会社員として働きながらの学習のため、インプットの素材を絞り、基礎マスターテキストで知識の大半を修得しました。

社会人・既卒者

 S.S さん(30歳)

私立大学法学部卒業
【受講講座】
司法試験入門講座本科生、予備試験論文直前答練、予備試験短答模試、予備試験口述模試 など

※プロフィールは、2012年合格時点のものです。


はじめに

私が法律家を目指したきっかけは、高校生の時にある弁護士の先生とお会いする機会があり、漠然と「あの人みたいになりたい。」と思ったことです。その後、弁護士の仕事はどのようなものか等を調べ、その仕事内容に魅力を感じて、大学1年生の夏に司法試験の勉強を開始しました。受験指導校として伊藤塾を選んだのは、やはり短期合格者の輩出数が多かったことです。

私がとった勉強方法 

基礎的な法知識・法理論の修得について

私は、伊藤塾の基礎マスターテキストで知識の大半を修得しました。というのも、私は勉強期間の途中から会社員として働きながらの学習にシフトしたため、インプットの素材をある程度絞る必要があったためです。そして何より、基礎マスターテキストで予備試験の合格に必要な知識は8割方修得可能である、と考えたからです。
 実際に私は、行政法、一般教養、法律実務基礎科目以外の基礎的なインプットは、ほぼ基礎マスターテキストのみで行いました。何度も繰り返し反復することで、基礎マスターテキストに書いてあることをすべて常識として押さえることによって、基礎的な知識で他の受験生に負けることはなかったと思います。
 その他の応用的知識である、細かい条文知識や判例・裁判例に関するより深い理解・知識の修得には、判例六法と判例百選を利用していました。その際に気をつけていたことが、学習箇所が実際に論文式試験の問題として出題された場合にどのように書くか、どこまで書くかということをきちんとイメージしながら学習する、ということです。「ただ単に読んだだけ」という事態を避けることを強く意識していました。

短答式試験対策について

基礎マスターテキストと判例六法をひたすら繰り返し読んでいました。仕事から帰ってきてからは時間的・体力的な制約からあまり勉強できなかったため、仕事の昼休みや通勤電車の中といった細切れの時間を使って、法律に触れない空白の時間をできるだけ作らないように気をつけていました。

論文式試験対策について

知識のインプットは短答式試験の段階でほぼ完成されているため、優先的に取り組むべきことは、頭の中の知識を時間内にどのような形で答案に表現すべきかを考える、つまりアウトプットの練習だと考えています。平日は時間的制約で答案を書くことが難しいため、土日に第1回予備試験の過去問および平成20年以降の旧司法試験の過去問を、実際に時間をはかって答案を作成していました。そして、その答案を書きっぱなしにするのではなく、伊藤塾の講座を活用して、優秀答案と自分の答案との違い、答案の悪いところを分析して、答案の書き方を徐々に修正していきました。

一般教養科目対策について

私は一般教養科目の対策をしませんでした。他の法律科目で点をとることができれば十分合格できるからです。

口述試験対策について

私は論文式試験終了後、論文式試験合格発表まで全く法律の勉強をしていませんでした。論文式試験合格発表後、口述試験までの2週間は、伊藤塾のオープンスクールで岡崎講師から口述対策のアドバイスいただいた通り、司法試験の短答式試験の過去問と条文素読を行っていました。そして、伊藤塾の口述模試で、インプットした知識をどのように口頭で表現するかを練習しました。

伊藤塾の学習と仕事との両立、学習フォローについて 

繰り返しになってしまいますが、仕事の昼休みや通勤電車の中といった細切れの時間を使って、なるべく法律に触れるようにしていました。また、法曹倫理についてはインターネット講義を利用して受講しました。インターネットを利用したストリーミングであれば、いつでも自分の都合のよい時間に受講できるため、大変重宝しました。

司法試験受験の準備として 

今まで全く勉強して来なかった選択科目を中心に勉強しようと考えています。基本7法については司法試験の過去問検討を中心に学習しようと考えています。

合格後を見据えて 

一人ひとり目の前の困っている方・企業に対して、いただく対価に見合った法的なサービスを提供するのは勿論のこと、法曹としてふさわしい人間性も身につけていきたいと考えています。

最後に 

伊藤塾長をはじめとする講師の方々がいつもおっしゃっている「盤石な基礎を。」という言葉は本当だと感じました。基礎マスターテキストに載っているような基礎的事項をきちんと書けた科目は必ず高い評価を獲得し、基礎的事項の表現をおろそかにして瑣末な応用に走ってしまった科目は総じて厳しい評価がついていました。予備試験は基礎の深い理解が問われているということを実感しました。