最後まで使っていたのは伊藤塾の教材でした。それくらい充実しており、それで必要十分と感じました。

\ 予備試験ルートで司法試験合格 /
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A.Rさん:東京大学法学部卒業
◆ 予備試験合格時 /東京大学法学部4年

受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、司法試験論文過去問マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

 小学生の頃から法律というもの自体に興味がありました。そのため大学は法学部に行こうということを最初に思ったのがきっかけです。そして大学進学時に東京大学を選び、このまま法曹を目指そうと思って司法試験合格を志しました。
 伊藤塾に入塾したきっかけはあまたあります。まず高校時代に高校の先輩であり弁護士をしている方と連絡をとって、司法試験合格にはどうしたらいいかということを尋ねました。そしてその先輩が、伊藤塾をはじめとする司法試験受験指導校には絶対に通った方がよいという旨のことをおっしゃっていました。そのため大学に入ったらなにかしらの受験指導校には入ろうと思っていました。そして大学に入り、さまざまな方から情報を集めて、伊藤塾が名実ともにトップである旨、伊藤塾のカリキュラムに従えば大丈夫という旨のお話をきき、伊藤塾に入ることを決めました。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

 基礎マスターを利用した一年目は正直なところサボりまくりでした。入塾して1年たった時点で基礎マスターの講義は憲法・民法・刑法が終わったくらいであとはノータッチという惨憺たる状況でした。しかも復習を重点的にしていたとかいうわけではなく、漫然と講義を聴くだけというもので、決して誉められたものではない状態でした。結局基礎マスター講義を聞き終えたのは2年目の9月頃という感じで、しかも2年目もあまりやる気は出ず、復習もしないで漫然と聴くという状態でした。今思えば試験に出る内容は網羅されておりもっと集中して、かつ復習もちゃんとしながら聴けばよかったなという感想です。最終的に過去問演習をするという段階では、基礎マスターに戻り復習かつまとめるという勉強をしていたため、基礎マスター講義は非常に重要だと思っています。しかし自分自身があまり真面目に基礎マスター講義を受講していなかったので一年目で勝負が決まるとまでは言い切れませんが、後々知識面で苦労したことに鑑みるとやはり真面目に受けるべきであり、真面目に受ければ後々楽になるということは言えると思います。
 
 論文マスターにちゃんと取り組みはじめたのは2年目の10月頃でした。上でも述べましたが、基礎マスター講義を受講し終わったのが2年目の9月であり、それまではひたすら基礎マスターを消化しようとしていたあまり、論文マスターは全く触っていませんでした。その次年度での予備試験合格を目標としていたため、全部予習して書いて受講していては到底間に合わないと思い、予習は一切することなく先に講義を聞き、インプット教材として論文マスターを利用しました。ここでも知識があまりになく、復習の時にひたすら苦労しました。実際にどのような勉強をしたかというと、まず論文マスターの講義をきき、そのあと講師が指示したマーク箇所を重点的に読み込み、よくわからないところは基礎マスターテキストにもどって確認するというものでした。知識面で不安があったので論文の型をとりあえず身につけようという意識で取り組んでいたことが効を奏して、なんとか論文を書けるようになりました。論文マスター講義はそれと並行して、答練も受け、書くトレーニングをひたすらしつづけました。

 司法試験に向けた学習について

 司法試験に向けた勉強としては、ペースメーカー論文答練、基本書、演習書、過去問、論文ナビゲートテキストが主な題材でした。正直なところ予備試験が終わり、司法試験の勉強まで時間をあけてしまったせいであまり時間が残っていなかったため、そこまでの時間はかけられないと思い、書く力を落とさないことと不十分な知識を補充するといった形の勉強をしました。やはり筆力が鍵になるのが司法試験と考えていたので、ペースメーカー答練や過去問演習をすることによって書くことを続けました。一周のみならずなんども繰り返して勉強しました。そのおかげで筆力は落ちず、また論文として使える知識もある程度身についたかと思います。

〈司法試験論文過去問マスターを受講して〉

 上でも述べた通り、ペースメーカー答練に加え、司法試験論文過去問マスターも受講しました。これもひたすら書くことによって筆力を落とさず、かつ論文として使える知識もある程度身につけることができました。そして司法試験過去問として一番のポイントは出題趣旨、採点実感だと思います。その両者ともテキストに記載されていて非常に復習しやすい形でした。また講義ではそれらの重要なポイントをピックアップして教えていただいたので、膨大な量の出題趣旨や採点実感を全部読むことなく相場観をある程度つかめたかと思います。

〈短答式全国実力確認テストや全国統一模試を受講して〉

 短答の勉強はひたすらに過去問を繰り返すといった感じでした。短答の勉強は予備試験の段階である程度完成していたと感じていたため、そこまで焦らなくてよいかなと思って対策を直前までしませんでした。この考え方が間違いで、短答知識は抜けやすいものであり、また過去問演習では改正民法の知識はストックされていかないことを完全に忘れてました。それに気づいたのが模試のときで、模試であまりいい点数を取れなかったことから短答の勉強方法を修正することができました。直前では、よく間違えるところを基礎マスターテキストや判例集で確認して、さらにそれをまとめてひたすら繰り返すという作業をしつづけました。

〈その他の講座を受講して〉

 基本的に私が受講したのは上に述べた、基礎マスター、論文マスター、基礎マスター答練、論文マスター答練、予備試験過去問マスター、司法試験過去問マスター、予備試験論文直前答練、ペースメーカー論文答練です。あと模試です。個人的にはやはり答練で書く練習をひたすらできたこと、模試で自分の位置を把握できたことが一番大きかったです。それでもやはり法律学の基礎を作ることができた、基礎マスターや論文マスターも重要でした。全ての講義の教材を最後まで余すことなく使いきれたかと思います。もうちょっと知識の精度を高めれたらよかったですが、そこまでの時間はなく、後悔は残りました。

 〈司法試験対策に必要となる勉強について〉

 苦労した点としては、予備試験との分量の違い、知識の精度のちがいといった点でしょうか。正直なところはじめて司法試験過去問を解いたとき全然できない、間に合わないと思いました。短く書くといったことが苦手なので筆力で勝負するしかないかなといった感じでした。そのため上に述べた通り、ひたすら書いて筆力を高める感じでいきました。失敗した点はもうちょっと出題趣旨採点実感を読み込んで、相場観をつかむことができればよかったのですが、そこまでの時間はなくてどうしようもなかったです。必要となる勉強もそのあたりの徹底かなと思います。

おわりに

 伊藤塾を利用してよかったのは、やはりカリキュラムが充実していたことでした。市販の参考書の類いは使用はしましたが、やはり主に最後まで使っていたのは伊藤塾の教材でした。それくらい充実しており、それで必要十分と感じました。
 どのような法律家になりたいかは難しいところです。今はまだそこまでは固まってませんがこれから見つけていければいいなと思います。協力してくれた人へのメッセージとしては、アドバイスをくれた方々や支えてくれた家族友人にたいして感謝の念しかないです。非常にありがたいです。今後法律家を目ざす方に対しては、難しい試験であることには変わらないが、最後まで諦めなければなんとかなる、という話はしたいかなと思います。