・評価を受けたことで、基本的知識の理解が不足していること、出題形式の変化に対応できていないことなど、様々な課題が浮き彫りになりました。しかし、伊関講師は単に課題を指摘するにとどまらず、課題を解決するために取り組むべきことについてゼミの中で具体的に指導してくださったため、これらの課題について短期間のうちに対策をすることができました。
 また、司法試験ゼミで検討した問題については講師作成答案だけでなく、優秀答案が配布されたため、現実的な上位合格者の答案の水準を知ることができ、非常に参考になりました。 

〈司法試験対策に必要となる勉強について〉

 司法試験対策に必要となる勉強は、とにかく過去問の検討に尽きると考えます。過去問は、試験委員の方々が時間をかけて作成された問題ですので、非常に良質な問題が揃っていました。そのため、新司法試験が開始された年から前年までの過去問を漏れなく検討するとともに、司法試験論文過去問マスターの講義を受けることで、科目ごとのペース配分や答案の分量を把握することができるだけでなく、合格のために必要とされる知識を一通りインプットするのに役立ちました。

おわりに

 私のような凡人が予備試験、司法試験に合格できたのは、何と言っても伊藤塾の支えがあったからです。伊藤塾を利用したことで、合格のために必要な「力」を、最短で身に付けることができました。記憶力や文書作成能力が著しく低かった私を見捨てることなく、粘り強く丁寧に指導していただいた講師の方々には感謝してもしきれません。
 また、受験直前期に長期休暇を取得できるよう配慮していただいた職場の上司、先輩、同僚や、伊藤塾のゼミを通じて知り合った自主ゼミ仲間など、多くの方の支えがあったからこそ今の合格があるものと思います。本当にありがとうございました。

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答案作成で使用していた六法(予備試験初受験時に配布された法文)