合格に必要な知識の厳選と答練など技術面の獲得で必要なものを提供。伊藤塾を選択して正解でした。

\ 予備試験ルートで司法試験合格 /
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D.Nさん:同志社大学法学部卒業
◆ 予備試験合格時 /同志社大学法学部卒業

受講講座
司法試験入門講座本科生、司法試験論文過去問マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

大学では法学部に在籍しており、その学習の延長線上で司法試験を目指すようになりました。ただ、初学者には基本書を読んでもわかりづらく、試験に必要なことがわかりません。そこで、受験指導校での学習を選択しました。伊藤塾には大学1年生終わりの1月頃に入塾しました。伊藤塾には短期合格者が多いとの触れ込みからです。スタッフの皆さんも親切な方ばかりで、ある日大雨が降って自転車で帰らなければならないときに、教材が濡れないようにと大きなビニール袋をくださったことを今でも覚えています。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

基礎マスターでは法律の基礎知識や考え方を学びます。条文などの基礎知識は箇条書きで、また、いわゆる論点は博士君マークがついており、伊藤塾長はじめ講師の方々のランク付けとも相まって学習の便宜が図られてとても助かりました。ここが基本書を用いた独学との大きな違いです。しかし、私は復習をあまりしませんでした。そのため、論文を書く段階になっても論証が書けなかったりと以降の学習で苦労しました。早めに答案を書くという作業をしてみて、理解と記憶を定着させるためにも復習というものが大事だということを実感してほしいです。伊藤塾のカリキュラムには早めに答練が組み込まれているので、それも可能だと思います。
あと、わからないことにこだわりすぎるのもあまり良くないと思います。試験的にはわからなくてもよいことだったり、後から理解できることも多いからです。効率的な学習のためには理解と記憶が定着していなくても講義を聴き続けることも必要です。
 
論文マスターでは、答案の型を身につけます。その型の中に基礎マスターで得た知識や理解を流し込む感覚です。私の場合は、その知識や理解が定着していませんでした。そのため、基本的な論点の論証を自分なりにまとめてカード化したり、入門講義テキストや論文ナビゲートテキストを繰り返し読んでいました。あと、書き方が難しい科目があります。憲法や行政法がそうです。伊関講師は書き方をレジュメを用いて丁寧に説明してくださり、書き方で悩むことはなかったです。自分がやるべき理解や記憶の定着という地道な作業に専念することができました。
講義では講師の方々が答案として書いてほしい問題番号を挙げてくれます。私はその問題を実際、答案として書いていました。問題研究に掲載されている旧司法試験の問題は、何度も答案構成したり問題が簡素な分、私の苦手なわかりやすい文章を書くという訓練に最適だったように思います。 

予備試験を目指した理由

予備試験であれば経済的に節約できます。それが予備試験を目指した大きな理由です。また、予備試験合格者は司法試験に高確率で合格しています。司法試験合格のための学習の方向性や必要な知識・理解が担保されていることの現れだと思います。そのため、予備試験合格を目指せば自ずと司法試験合格に近づくのが予備試験ルートのメリットです。
しかし、法科大学院でも実務家の講師の方々と触れ合う機会があったり、切磋琢磨する学生とともに勉強できるのは実務家になるうえで有意義なことだと思います。ただ、予備試験ルートでは予備試験合格から司法試験まであまり時間的余裕がないために、選択科目の勉強が不十分になりがちです。そのため、感覚的には司法試験対策の半分は選択科目である国際私法に割かれていたように思います。具体的には基本書・百選の読み込みで演習書まではあまり手が回りませんでした。

〈コンプリート論文答練を受講して〉

コンプリート論文答練は1stタームと2ndタームにわかれており、それぞれのタームで各科目の復習ができます。忘れかけていた頃にもう一度答練を契機に復習できるため、理解と記憶の定着に役立ちます。答練に関係なく何度も復習しようと思っていてもどうしても一回の復習に時間がかかってしまい、復習の回数は減ってしまいがちです。答練を締め切り効果に利用すれば、自然と学習が効率的になるように思います。また、答案作成における技術的な面でも反省点が度々発生します。時間切れであったり、問題文の読み間違えであったりです。何度も失敗することで次は同じミスはしないという意識付けができていったように思います。本試験のように初見の問題を解くことに集中すると意外と技術的な面での落とし穴にはまってしまいがちです。無意識レベルでそのような意識付けができたことはとてもよかったです。 

〈短答答練・全国公開短答模試を受講して〉

短答知識は日頃のテキストの読み込みで獲得できると思います。短答を合格するレベルであればそれだけで十分です。ただ、時間管理の訓練は必要だと思います。伊藤塾の答練や模試であれば、出題形式や難易度が類似しているためそのためのいい練習になります。 

司法試験に向けた学習について

〈ペースメーカー論文答練を受講して〉

ペースメーカー論文答練は文字通り学習のペースメーカーになります。答練の日程に合わせつつ復習することで、学習のモチベーションを保つことができると思います。正直、難易度的には本試験の問題よりも難しいです。ただ、時間内に書き上げるにはどうすればよいのかを考えるいい機会になりますし、問題文を読んで、答案構成をして、答案化するという作業は本試験でも同じです。初見の問題を制限時間内に解いて、書き切るという訓練には最適だと思います。 

〈司法試験論文過去問マスターを受講して〉

司法試験論文過去問マスターは教材が使いやすいです。実際受験生が書いた答案だけでなく、出題趣旨や採点実感もまとめてあるからです。私の場合、過去問を答案化したりすることはなく、せいぜい答案構成するくらいだったのですが、出題趣旨や採点実感は読み込んでいました。 

〈短答式全国実力確認テストや全国統一模試を受講して〉

私は、伊藤塾の校舎で全国統一模試を受講しました。他人が時間を管理してくれることと本試験を受けるであろう他の受講生がいる環境での受講は臨場感が違います。また、中日を含めた5日間という長丁場を体験することは本試験をどう過ごすかを考えるいい機会です。今年は新型コロナの影響で本試験が8月という体力を消耗しやすい時期に実施されたこともあり、この点はとても大事だったように思います。私の場合は空き時間は復習はせず、なるべく休むようにしていました。ただ、それでも疲労は日を追うごとに大きくなっていきました。 

〈司法試験対策に必要となる勉強について〉

司法試験といっても聞かれることは基本的なことです。少なくとも相対評価の中で勝負を決めるのは基礎知識だと思います。そのため、伊藤塾の教材以外に手を出すのではなく、繰り返し同じ教材を使い続けるのがいいと思います。もっとも、私の場合は予備試験経由で法科大学院に未入学であったことから選択科目の学習が不十分でした。理解の未熟さや近年の法改正部分の不勉強が露呈してしまい、苦い思い出になっています。また、民法の法改正部分も容赦なく出題されました。条文は改正部分も含めて念入りに学習しておくことをおすすめします。総じて、知識や理解を修得するには繰り返しが必要で、そのためには早めに取り掛かるのが大事だと思います。私のように、楽観的に考えてしまう癖があったり、追い込みがきかないタイプであればなおさらです。 

おわりに

私は独学ではなく、伊藤塾を利用して学習しました。この選択は正解だったと思います。合格に必要な知識を厳選してくれることと答練など技術面の獲得で必要なものを提供してくれるからです。もし、入塾を考えている方がいればぜひ伊藤塾で学んでほしいと思います。
ただ、私の考えも絶対正しいというわけではありません。一受験生の考えとして参考程度にとどめていただき、自分がやりたいように学習されるのが一番です。仕事とは違い、勉強するかどうか、勉強するとしてもどのように勉強するかはその人の自由だからです。試行錯誤しながらご自分の感覚を大事にされて勉強するのが合格のための一番の近道のようにも感じるからです。