法務での経験のひとつのマイルストーンとして、弁護士資格へ。

\ 予備試験ルートで司法試験合格 /
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Y.Nさん:会社員
◆ 予備試験合格時 / 会社員
◆ 出 身 大 学  / 東京大学法学部卒業

受講講座
司法試験論文過去問マスター、司法試験演習秋生など

※プロフィールは、2020年度合格時点のものです。

はじめに

もともと、大学卒業時から法学部での勉強を活かしたいと言う思いがあり、就職の際には、法務部を希望して配属されました。その後、法務部で7年ほど勤務していましたが、これまでの法務での経験のひとつのマイルストーンとして、弁護士資格を取りたいと思うようになりました。だんだん社内に有資格者が増えていること、海外企業では法務責任者は有資格者であることが多いと気がついたことも、きっかけのひとつになりました。

私の勉強法

〈基礎学習について〉

大学が法学部だったこと、会社でも法務部に勤めていたことから、基礎知識や法的文章の書き方について、一定の土台はあったように思います。司法試験を受けると決めてからは、改めて受験指導校の講座で、各科目のインプットを行いました。受験指導校の講義は、各科目の勘所を理解して、効率よく勉強するため必須だと感じます(基本書を通読していては、いつまでもインプットが終わらないように思います)。講義内容は、自分で全てノートにまとめ、後々の復習教材としました。入門講座を聞き終わったら、短答過去問集を回しつつ、講義内容を復習しました。全ての肢に⚪︎×△(わからない)をつけていき、間違ったものやわからなかったものにはマークをして復習しやすいようにしました。論文式試験の対策も必要なので、答案構成ベースで論文問題集を解くことも、短答式対策と並行して行いました。
短答式試験については、時間を測って過去問を解いたり、間違った問題を中心に復習したりしました。科目によって消去法で対応できるものと、そうでないものがあり、後者の方が当然難しいので、例えば憲法は後者ですが、統治など基礎的な勉強で確実に点が取れる分野を大事にしました。論文式試験は、まずは受験指導校問題集の旧司法試験の過去問等、短い問題を中心に、初見で答案構成してから、解説講義を聞くことを大量に行いました。ある程度基礎的な問題が解けるようになったら、過去問(私は予備試験ルートだったため、予備試験過去問)を、時間を測って解きました。制限時間内にどれだけ文字を書けるか、途中答案を防げるかの訓練も、この段階で過去問により行いました。また、論文問題を解く過程で、暗記すべき定義や規範はノートにまとめて、復習教材にしました。また、予備試験前には刑事裁判の傍聴や、参考書による要件事実と実務基礎科目の学習も行い、この経験が司法試験にも活用できました。

働きながらの学習方法について

社会人受験生は、必然的に学生よりも勉強時間が短くなりがちで、私も平日3時間、休日510時間ほどしか取れませんでした。そのため、社会人は特に、合格に必要な要素を自己分析して、計画的に学習を進めることが重要だと感じます。私も、常に23ヶ月先までの勉強プランを立てるようにしていました。取り組みの量ではなく、質で勝負するという意識が重要だと思います。なお、法務部で勤務している方は、業務で法的文章を書く機会が多く、実務経験もあり、学生とは違った武器を持っていると思いますので、その点ではあまり悲観的にならず、自信を持って取り組むのが良いのではないかと思います。
社会人受験生は、必然的に学生よりも勉強時間が短くなりがちで、私も平日3時間、休日510時間ほどしか取れませんでした。そのため、社会人は特に、合格に必要な要素を自己分析して、計画的に学習を進めることが重要だと感じます。私も、常に23ヶ月先までの勉強プランを立てるようにしていました。取り組みの量ではなく、質で勝負するという意識が重要だと思います。なお、法務部で勤務している方は、業務で法的文章を書く機会が多く、実務経験もあり、学生とは違った武器を持っていると思いますので、その点ではあまり悲観的にならず、自信を持って取り組むのが良いのではないかと思います。

予備試験を目指した理由

社会人の私にとっては、法科大学院に入学することはハードルが高かったので、予備試験ルートが第一の選択肢でした。やはり働きながら受験できるのが、予備試験ルートのメリットかと思います。予備試験に向けての学習は、実務基礎科目を含め、司法試験にも大いに活用できました。司法試験対策としては、実質的には過去問を解くこと、選択科目の学習、及び予備試験で学んだことの復習・深化だけだったように思います。選択科目である知的財産法の学習は、なるべく薄い入門書を通読した後、暗記すべき定義/規範を整理したうえで、過去問と判例百選により行いました。

司法試験に向けた学習について

時間の都合上、ペースメーカー答練はあまり利用できませんでしたが、本試験直前に問題と解説を流し読みして、出題予想論点の復習教材として利用しました。

 〈司法試験論文過去問マスターを受講して〉

予備試験ルートの私にとって、司法試験対策の中心は、司法試験過去問によって出題形式と制限時間に慣れることでした。司法試験論文過去問マスターは、この目的を達成するのに最適な教材でした。まずは過去問を時間を測って自力で解き、解説講義を聞きながら、論述例や再現答案をみて、目指すべき答案の水準を把握しました。教材には各論点の丁寧な解説もあったので、復習教材としても役立ちました。講義を聞いた後は、答案を添削に提出し、添削コメントを確認しました。私は海外在住でしたが、柔軟に対応いただけて助かりました。

〈短答式全国実力確認テストや全国統一模試を受講して〉

本番直前に、TKCの全国統一模試を受験しました。受験生全体における、自分の相対的な位置を把握でき、大変助かりました。また、各科目どれくらいの手応えなら、どれくらいの評価になるかの感触がつかめたので、本番の自己分析にも役立ちました。

〈司法試験対策に必要となる勉強について〉

司法試験対策は、①問題の論点を見抜く、②論点ごとにきちんと定義と規範を書く、③定義/規範の正確な理解に基づき、具体的事案を検討する、④簡潔で整理された答案を時間内に書く、の4点が目標になるかと思います。①は、過去問を解いて典型的な論点に慣れるとともに、判例百選も活用しつつインプットを継続することで、論点落としを減らすようにしました。②は、自分で作成/更新した論証ノートを復習教材として、日々利用していました。最直前期には、論証の暗記が復習の中心でした。③は、過去問で具体的事案の処理に慣れるとともに、定義や規範の理解に曖昧なところがあれば、立ち止まってきちんと復習するようにしました。④は、過去問を時間を測って解いて、途中答案を避ける方法を模索しました。また、添削も参考にして、自分にとって最適な答案のフォーマットを模索しました。

おわりに

伊藤塾の充実した教材と、親身なサポート体制のおかげで、効率よく着実に、司法試験への準備を進めることができました。司法試験で得た経験をもとに、インハウスとして更にステップアップしていきたいです。