伊藤塾でこの上なくいいスタートを切ることができました。
どのような勉強を何時間したかなどの勉強の記録をとり、優先順位をつけて効率的に対策。

\ 予備試験ルートで司法試験合格 /
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Y.Uさん:会社員
◆ 予備試験合格時 /会社員 
◆ 出 身 大 学 /島根大学総合理工学部卒業

受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、司法試験論文過去問マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

司法試験を目指した理由は、様々なことが積み重なったことにありますが、一番の理由としては自分自身が弁護士であればもう少し納得のいく解決ができたのではないかと考えるでき事があったことからです。
伊藤塾に入塾したのは、2014年の夏です。私は司法試験とは無縁の生活を送っていた(大学は理系学部卒です)ので、どのように勉強をはじめればいいか全くわからず、また情報もありませんでした。そこで、ひとまずインターネットで検索したところ、伊藤塾が一番上位で表示されました。そして、伊藤塾の合格者占有率が非常に高かったことから、伊藤塾にお世話になることが司法試験に合格する一番の近道であると考え、そのまま他の受験指導校などを検討することもなく伊藤塾に即決しました。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

まずは、講師の指示をできる限り忠実に守り進めることを意識しました。覚える指示があれば、単語帳などを利用して覚える努力をし、また、並行して短答の過去問を解くなどです。そもそも勉強は得意ではありませんでしたので、自分で考えるよりプロの教えをそのまま行う方が絶対的に効率がいいと信じていました。そのため、なんでも講師の指示には素直に従っていました。(暗記するように指示をされ、それを完璧にこなすことは到底できませんでしたが、少なくとも暗記する努力をするという意味で素直だったと思います。)一番はじめの講義で、時間を計って合格者の論文答案を書き写すことを指示され、それを行ったときに、ただ書き写すだけで50分弱かかりました。その時は、とんでもない試験に挑戦してしまったと、司法試験・予備試験の合格が雲の上の存在のように感じました。しかし、勉強をはじめたころは、未知だった法律の勉強が楽しく、知的欲求を満たすべくどんどん次の講義が聴きたいとの思いで受講していたため、1年目は苦労したといった感じを受けることなく、勉強をする習慣が身についたと思います。一年目は答案の作成は基礎マスター答練で行ったくらいで、それ以外ではしていません。ただ、短答の問題を解くことには相当の時間を使いました。
2年目も講師の指示通り、起案の指示があったものは書き、それ以外も指示通り答案構成を行って、論文マスターを受講していました。論文については、はじめは全く書ける気がしませんでした。しかし、はじめからできないのは当然と思い、出題分野の論証をできるだけ覚え、何も見ずに起案し、または答案構成をすることを繰り返していました。何も見ずに問題を解くことは非常に重要で、それによって、何がわからないかが表面化します。この、何も見ずに問題を解いてみるということは、最終的に合格するまで継続したことのひとつです。この時期、論証をいかに覚えるかということでかなり悩みました。実際、かなりの時間を論証の暗記に使ったと思います。そして、その曲がりなりにも覚えた論証を使って論文を書こうとすると、ただ暗記しただけで理解できていない論証の部分では、どのようにあてはめていいかわからず、その論証を理解していないことに気づくことができました。この理解できていないと気づいたところは、基礎マスターテキストを見直すなどして、理解を深める努力をしていました。このようなことを繰り返すことでいつの間にか理解し、論証を書くことができるようになっていったと思います。

働きながらの学習方法について

私の場合は突発的な仕事や付き合いなどにより、スケジュールはすぐに狂ってしまっていたので、詳細なスケジュールを立てても意味がないと感じていました。そのため、スケジュールとしては講義を受講する予定や、答練を受験する予定などだけを決め、それ以外の時間は復習や、答練に向けた勉強をするという感じで進めました。
その代わりに、どのような勉強を何時間したかなどの勉強の記録をしていました。これによって、短答の直前期など、どのくらいの時間で一周回せるか把握ができたため、これを参考に優先順位をつけて効率的に対策できたと思います。

予備試験を目指した理由

地方在住で、かつ仕事を辞めて勉強をする勇気も財力もなかったので、法科大学院ルートは考えもしませんでした。もしかすると仕事をしながら通うことができる法科大学院もあったかもしれませんが、時間的に拘束される法科大学院では仕事への支障があるため、仮にあっても自由な時間にWebで勉強できる予備試験のルート以外は選ばなかったと思います。法科大学院でどのような授業があるか等をほとんど知らないので、法科大学院ルートに比べての予備試験ルートのメリットはわかりません。ただ、予備試験の勉強で司法試験に必要がなかったことはひとつもないので、法科大学院ルートより予備試験ルートの方が不要な勉強をする必要がないというメリットがあるように思います。(一般教養に関してはほとんど対策をしていないです。)

〈コンプリート論文答練を受講して〉

論文の実力は何度も何度も論文を書くことでしか成長させることはできないと思います。論文マスターと問題研究の繰り返しで論文の基礎力を付け、コンプリート論文答練でどんどん実力が伸びていったのだと思います(正直なところ自分自身で成長を実感できてはいませんでしたが、今思い返すとそうだったのかなと思います。)。その論文の実力アップに対して、論文答練は、論文を書いた後、講義を聴くことで何ができて何ができていなかったかが直ぐにわかるため、とても効果的な勉強を苦労せずに行うことができる方法だと思います。このような効率的な勉強ができたことが、結果的に実力アップにつながったのだと思います。

〈予備試験論文過去問マスター・論文過去問答練を受講して〉

どのような資格試験でもそうだと思いますが、過去問は最重要課題だと思います。しかし、予備試験の論文には明快な正解がなく、出題趣旨を読んでも結局何をどれだけ書けば合格ラインと言えるのかはわかりません。過去問マスターは正解筋や合格に必要なレベルを提示してくれるため、最重要といえる過去問を効果的に学習するうえで非常に助かりました。また、答練という形で過去問を書くことで、何も見ずに、時間を順守して書くことができたので、実際に出題された問題で本番のシミュレーションができた点でもいい経験となったと思います。

〈短答答練・全国公開短答模試を受講して〉

予備試験の短答は、予備の論文、口述、司法試験までを含めても最も受けたくない試験です。私の場合、結果的にいつ落ちてもおかしくないというレベルにしか達することができなかったと感じています。そのうえで、必ず合格しなければ論文の受験すらできないプレッシャーがあるので、本当に嫌な試験でした。過去問は何度も繰り返して行っていたので、本番と同じ分量の新しい問題を解く機会を短答答練や短答模試で得ることができたのはとても意味がありました。これらを受験することで本番での時間配分などの不安をぬぐうことができたと思います。

〈その他の講座を受講して〉

論文直前答練を受講しました。論文直前答練は、短答後、論文までの短い期間に行われることから、負担になるのではないかと思い論文1回目と2回目は敬遠しました。しかし、短答後論文までの期間は短すぎるがゆえに何をしていいかわからなくなってしまうという状態に陥りがちでした。そこで、論文3回目(最終合格した年)は、負担になってもペースメーカー的に受講しようと考え、受講しました。結果としては、初見の問題を解くことで気分的に引き締まり、コンプリート答練や過去問、問研の復習にも集中することができたと思います。短答特化の期間(4月はじめ~試験まで)で論文の力が落ちているのではないかと不安でしたが、直前答練の2回目くらいでは、意外と論文の力は落ちていないと認識することができ、自信にもなりました。

司法試験に向けた学習について

ペースメーカー論文答練は何といっても、初見の問題を時間制限がある中で何も見ずに解くという機会を得るということに非常に意義があると思います。このような機会は簡単に得ることができません。全体の受験生の中での自分の位置を把握するためにもこの「何も見ずに」と「時間制限」を順守する必要があります。また、答案を添削されるという適度なプレッシャーがあるため、自分で起案するのとは違う集中力で取り組むことができ、非常に司法試験に向けての勉強の中で重要な取り組みだったと思います。また、予備試験とは時間、問題文の量、答案の量が異なるため、どの程度の時間配分で行うかなどの確認と、司法試験の形式になれるためにも非常に意義がありました。

〈司法試験論文過去問マスターを受講して〉

どのような資格試験でもそうだと思いますが、過去問は最重要課題だと思います。しかし、司法試験の論文には明快な正解がなく、出題趣旨、採点実感を読んでも合格するためにどの程度必要であったかということについて明記されているわけではありません。そのため、これらを読んでも時間ばかりかかる割に得るものは多くない(逆に悩みだすとドツボにハマる)と感じていました。司法試験論文過去問マスターでは正解筋や合格に必要なレベルを提示し、それだけでなく多数の再現答案と採点実感のズレなどを指摘してくれます。そのため非常に難解な出題趣旨・採点実感と自分で向き合うことを端折れるため非常に効率的に過去問を勉強することができたと思います。

〈短答式全国実力確認テストや全国統一模試を受講して〉

今年は民法改正の一年目であったため、改正箇所についてどのように短答で問われるかについては多少なりとも不安がありました。そのため、改正法での短答を取り組む機会として非常に有効だったと感じています。また、司法試験は、予備試験と違い短答に特化する期間を設けることができません。そのため、定期的に短答の実力を把握することができた点もよかったです。全国統一模試については、受講生が多く、自分の位置を把握することができたのがよかったです。また、模試に向けて勉強するモチベーションもアップするため中間試験としてもいいと思います。今年はコロナで試験が伸びましたが、2回目に破格で模試をやって頂いたことには本当に感謝しています。模試を目標にすることで何とか堪えることができたように思います。

〈その他の講座を受講して〉

「改正民法ポイント講義」は役に立ったと思います。昨年度の予備試験まで現行法しか勉強していなかったため、できるだけ短期間で改正民法の全容を把握し、重要なポイントを押さえる必要を感じていましたが、そのいずれも網羅できる内容の講座だったと思います。それに加えて、ペースメーカー論文答練でも改正分野の出題があったため、改正民法での勉強が進んでいないことについて大きなビハインドはない状態で試験を迎えることができたと思います。

〈司法試験対策に必要となる勉強について〉

素直に講師の指示に従って、あとは何度も何度も繰り返すことが最も重要だと思います。問題研究は少なくとも全問題5回以上は答案構成しました。多いものだと10回以上やっています。それでも問題研究を完璧にできる状態には程遠いです。また、答練についても何度も繰り返し解きました。短答過去問も多いものだと累計20回くらい解いていると思います。それでも短答過去問も完璧にできるようになってはいません。完璧を目指して同じ問題でも繰り返し解くことで実力をつけることができたと思っています。論文問題(問題研究・過去問・答練)の論点をデータで一覧表にして検索できるようにしていました。また、その表に、実施した日やできなかった箇所などを記載するようにしていました。ひとつの論点で悩んだ時に、他の論文ではどのように書かれているかなどをすぐに検索して調べることができるので非常に効率的でした。また、できなかった箇所の記載によって、理解が進んだかどうかなども把握できたので論文を効率的に勉強するうえで必須のものとなっていました。

おわりに

思い返すと、はじめの伊藤塾長の講義で法律の面白さを知り、知的欲求に任せて学習の習慣を身につけることができたことが、司法試験の勉強をはじめるうえでこの上なくいいスタートだったと思います。また、予備試験、司法試験に必要な教材(答練以外)は基礎マスター、論文マスターのもので必要十分だと思います。結局基本書などは一切購入しませんでした(そこまで手が回らなかったです)。伊藤塾のおかげでここまでたどり着けたと思います。
私が勉強を続けることができたのは家族のおかげです。そもそも、通常無謀とも思える司法試験にチャレンジすることを快く応援してくれ、また、何度落ちても(短答2回、論文2回)最後まで応援してくれたので、最後まであきらめずに頑張ることができました。家族には感謝してもしきれないです。家族がいる方は、自分自身が絶対に合格するとの覚悟をするだけでは足りず、家族にそれを信じて応援する覚悟が必要不可欠だと思います。

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勉強で使用した使用済み文具