多くの学習項目を効率よく学べる環境の整っている伊藤塾を利用することは、社会人の最終合格のために必要かつ十分な条件です。

\ 予備試験ルートで司法試験合格 /
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N.Fさん:会社員
◆ 予備試験合格時 /会社員
◆ 出 身 大 学 /一橋大学法学部卒業

受講講座
司法試験入門講座本科生+リーガルトレーニング、司法試験論文過去問マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

 現在、中堅のIT企業で法務を担当しております。転職前に5年間勤めた大手メーカーでも法務を勤めておりました。この間一貫して感じていたのは、国内外で様々なビジネスが立ち上がり変化の激しい社会だからこそ、確固たるリーガルマインドが必要だということです。
 また、海外交渉では、“qualified lawyer”であるか否かで、仕事の進み方が違います。そのため、自分自身が日本の弁護士資格を保有しようと考えたのです。
 もっとも、すでに社会人であり、時間的経済的なリソースも限られているので、法科大学院への進学は念頭に置いていませんでした。一方で、司法試験予備試験の存在を知り、合格者輩出数で結果を残している伊藤塾を利用しようと思い立ちました。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

 入門段階での学習方法としては、何よりもまず全科目の講義をなるべく早く聴き終えて、全体像を見渡せる状態を生み出すことにあると思います。そして、AやB+ランク相当の知識は、具体的事例と結びつけて早い段階でアウトプットにもっていけるよう、繰り返し理解・暗記に務めるのが重要です。
 スランプに陥った場合は、いったん短期間だけ勉強をやめてみる、また基礎マスターに立ち戻るといったことをしていました。
 基礎マスターの学習において重要なことは、上記のとおり、重要ランクの知識を具体的事例と結びつけて理解・暗記するということになります。こうした作業の繰り返しが、短答式試験や論文式試験での合格ラインに必要な、盤石な対応能力の発揮に役立つと思います。
 苦労した点としては、いずれの科目も範囲が膨大であり、一定程度の時間を要することです。失敗した点としては、基礎マスターを1回受講し終えるのにも時間がかかるので、時々基本的事項が抜ける点があったということです。こうした問題をカバーするために、自分なりのまとめノートを作成して最低限のポイントをどこでも押さえられるように工夫しました。
 
 予備試験受験前年の秋から短答式試験直前期にかけては、基本的に論文マスターで対象となっている問題の答案構成と週末の答練参加を主体に進めていました。なぜなら、論文式試験で問われる重要な知識は、短答式試験の問題を解く際も下地になるからです。もちろん、短答式試験のプロパー問題については、1ヶ月ほど前から、過去問を何度も繰り返し、特に苦手な問題や肢については重点的に対策するなどしておりました。もっとやっておけばよかったこととしては、典型論点と具体的事案を結びつける練習をもう少し意識すればよかったと思いました。 

 

 

司法試験に向けた学習について

〈ペースメーカー論文答練を受講して〉

 予備試験合格後から司法試験本試験直前期にかけて、一番取り組んだのは司法試験論文マスター答練を利用した主要7科目の論文対策です。司法試験予備試験と司法試験は、同じ論文式試験といっても形式面に違いがあるため、後者の形式になれるためには実践を積んで訓練するしかないと考えておりました。そのため、なるべく全ての年度の問題について最低1回は解くようにし、特に苦手な問題は3回程度解きました。勉強仲間と週末にオンラインゼミで質問や情報共有をしたりしておりました。こうした作業を繰り返すことにより、本番で類似問題が出題されたときは、思考に要する時間をカットでき、論文の分量を挙げることができました。また、未知の問題が出題されたとしても、身体で論文を書くスタイルを身につけているので、最低限の配点ポイントを確保できたのではないかと思います。  

〈短答式全国実力確認テストや全国統一模試を受講して〉

 全国統一模試を受講することにより全受験生の中での自分の相対的位置を把握できたとともに、苦手分野や弱点も明確にすることができました。こうした問題意識を普段の論文過去問演習に結びつけることで、合格ラインを超えた盤石な基礎力を身につけることができたのではないかと考えます。また、試験本番で出題が予想される分野の重点対策も押さえることができました。 

 
〈司法試験対策に必要となる勉強について〉

 司法試験に合格するまでの過程は、想定以上にたくさんの「壁」が待ち構えていると思います。もっとも、こうした「壁」は工夫次第でどんどん乗り越えていくことができます。まずは基本事項を早い段階で眺めたうえで、できるだけ早く論文や短答といったアウトプットに結びつく勉強を開始するよう心がけることが重要と考えております。私自身は勉強時間が取れなかった部分もあり、アウトプット過多になりすぎたきらいがありますが、基本知識については繰り返しインプットして身につけるという労力を惜しまない方がよいです。もちろん、ゴールから逆算という意味では、アウトプットを中心とした勉強が一番なのはいうまでもありません。 

おわりに

 司法試験の勉強は、よっぽど法律知識や才能がある人でない限り、独学でコンプリートするのは不可能であると考えております。そのため、受験対策に関する情報量が多いのですが、多くの学習項目を効率よく学べるテキストや環境の整っている伊藤塾を利用することは、社会人の最終合格を実現するために必要かつ十分な条件であると考えております。
 また、論文式試験や口述試験を乗り越えるためには、学習科目以外の試験対策面での情報戦が勝負を分けるといっても過言でないので、勉強仲間同士で情報共有や質問できるオンラインゼミみたいな環境を作ることが大事なのではないかと思います。
 私を支えてくれた勉強仲間や講師などに感謝を申し上げるとともに、社会によい影響を与えていける法律家になれるよう頑張っていきたいです。